ゴミかと思ったら
職場は飲食店だ。
毎日朝、開店準備の際は床掃除をする。掃除は嫌いではない。
度々出くわすものがある。
それは取れないゴミ。床に居続けるゴミ。
やつは黒いんだ。
それは掴むことができない。
出くわすたび思う。
「また、こいつかっ」
そう、やつはゴミではなく染みだ。拭いても取れない汚れだ。
今書いていて思った。もうちょっとしっかり雑巾で擦れば取れるかもしれない。
でも、あの汚れがなくなるとやつとのやり取りともこれでおさらばになる。
そう思うと少し寂しい。
毎日同じことの繰り返し。自分のやっていることは本当に小さなことだなあと思う。掃除なんて特にね。成果が目に見えるものでもないからね。でもきっと何か役に立っている、そう思ってやっている。
日々そんなことばっかりだ。だからそんなことも「そんなこと」ではない、くらいに感じている。
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