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Columinity導入でステークホルダーとの距離を近づける

この記事は、CYBOZU SUMMER BLOG FES '24 (Agile/Scrum Stage) DAY 4の記事です。

こんにちは、kintone Design Systemチームでスクラムマスターをしているなかがわです。

みなさんColuminity(旧Scrum Team Survey)というサービスをご存知でしょうか。Columinityとは科学的な洞察に基づいてチームワークの質を数値化することで、チーム改善を支援するためのサービスです。私が所属するkintone Design Systemチームでは、チームの改善をより促進するためにColuminityを導入しました。

今回は、Columinityを導入することでチーム改善を促進し、ステークホルダーとの距離を近づけるために行っている取り組みについてお話しします。


Columinityの導入

現在サイボウズのスクラムマスターを中心にColuminityの導入を進めています。私が所属しているチームでもこのサービスを活用したいと考え、導入を決定しました。導入に際しては、チームメンバーに対して改善の促進を目的であること、どのような結果が出るか、そしてその結果を元に改善を進めていきたいことをしっかり説明しました。この説明が、サービスを効果的に活用するための重要なポイントだと考えています。

チームで活用してみる

サーベイを受ける

Columinityはまず、チームの現状を振り返るためのサーベイをオンラインで受けます。このサーベイに基づいて、現状のチームワークの質が数値化されます。

Columinityのオンラインサーベイ。Continuous Improvementに関する質問。
Columinityのサーベイ

チームメンバーそれぞれの回答は匿名化されており、誰がどのように答えたかはわからないようになっているため、安心して回答できます。サーベイの結果をチーム全体で確認し、現状を把握した上で提案してくれた改善アクションを参考にワークショップなどを実施していきます。

みんなで結果を眺める

サーベイの結果は、

  • Responsiveness(反応性)

  • Continuous Improvement(継続的改善)

  • Stakeholder Concern(ステークホルダーへの関心)

  • Team Autonomy(チーム自律性)

  • Team Effectiveness(チーム有効性)

  • Management Support(マネジメントの支援)

の6つの大項目と、それぞれの詳細な項目に数値が落とし込まれます。今回は、項目の具体的な内容については省略しますが、まずチーム全員でこれらの数値を見ながら現状を確認しました。

以下はColuminityレポートのデモ画面になります。

Columinityのレポート画面。チームメンバーの回答、ステークホルダーの回答、他の利用者のベンチマークの図。
Columinityのレポート画面(デモ環境)

チームメンバーの回答結果が緑色のアイコンで表示されており、他のColuminityユーザーをベンチマークとするピンクのバーと比較しながら「確かにここが少し弱いのかも」「ここはチームの強みだから大切にしよう」というように現状の認識をしていきました。初めてサーベイを受けた時、デモ画面と同様にStakeholder Concernの数値が低く表示され、チームメンバーもこの結果に違和感はありませんでした。

アクションを実施

ステークホルダーへの関心が低い状態を放置するのは良くないと感じたチームは、Stakeholder Concernに注目し改善を試みました。

Stakeholder Concernの項目メニュー
Stakeholder Concernの項目
具体的なアクションの一覧
具体的な改善アクション一覧

Columinityでは改善案を長文で提案してくれたり、上記のように具体的なアクションとして提案してくれます。提案されたものをそのまま実施するのも良いですが、チームに合った形に少しアレンジして実施しました。

Columinityで実施したアクション一覧
実施した改善アクション一覧

実際にチームで実施したアクションが上記になります。いつまでに実施するかなども設定できるため、きちんと責任を持って取り組むことができました。実施したすべてのアクションがうまくいったわけではありませんが、うまくいかなかったとしても振り返りをきちんとし次に繋げようという動きができ良い経験として蓄積されました。

実施したアクションの中で、特にStakeholder Mapの作成がチームメンバーから好評でした。実際に手を動かしながら現状のステークホルダーを把握し、kintone Design Systemチームとの距離を見えるようにしました。

Stakeholder Map
Stakeholder Map

何が変わったのか

次の四半期に再度サーベイを受けた結果、Stakeholder Concernの数値が明確に上がっていました。これが実際の取り組みによる影響が100%だとは言い切れませんが、正直こんなに早くも数値に反映されるとは思っていませんでした。

Stakeholder Concernの数値が全体として16上がっている図
Stakeholder Concern改善の図

チームの普段の取り組みが大きく変わったことはないのですが、潜在的な部分においてステークホルダーへの関心が上がっていることは良い点だと思います。ただ、これが日常の取り組みにまで影響を与えるためにはやはり継続的な改善が必要だと感じています。

今後について

現在、四半期に1度Columinityのサーベイをチームに受けています。チームワークの質を上げていくためには、継続的にサーベイを受けて現状を把握し、改善アクションを実施するループが大事です。今後も引き続きColuminityを活用していきたいと思います。

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