「虐待禁止条例改正案」へのサヨクの「誤爆」
今回、自民党埼玉県議団が提案し、撤回した「虐待禁止条例改正案」ですが、SNSの反応をエゴサしていると、どうもサヨク勢力が間違えたところはあります。
埼玉県では上田前知事も「親学」に理解があり、「親学」提唱者の高橋史郎氏、また親学ではありませんが、幼児期に保育園に預けることに否定的な論客の松居和氏などを教育委員長にした経緯などから、
今回の条例案の背景を「親学」「日本会議」「自民党的な家族観」と誤解して攻撃した節が。
旧ツイッターを見ていても、そのような捉え方であふれています。
結論から言うと、まず全然違います。
自民党埼玉県議団は今はリベラル派が主流。さらに正確にいうと田村派が主流。
自民党県議団の最高実力者である田村たくみ県議は、昔は日本会議も熱心だったものの、最近はリベラル派に転向し、保守派から最近バッシングの多い稲田朋美衆議院議員の埼玉後援会の会長でもあります。
日本会議が反対の立場を取る「夫婦別姓」の意見書を埼玉県議会では可決した際(この際は自民党内にも抵抗があったものの、可決)には推進役となり、物議をかもした「LGBT条例」でも一番の推進者でもあり、この流れで日本会議とは徹底的に決別することになります。日本会議も脱会しています。
現在、自民党県議団では、田村県議の影響もあり、日本会議は少数派。さらにいうなら、弾圧されている側です。
県議会の申し合わせ上の「議員連盟」の要件を満たせなくなり、県議会の日本会議の議連もつぶれてしまいました。今回の条例の提案者から外れていた自民党県議さんたちの方が日本会議に熱心な議員です。
こうした埼玉の「特殊な事情」はなかなかネットでも浸透していません。なので、今回、この条例に反発したリベラル系のインフルエンサーは、まずそこを誤解していたと思います。今回の条例を親学の由来だと誤解し、共同親権の流れなどを勝手に警戒しています。
今回の条例はおそらく「児童の放置禁止の基準を米国の州並みにしよう」という意図があり、むしろリベラルな思考からの発想がもとになっていると考えられます。またこれにより、シッターの普及やそれへの補助金などの施策につなげようとしていたのではないでしょうか。(そこには当然、「利権」もうまれることにあります)
今回の騒動で、田村県議の県議団での影響力がどうなるか、を注視したいところです。
今回の条例騒動、一番喜んでいるのは、実は煮え湯を飲まされてきた「日本会議関係者」だと言えます。「田村県議へのリコール」「辞職」とか言っている人もいますが、むしろ「日本会議関係者」は大喜びでしょうね。
日本共産党や新婦人が全く自覚がないまま、日本会議を支援する、実に不思議な現象が起きています、笑。