在宅介護日誌 2022年11月11日(金)
昨夜4時ごろ、父のトイレが失敗してしまった。
母がトイレに起きていて、それで私も目が覚めた。奥でか細い声で「おーい」と聞こえたので急いで父の元へ。歯を磨くジェスチャーをしたので歯磨きの準備をしたら、急にトイレに行きたくなったようだ。
私は起こそうとしたがトイレに起き上がることもしんどいみたいだ。紙パンツでは立って履かせるタイプなので寝て脱がすのは至難の技で、母が鬼の形相で脱がせて尿瓶を持ってきて排出させて、また紙パンツを履かせていた。少し間に合わなくてベッドとパジャマについてしまったが、ベッドはエアー入りのゴム製だったので拭けば大丈夫。パジャマは少し濡れたが、父に着替える?と聞くと首を横に振ったので、尿取りパッドをお尻に敷いてやり過ごすことにした。
朝になって母がおむつに変えてくれたらしい。ありがたい。さすがにそこまでのお世話にすこし気が引けてしまう。
朝ごはんを食べる前に、最寄りのドラッグストアで防水シートとおしり拭きを買いに行ってきた。
尿瓶になってしまうと本当に寝たきりになってしまう。それこそ床ずれしないように注意しなければ。
父はか細い声で「リンゴジュース」と言ったので、りんご半分をジューサーにかけてもらった。残りカスはジャムに。父は50ccほどを飲み干した。よかった。
9時半から訪問リハビリさん。その間に、紙おむつや尿取りパッド、男性用のパッドもあることを知ったのでLOHACOで注文。取り急ぎ紙おむつと男性用のパッド、枕カバーと父の足が冷えるといけないのでレッグウォーマーをを購入した。
お昼は昨日姉が作った残り物と、冷蔵庫の中にあるもので小丼と味噌汁とサラダを。久しぶりに自分で作ると少し整う。難しいものだ。
父は今度は「ぶどうジュース」と言ったので、山葡萄ジュースの薄めたものを。上体を起き上がらせて飲ませるのだが、起き上がらせると酷い痰で出すのがしんどそうなのだ。だから起き上がりたく無いのだろうなと思った。
ほんの少し飲んで、あとは痰を出すのに必死だった。辛い。
寝たままスマホが見れるスタンドが来たので設置してあげた。すこしご機嫌になったのでよかった。
13時半に看護師さんがくるかと思ったが来ないので確認の電話をすると15時ですと。あぁぁぁやっちゃった、聴き間違えている!15時だと訪問医の先生とかぶるので調整をお願いしてもらった。
それを知った父が「付箋を色で分けて、直接くる人に時間書いておらえ」との事。確かに。父はやはりさすがだ。雇われだったが大きい会社で社長までやって引退後は特別監査役になり全国を飛び回った人だ。できる人だと唸ることがしばしばある。(社長でも、もらったお給料は尽く我々子供たちの教育費に消えていってちっとも残っていないと母が嘆いてた。ごめんなさい。)
看護師さんから16時半に時間調整をしますとの連絡が。よかった。
しばらく仕事をしてたら訪問医の先生が来た。昨日のがんセンターでのお話と最後をどうするか、先生に相談していた。先生も回答に困っていたが、私が、コロナもあるし家族が来れなくなるよ、と言うと、先生も、そうですね、自宅の方が良いと思いますがね…と言っていた。また来週がんセンター行くのですか?無理しないでくださいね、と。
帰り際に私たちに、がんセンターに行けるのはあとギリ1回ぐらいの体力でしょう。もし入院することで本人が納得するのであればそれでも良いと思います。本人が希望する通りにしたげてください、とのこと。
私たち家族もそのつもりだ。
父はすべてにおいて自分で決めてきたのだ。
最後に気持ちが揺れているのがわかる。
先生が帰って父を少し眺めていたが、泣いているようにも見えた。辛い。あんな悲しそうな顔見たことない。辛いなぁ。
辛い決断をこんなしんどい時にしなければならないなんて、人生って酷だ。父が何をしたって言うんだ。
立て続けに看護師さんがやってきた。今日はシャワーを浴びれる日だが、この状態。とてもではないが母の介助では無理だ。父に、お風呂入る?と聞くと頷いたので、入るなら看護師さんの介助で入ってもらうよ、前回立ち上がったりするのキツかったでしょ?母では大変だからね、と言うと頷いたので了承を得たと認識した。
看護師さんにそのことを伝えると、了解です!やります!大丈夫ですよ!と快く引き受けてくれた。そして介助の仕方を説明しながらしてくださった。やっぱりプロの仕事は素晴らしかった!正しい介助だとされる側もする側も楽だしものすごく安全だった。父の身体を洗って拭いて着替えてオムツもしてくれて保湿も塗ってくれた。凄いな〜、ほんと次生まれ変わったら看護師になろう、と自分が入院した時以来、また思ってしまった。
そして、訪問リハビリの方から様子を聞いていたらしく、紙おむつや尿取りパッド、男性用尿取りパッドをいくつか持ってきてくれていた!
あああ!ありがたい!!!!なんて素晴らしいんだろう!
父は疲れてすぐに寝てしまったが、私は看護師さんに色々相談していた。
お通じを出した方がいいのだが介助はどうしたらいいのか、最後の見取りについてなど。
彼女もどちらにも一長一短あり、何を大事にするかによるが、処置は自宅も病院も変わらない。コロナも増えてくると病院は厳しくなるので家族が一緒に入れる自宅の方が良いかと思います、と言っていた。
夕飯の支度をする。お刺身だけ買っていたので、冷蔵庫にあったものでなんとか。
【私たち】
・もずく
・サラダ
・ほうれん草のオイスターソース炒め
・味玉
・お刺身
ご飯を食べながら母に訪問医の先生と看護師さんが言っていたことを伝え解説する。やっぱり聞こえていなかったし、私が説明しても、は?と聞き返すので2〜3回同じことを繰り返していうのが、疲れてきて語気が強めになってしまう。あ〜ダメだダメだと後で反省。
良くならないってわかってはいるけれど
父が元気な時に戻らないかな。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?