[映画レビュー3/5]ファイトクラブ ネタバレ注意。無茶苦茶だけどこれが映画。
完全にネタバレしますので注意。
二回見ないと納得できない映画です。
まず最後に明らかになる大事な秘密をバラしちゃいます。
それは、、、、
マイクは二重人格です。
納得できないところやツッコミどころ満載な映画ですが、細かいところは気にしちゃいけません笑
それではストーリーに参りましょう。
主役はエドワード・ノートン演じる、不眠症に悩むマイク。
結核患者の会に参加して、心の拠り所を見つけます。ボブというおデブくんと、マーラという病み女に出会います。
そして飛行機に搭乗中、今作のもう一人の主役、ブラット・ピット演じるタイラーと出会います。
これがタイラーとの出会いです。
(このタイラーこそが、実はマイクのもう一つの人格です。)
タイラーは石鹸を使えばどんな爆弾でも作れるという雑談が興味深く、タイラーに強く惹かれます。
遠征が終わり帰ると、不幸なことにマイクの自宅ビルは爆破されてなくなっていました。
途方に暮れたマイクは公衆電話でタイラーの番号に電話して、飲みに行くことになります。
いろんな雑談のあとに帰り際、タイラーは「
俺を殴れ」と言います。
マイクは躊躇いますが思い切って殴ると、タイラーも殴り返してきて、お互いに一晩中殴り合いをします。
その後、タイラーは、家をなくしたマイクをウチに招待してくれます。そこは使われていない工場を改築したようなオンボロでした。
マイクとタイラーは、それから毎晩のように殴り合って、鬱憤を晴らすかのようにハマっていきます。
するとそれを見た周りの男たちが興味を持ち始め集まってきます。
マイクはそれから、心の変化が起き始めます。
会社でも上司にビクビクしなくなり、度胸が座り始めます。
毎週土曜になると、殴り合いをする男たちが集まるようになり、マイクにとって、そこでの刺激が新たな拠り所となっていきます。
タイラーとマイクはある店の地下に、ファイトクラブという秘密のクラブを結成します。
クラブのルールとして、
参加者はファイトクラブのことを絶対に口外してはいけません。質問もしてはいけません。
ある日マイクは患者の会で知り合ったマーラ(病み女)から電話がありました。
マーラは心が病んでいて、いまにも自殺しそうな様子。
そこから場面が変わり、マイクが目を覚めると、なぜかマーラが起きてきました。
マイクは自宅にマーラがいることにびっくりしますが、どうやらタイラーと一晩寝てたみたいです。
それから、マーラの夜の相手をタイラーがするようになります。。
タイラーは、「女に俺の話をするな」といいます。
それから、マーラの激しいセックスの叫び声が毎晩のように聞こえるようになり、マイクは気になってしょうがない。
マイクは次第に、ファイトクラブで培った度胸と快感が生きがいになっていました。
ある日、自宅の爆破について、調査結果の連絡が入ります。
ダイナマイトなどの自作爆弾で爆破されたため、マイクを疑った警察からの連絡でした。
マイクはなんの覚えもなく、むしろ全てを奪われたのだと反論。隣ではタイラーが、「自分がやったって言ってしまえ」と、からかっています。
マイクは会社でどんどん浮いていくようになります。
体も服もぼろぼろで、逆に発言や態度は肝が据わるようになります。
ある日、患者の会の仲間だったボブと再会します。
ボブもファイトクラブに参加してることがわかり、一緒に参加して殴りあいます。
ファイトクラブは秘密裏に、メンバーがどんどん増えていきます。
すると、ファイトクラブのことが店のオーナーに知られて、クラブを仕切ってきたタイラーがボコボコにされます。
しかしタイラーは血だらけになっても不気味な嘲笑を浮かべ、オーナーにしがみつき脅します。
結果、ファイトクラブは守られました。
これをキッカケにファイトクラブのメンバーを厳選するための課題を出します。
それは、
どこかで喧嘩を売ってわざと負けること。
喧嘩をふっかけても、大抵の人間は避けるか言い合いになるだけで殴りあいに発展しません。
マイクも、上司に喧嘩をふっかけますが、殴り合いにはなりません。
上司はマイクの行動に呆れて上長に電話をかけます。するとマイクは自作自演で、電話越しでも聞こえるように自分で自分を痛めつけます。
