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「夢の木」に吊るされた子供達の想い

2023/08/10

最後のひと仕事を終えました。

ブラジル、サンパウロで生活する子供たちの夢と向き合い、サッカーボールを届けてきました。そしてこの日をもって世界一周に挑戦するにあたり持ってきていた全てのMY FOOTBALL KITを配り終えました。

これもひとえにたくさんの方々のサポートのおかげです。本当にありがとうございました。

エジミウソンに送ったダメ元のDMが、子供たちの元まで繋がりました。声を上げる大切さを実感するとともに、エジミウソンの寛大な心遣いにも感謝したいです。

改めて説明すると、今回僕が関わらせていただいたのは元ブラジル代表エジミウソンが代表を務める【エジミウソン・ファンズ】と言う財団です。

ここではプロサッカーチームの運営や全世界からのサッカー留学、そして恵まれない子供たちへのスポーツ支援をしています。現在は約200人の子供たちが施設に集まり、サッカーやダンス、柔道など各々が自分たちが好きなスポーツで遊べるようになっています。

このエジミウソンファンズができた経緯などは僕が説明するよりも以下のサイトに詳しく書いてあるのでぜひそちらをご覧ください。

カラジルーア物語。感動するので読んでみてくださいね。


このエジミウソンファンズの施設には「夢の木」と呼ばれる木があります。

その木には子供達の夢が吊るされています。子供というのは何もわかっていないようで、実は色んなことに敏感です。幼いとはいえ自分の家の状況などを理解しています。

この夢の木では「親に言えないような自分の本当の夢」を書くことを先生と子供達の約束としています。少しでも多くの子供達の夢をサポートできるように、この夢の木を作ったそうです。

今回僕がサッカーボールを送った8人の子供たちは、その夢の木に「サッカーボールが欲しい」と書いた少年でした。本当はもっとたくさんいたそうですが、MY FOOTBOLL KITが残り8つしかなかったため日頃の行いが良い生徒を8人ピックアップしてくれたそうです。

僕はサッカー選手になりたいと思う前からサッカーボールを持っていました。むしろサッカーボールをもらってからそれが夢に変わった感じです。

親にも言えないような、心から願う自分の本当の夢が「サッカー選手になりたい」じゃなくて「サッカーボールが欲しい」だというところに込み上げてくるものがありました。

やっぱりどうしてもみんな平等で公平にというわけにはいかずその中でも自分がどれだけフライングしたところからスタート出来ていたのかを思い知らされました。

いつものように子供たちにボールを渡し、ボールの概要やボールに込められた思いをみんなに話しました。

サッカーができるのは当たり前じゃない。と子供たちに言おうと思ってやめました。。世界で1番サッカーに熱い国で、サッカーがやりたくてやりたくて仕方がない子供達です。僕なんかよりもよっぽど、それを理解しています。

だから、ものを大切にすること、スポーツに敬意と感謝を忘れないこと、そしてスポーツを全力で楽しむこと、それだけ伝えました。

MY FOOTBALL KITだからこそ、込められた思いにより深く共感してくれたのか、パーツが入っていた袋まで大切に持って帰っていました。

「俺は未来のエジミウソンだ!」

「もうすぐ生まれる弟と一緒にこのボールでサッカーできる!」

小さなことでも、子供たちにとっては夢が叶った瞬間です。喜びを爆発させていました。

次になにを夢見るのかはそれぞれ違うとは思いますが、どんな夢を持つにしても今日のこの経験は彼らを前向きにしてくれたと思います。

このボールを通じて、さらなる出会いと成長が訪れることを心から願っています。

タイ、ラオス、カンボジア、トルコ、ブラジル。僕がサッカーボールを、夢を、子供達に届けているようで、実は僕の方が色んなことを学ばせてもらっていました。彼らと出会えなかったら気づけなかったこと、そして彼らと出会えたのはこのサッカーボールがあったからこそ。

こんなにもかけ離れていた僕と子供たちを繋ぎ合わせてくれるサッカーというスポーツの素晴らしさ、そしてサッカーを愛すると言うことはどれだけたくさんの仲間がいると言うことなのかを体感しました。

今日が、子供たちにとって心の支えになれば嬉しいです。

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高岡快斗/地球一周
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