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My Favorite Works

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私の心に響いた素敵な記事。笑いあり、涙あり、感動あり。忖度なし、下心なし、計算なしで私が読み返したくなる作品ばかりです。
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2023年8月の記事一覧

川のある日常

川のある日常

通勤途中で渡る川、多摩川。
上京するまでは名前も知らなかったのだけど、
いまは馴染みの深い川のひとつだ。

電車で渡る、その間数十秒。
決して長いわけではないけれど、かといって短くもない。
住宅地を走ってきた中でパッと視界が開ける瞬間。
そこからの数十秒が個人的に心地よく感じる。

例えば朝出勤するとき。
仕事に追われていたり、上司に厳しいことを言われた翌日は決まってドア横に立つ。
ぼんやりと流れ

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夏のひとり旅大冒険記〜オーストリア・ウィーン編〜

夏のひとり旅大冒険記〜オーストリア・ウィーン編〜

前回の続き。

大矢さん(前記事参照)にゴリ押しされて急遽決まったウィーン行き。ウィーンといえば、ウィーン合唱団、モーツァルトやベートーベンなど、私のような者でも恐縮ながら存じ上げている音楽家たちが活躍した街として知られる、芸術の都である。

まずはこの国の歴史を、ちょっとだけおさらい(っていうか知らなかったごめんなさい…)(私日本史選択だったからっていうありきたりな言い訳添えとく)。

政略結婚

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『ハンチバック』が私に考えさせたこと

『ハンチバック』が私に考えさせたこと

想像以上にすごい作品でした。

のんきな健常者の御託に対するうねるような怒りや、欠けた選択肢に対する渇望と、社会への怒りを感じました。

これは障害当事者にしか書けない作品だろうなと思います。
基本的に創作物は、自分が体験したか否かにかかわらず、自由に描いていいのです。もし体験したことしか書けないのなら、東野圭吾はほんとは引く手あまたの探偵だと思うし、松本清張はとんでもない殺人犯のはずです。松本零

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ボクらの輝ける“アラフォーの青春”を奪った彼をボクは許さないし、絶対に忘れない。

ボクらの輝ける“アラフォーの青春”を奪った彼をボクは許さないし、絶対に忘れない。

盆がやってくる。

日本では昔からこの期間は、ご先祖様をご自宅にお迎えしてご供養する行事とされている。大変に素晴らしいことだ。
我が家も昨日から田舎に帰省しており、両親、姉貴夫婦と一緒に墓参りをする予定である。

子どもたちは夏休み終盤戦。
前半はキャンプに、プールに、北海道に、船釣りに。すでに三人とも真っ黒な顔。
思う存分、満喫している。

はっ、と気になった。
こやつら、宿題をちゃんとやってん

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夏のひとり旅大冒険記〜ドイツ(コンスタンツ・ミュンヘン)編〜

夏のひとり旅大冒険記〜ドイツ(コンスタンツ・ミュンヘン)編〜

前回の続き。

かつての宗教都市コンスタンツ

さて、スイスでなんだか方向性が定まった感あるこの旅、次なる目的地はドイツとなった。ドイツは南北に大きいので、ドイツのどこに行くかによってかなり移動距離が変わってくる。

私がいたスイスのルツェルンという街から電車で2時間くらいの場所に、コンスタンツというかわいい街がある。この街は、スイスとドイツの国境に位置していて、なんと歩いて国境を渡れてしまう。ま

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