地元が好きすぎるが故に、地域おこし協力隊になった男(30)の話。
緊&張
前職のエンジニア時代に蓄えた無精ひげを剃りたくり、「緊張」の二文字を背負って市長室へと向かう重すぎる我が両足。。
2022年4月1日。
熊本県天草市の地域おこし協力隊として着任した。
地域おこし協力隊とは以下のことだ。
まったく当人とは関係ない地域で、与えられるミッションに興味があり協力隊になるパターン、仕事で縁があった地域に協力隊として入るパターン等が多いような気もするが、僕の場合は完全な生まれ故郷。
現状、天草市の協力隊は僕のみである。
(天草に、恐竜の化石が採掘できる「御所浦」という離島があり、そこには熊本県採用の協力隊がいる。)
(天草市も過去に十数名の協力隊を受入れていた。)
天草市はこんなところ。
観光分野も。
通年を通して楽しめる、遭遇率約98%のイルカウォッチングや、窯元も多く、陶磁器の島づくりも進めている。
”地元”について考える
地元の高校を卒業後、福岡・東京へと典型的なお上りさんになっていたが、地元"天草"への帰省だけは欠かさなかった。
今思えば、それは家族に会いたかったのかも知れないし、ぼーっと釣りをしたかったのかも知れない、はたまた今は亡き祖父母にお小遣いをもらいに行っていたのかも。
幼少期は地元でもかなりの過疎地域で暮らし、小学校の同級生は僕を合わせて5人だった(小3で統廃合して30人になった)。
そんな田舎では近所の人とは昔から知り合いで、父親が大漁だった日にはおすそ分けを持って行ったり、チャリンコで田んぼの中に突っ込んだときは、薬箱を持って助けに来てくれたものだ。
多分、田舎のつながりが好きなのだと思う。
帰省先とは別の何かに。
東京で働き初めてすぐ、兄の誘いがあり関東を拠点に天草出身者や天草好きで構成される「天草元気プロジェクト」という地域団体で活動するようになった。
みんなプライベートな時間を使って、無給で地元のために様々なイベントを企画・実行したり、天草市の移住イベントのお手伝いをしたり。
今でいう「関係人口」の団体だ。
そんなことをやっていると、ただの帰省先だった天草に対するイメージが段々と変わっていった。
日本の中心・東京で目にする「天草」。
それは、食材の産地だったり、陶磁器の産地だったり。
熊本市街から橋を5つ渡らないとたどり着けない辺鄙な場所にある天草の商材が、東京に流通していることに喜びを覚えていた。
つまるところ、"貢献心"てきなものが湧き出てきた。
地元に帰るという選択。
そんな折、天草市が「地域おこし協力隊」とやらを募集する噂を聞きつけた。
任務の内容は、天草市内で起業や中小企業を支援する団体「アマビズ」での活動。
先述した「天草元気プロジェクト」で活動する中で、アマビズの初代、2代目センター長とは面識があり、それとなく知っていた。
ゆくゆくは天草に帰って地元で何かできないかと思っていた僕からすると今の天草を知れるまたとないチャンスだと思い、迷いなく応募した。
そして先述の、2022年4月1日を迎えたというわけだ。
(アマビズでの活動はもうすぐ7か月を終えるが、これはまた別の記事で書くことにする。)
ぼくは愛を証明しようと思う。
すごい見出しになってしまったが、
2015年に幻冬舎から出版されている藤沢数希氏の小説。
非モテの弁理士、渡辺正樹が、恋愛工学の提唱者である永沢圭一によって恋愛のテクニックを指南されていく物語。
知り合いにおススメされて読んだこの本に、衝撃を受けた。
恋愛を、恋愛工学という様々な手法で・整理/攻略していく物語。
ふと、この記事を書いていてこの本のタイトルを思い出した。
地元のことが好きで、地元のために何かをしたいと悶々と思っていた自分にとって、この言葉は何やら腑に落ちた。
地域おこし協力隊の活動期間、そしてその先の人生を通して、どうにかこうにか、
"ぼくは地元愛を証明しようと思う。"
これからのこと。
高校生の時に見ていた天草と、
30歳になった今見える天草は、
かなり違うものだ。
町のこと、仕事のこと、人のこと。
アマビズでの7か月、故郷を離れた12年間を埋めるように、たくさんの情報を吸収した。
(まだその情報を扱えるほど、全然整理できていない・・)
これからは、外の世界で得てきたものと天草からの目線で"地域にとって良いこと"をベースに、コツコツできることをやっていこうと思う。
チリモツモレバヤマトナル。
以上、ただただ思っていること吐き出しただけのような文ですが、最後までお読みいただきありがとうございました~。
関わってくださる皆様、
今後関わっていく方、
どうぞ、よろしくお願いします!
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