音響回路におけるアースは何でしょうか?
電気回路(オーディオパワーアンプからスピーカ)と音響回路(スピーカーからリスナーまでのリスニングルームで閉じた系)を考えます。
電気回路と音響回路を考える上で、以下のリンクが参考になると思います。
まず、スピーカーユニットのボイスコイルにかかる電圧の基準電位とスピーカーユニットの振動板の基準位置の整合性を見てみます。
通常のシングルエンドでのボイスコイルの駆動では、コイルの一方の電位がグランド(0V)となって、もう一方が変動(20-20kHz, 35V, 8Ω, 100W程度)します。
また、BTLでのボイスコイルの駆動では、コイルの両端の電位が逆相になる形で出力が同じであれば、振幅が1/sqrt(2)となります。
なので、ボイスコイルの電気回路素子としての大地(アース)に対するコモンモード電位は、BTLでは、一致しますが、シングルエンドでは、振幅の1/2で変動することになります。
一方、スピーカーユニットの振動板の音響回路でのアースはリスニングルームの大気圧になります。これは、空気中の音波は粗密波(圧力波)として、伝播することからも直感的に理解されます。
ここでの問題は、シングルエンドでスピーカーユニットを駆動する場合、電気・音響トランスデューサとしてのスピーカーユニットの電気側(入力)のコモンモード電位の変動は、音響側(出力)のコモンモード音圧(リスニングルームの大気圧に対する、スピーカー振動板表面の圧力)がどのような変動になるかというものです。
LTspiceでシミュレーションすれば、わかりそうですがいかがでしょうか?
あるいは、微分方程式からあきらかという感じでしょうか?
ブラインドテストによる聴感で、知覚できるでしょうか?
という感じで、オーディオにおける未解決問題として、提起しておきます。
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