撮影に応じてカメラを変える理由。#写真のハナシ
動きの早いものだから動体に強いやつとか、紙媒体用だから画素数の高いものを選ぶ。みたいな話ではありません。
もう少し精神論というか、気持ちの面で。
僕は普段一眼レフカメラを使ってます。ミラーレスが主流の昨今、大きくて重たいと揶揄されがちですが、個人的にはあんまり気にならないです。
ですが、つい先日撮影のために準備をしていたら「このカメラ今回の撮影に相応しくないかも」と思いミラーレスを手に取り撮影に臨みました。
この感覚、忘れないうちに書き残したくなりました。
カメラを変えたくなった撮影。
旭川市で1代で72年間続いてきたおもちゃ屋さん「オモチャのたもちゃん」。
来月で閉店と伺い、僕が運営しているプロジェクト「#旭川で遊ぶ」の撮影をさせていだきました。
コントローラーでおばちゃんを操作しようとする夢子さん(右)とコントロールされるおばちゃん(左)と鎮座するキューピー(左下)です。
本当に素敵なお店とおばちゃんでした。こんな遊びに付き合ってくれるなんて…と思ったけど、そんな遊び心を忘れない人だからオモチャ屋さんだったんだなと実感しました。
なぜ変えたいと思ったのか?
この撮影は、普段撮影に使っている一眼レフではなく中級向けミラーレス一眼(FUJIFILM X-T10)を使いました。
なぜそうしたくなったのか?
正直ハッキリとした答えはありません…
でも、ちょっとだけ言語化できたので雑に書き残します。
・カメラの前にものや人を配置して撮る(当たり前)。
・撮りたいものとカメラは常に向かい合わせ(当たり前)。
・シャッターを切らないと写真が出来上がらない(当たり前)。
どれもこれも当たり前だけど、列挙してみるとカメラの存在は撮影を大きく支配しているように感じます。
例えがあってるかわからないけど、カメラが先生で、被写体が生徒、撮影そのものは参観日みたいに思えました。
参観日で先生がやたらと気合入れて肩ぶん回してきたら、生徒も「いつもの調子」じゃなくなる。
長年子供たちから愛されてきたオモチャ屋で、ゴリゴリの機材でライティングバチバチは、面白いかもしれないけどコンセプトから外れる気がして、ミラーレスとクリップオンストロボだけで撮影しました。
いつもの「オモチャのたもちゃん」を少しでも取り込みたくての選択でした。
「カメラで空気を壊さない」という感覚でしょうか。
おばちゃん良い人だったから、どんなカメラでも笑ってくれたかもしれないけど、小さなカメラだったから、作れた距離かもしれない。
「そんなんじゃ何も変わらない」という意見もアリ。
そもそもこの話「大きいカメラの前だと緊張するね」っていうあるあるを、アレコレ言ってるだけとも捉えられる。
でもここまで意識したことは初めてでした。
写真に向き合う。
被写体に向き合う。
そして、撮影そのものに向き合う。
この感覚をもっと磨きたいなと思いました。
プロフィール
名前:ハヤシヒロナオ
生年月日:1994年10月24日
記念日を撮ること、撮った日が記念日になることを目標に日々写真を撮り続けています。
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地元で起業し、フォトグラファーとディレクターとして活動しています。 仕事のこと、撮影のこと、ジャンル問わず備忘録として書き残しています。