田舎移住体験から旅人になる。
静岡での1ヶ月を過ごした後、田舎暮らしとは違う生き方を探しに旅に出ることになった。
生き方=自己表現=生き様
何を大切にし、何を思い、何を伝えたいのか。
静岡を出て実家に帰る3日前に、旅に出たいと口にしていた。
他の世界を見てみたい。(日本中、また世界へ)
他にどんな暮らしをしている人がいるのか気になる。(オフグリット)
これからの生き方を探求したい。(エコビレッジ、コミュニティ)
そんな想いを伝えていたらなんと、旅に出れる準備が整っていた。
・うちに直してるけど使っていない原付あるよ。
・買ったけど使ってない一人用のテントあるよ。
・寝袋あるからあげるよ。マットあげるよ。
まさに旅に出ろと言われているような準備の整い方。
3日でここまで揃うなんて思ってもみなかった。
原付の後ろにボックスまで設置していただいて、何から何まで感謝しかない。
旅に出るとは言ったもののどこかに行くあてもなかった。
沖縄に銀ちゃんがやっている’’絵本の村’’というエコビレッジがあるからそこまでいきたいなーなんて。原付で笑
とりあえず大学の友達がいる愛知県へと向かうことに。
愛知にエコビレッジがあることを思い出す。
静岡にいる時にヨガに連れて行ってもらう機会があり、そこの先生とエコビレッジの話で盛り上がった。
愛知の常滑に’’空き地’’というエコビレッジがあるよ。
機会があったら行ってみたらいいよ〜
僕が好きで見ていたユーチューバーがやっているところだった。
まさかその時には行くことになるなんて思ってもみなかった。
友達と再会。愛知?近い?空き地?行ってみるかと。
インスタで連絡をとって、空き地を訪問。
そこで衝撃的な出会い。
’’空き地’’の場所探しから、場づくりをした男が到着したタイミングでちょうどたどり着いたのだ。
初めまして。かげです。
とりあえず、弥栄(いやさか)しますか。
弥栄???
生きていることそのものをお祝いするという意味。
かげが育てた空き地の土地の植物を使った酵素ドリンクで’’弥栄’’
乾杯は完敗という戦後から広まったと言われている。
それまでは弥栄と言っていたらしい。
弥栄をして、焚き火をしながらお互いのこれまでの人生を語り合う。
共通する点が多くて、一気に意気投合した。
かげのやっているボディーワークをすることに。
天
地
人
意識を足の裏から地の中(大地)へ。
そこから肉体を通して天(空間)へ。
「人間は天と地に生かされている。繋がっている。
自然の一部であるということを、今この瞬間に感じる。」
左脳意識から右脳意識へ
思考ではなく、身体の声を聞く。直感を大事にする。
今ここにいる。
これを意識していた自分にとって、しっくり来たボディーワークだった。
’’空き地’’の大地と空間を感じた後、目の前の海に行くことに。
海まで徒歩1分、周りに人がいないことを確認する。
かげは全裸になった。
驚きと共に、自然体のありのままを感じた。
何も隠すことがないオープンさ、純粋さ、ありのまま。
なんて自由な人なんだろうと。
人間はいつから服を着るようになったのか、隠すようになったのか。
本当の想いに蓋をし、着飾り、周りに合わせて生きるのか。
社会の作り上げられた価値観の中で生きるのか。
当たり前、常識の中で生きていくのか。
これを見せられて、自分も全裸になっていた。
一緒に海の中へと、どんどん進んでいく。
遠浅の海で浜からかなり遠くまで。
そこで海に身を委ね、波に揺られているかげを見ていた。
これが、本来の人の姿なのではないかと感じた。
戻る途中、海の中で砂を足で掘り始めた。
何をしてるのかと思ったら、大きな貝が出てきた。
これを焚き火で焼いて食べるとめちゃ美味しいんだと。
小さい貝は取らない。大きくなったものだけを頂く。
必要な分だけ。
取れるからって沢山取りすぎない。''足るを知る''
戻って火をおこして貝を焼く。
これがめちゃくちゃ美味かった。
この体験は自分にとって、大きな学びだった。
なにかを獲ってきて食べるということをこれまでしてこなかった。
本来は、自然が生み出してくれたものを食べる。
それが大地なのか、海なのか、山なのか。
自然の恵みをいただいて生きている。
大事なことを忘れていた気がする。
食べる=買いに行くもの
都内に生まれ育った僕にとってはそういう認識だった。
スーパーに並んでいるものを買う。
スーパーに行けば、お肉、魚は綺麗に捌かれていてそこに命を感じることがない。
野菜や果物がどのように作られているのかも分からない。
旬の食べ物も分からない。
ずっと食べているお米のでき方すらしらない。
生きるすべを知りたい。
そう思った。
貝を食べた後、空き地に住んじゃいなよとお誘いをもらった。
かげは子供ができたので近くのアパートに住んでいた。
通いで空き地に来ている。
その時、空き地にはカップルが1組住んでいた。
快く受け入れてもらい、楽しい共同生活の始まりはじまり〜
人生という名の旅はつづく。