警察が現れ、上司に濡れ衣を着せることに成功します。
次第にメンバーも厳選し、本気でファイトクラブに入りたいかテストします。
そしてクラブを崇拝するメンバーたちの行動がエスカレートします。
タイラーが、"プロジェクトメイヘム"という過激な作戦を決行します。大会社のビルやチェーン店を破壊する活動です。
そんなタイラーとメンバーがエスカレートしていくことと、自分の知らないところでプロジェクトが進んでいたことを知ったマイクは不満を抱きます。
マイクとタイラーは車の中で言い合いになります。マイクがまだ理性的な感情を持っているため、タイラーはわざとギリギリの交通事故を起こして、マイクに生きていることの喜びを知らしめます。
事故から目覚めたマイクは家で目覚めます。タイラーの姿がありません。
マイクの家には、なぜか大勢のファイトクラブのメンバーがうごめいています。
一体どれくらい寝ていたのか、現状を把握するため彷徨います。
すると、プロジェクトメイヘムの作戦中に、警官に打たれたメンバーのボブ(患者の会のおデブくん)が運ばれてきました。
証拠隠滅のために埋めようというメンバーの意見が出て、マイクは止めようとしますが手に負えなくなり、仕切り屋のタイラーを探しに出かけます。
ファイトクラブは知らない間に世界に進出していてフランチャイズ化していました。そしてクラブのメンバーも世界中に点在しています。もちろん秘密裏に。
メンバーのルールで秘密を明かしてはいけない、質問をしてはいけないルールがあるので、タイラーのことを誰も明かしてくれません。
そしてメンバーの一人が自分のことを、タイラーと呼んだことに気付きます。
自分がタイラーと同一人物だと気づくと、急に目の前にタイラーが現れて、全てのネタバレが始まります。
それに気づいたマイクは焦ります。
暴徒化したファイトクラブは未だに犯罪行為を続けていて、それを築き上げて大きくさせたのが自分だと気づいたからです。
マイクは警察に自首します。
しかし、供述した一人の警察官以外は全員がファイトクラブのメンバーでした。
マイクがファイトクラブのルールを破ったため、メンバーたちに捕まりそうになりますが間一髪で逃げ切ります。
プロジェクトメイヘムの作戦を止めるため、駐車場のバクダンを解除しようとしたところで、タイラーが目の前に現れます。
爆弾は無事解除できましたが、タイラーとの喧嘩でマイクはボコボコにされて気を失います。
目を覚めると、映画の冒頭シーンです。
タイラーがマイクに銃を突きつけています。
プロジェクトメイヘムの実行3分前でした。
なにがなんでも自分の意識からタイラーの存在を消さなければならない。マイクは自分に銃を向けて発砲してしまいます。
銃弾は首元の横を直撃し一命を取り止め、激痛の刺激でタイラーの姿は消えました。
すると目の前でプロジェクトメイヘムが発動してしまい、次々と高層ビルが爆破されていく光景を眺めます。
果たしてこの光景は現実なのか、意識なのかはわかりません。
結論繰り返しますが、、
これまでのタイラーはすべてマイクだということです。
つまり、彼は二重人格なのです。
タイラーの人格が出ているときは、マイクの人格がタイラーになっているということです。
映画の考察と感想
①タイラーとサブリミナル効果
サブリミナル効果とは何度も同じ映像や画像、音などを見たり聞いたりすることで、無意識に刷り込まれて精神や脳に影響を及ぼすことです。
タイラーの仕事の一つに、映写機のフィルムを工作してサブリミナル効果を生み出す紹介があります。
これはタイラーの刷り込みを匂わせるヒントだったのでしょうか?
②資本主義社会の弊害と日常の平和ボケに対する反発的なメッセージ
「生きていくのに必要ないのに、なぜ俺たちは(その商品を)知ってる?強迫観念だ。」
「持ってる物が、自分を束縛する。」
など、生き方に対するメッセージ性が強くて刺激的だった。
社会のシステムに順応していくほど、そーいうものだと決めて見て見ぬふりをするようになっていきます。
それを、体中の痛みによって生きていると実感して恐怖と戦うことで、日常の社会の不安とか悩みといったものがいかに小さいものなのか示しています。
それはマイクの会社に対する態度の変化に表れています。