日本で2番目に長いと数えられた商店街を歩いた。
大阪市が運営する渡し船に乗った帰り、メトロ・花園町駅に向かって歩いていたら古くからある商店街に紛れ込みました。帰って調べてみると、そこはかつて日本で2番目に長い商店街と呼ばれた「鶴見橋商店街」でした。俄然興味が湧き、もう一度訪ねてみることに。
商店街の歴史は明治42(1909)年、大日本紡績(現・ユニチカ)の工場が生まれたことに始まりまります。工場の近くに流れる十三間堀川に1本の橋が掛けられ、鶴見橋と名付けられました。工場への通勤路として市電や南海線が整備されると同時に、商店が並び始め、昭和4(1929)年には商店街の原型が誕生。戦前は、天満橋、心斎橋と並ぶ「大阪三橋」と呼ばれるほどの賑わいだったようです。しかし、軍服を製造してことで空襲を受け工場が消失。あわせて市電が廃止されると、人出も少なくなっていきました。
紡績工場の跡地にできた西成公園のある「8番街」から歩いてみました。アーケードは破れが目立ち、シャッターを下ろしたままの店も多い。
そんな中「西成で一番古いパン屋かもしれない」という張り紙に惹かれ、『太陽堂』でハムカツパンを買いました。ほかにも力餅食堂など、味のある顔つきのお店が並び、歩いていて飽きることはありません。
この鶴見橋商店街は、阪神高速堺線から国道26号線まで続く全長約1kmの商店街。途中に大きな道路との交差点もあります。商店街が続くことを示すものとして、道路上にモニュメントが飾られています。これ、「鶴」をイメージしているそうですが、どこが鶴なのか、まったくわかりません。
5番街から少し歩くと、鈴成り座』という大衆演劇場があります。閉座の危機を乗り越え、いまでは平日でも満員御礼が出るようになったとか。商店街の中に劇場があるって、大阪らしい風景だなと感じました。
○番街の数字が若くなるにつれ、街の中も明るく賑やかになっていきます。安くて美味しそうなお店が現れてきました。だいぶ昔から営業されているであろう『うまい堂』でなんと250円のお好み焼きを求め、さっきのパンとともに早めのお昼にしよう。
近くの公園に向かったら、なんと地べたに座り込んで酒盛りを人たちが。ちょっとスリリングな空間でしたが、おいしくいただきました。
○番街の数字が若くなるにつれ、街の中も明るく賑やかになっていきます。
混雑した人混みとロケットのように迫ってくる自転車を避けながら進みます。どこの商店街にも格式ある和菓子屋さんてあるよなー、などと考えているうちにゴールに到達。
鶴見橋商店街、全編フォトジェニックでしたね。それにしても喫茶店の数がすごい。ほぼ10~15mおきにあります。どんなに寂れた商店街でも、喫茶店だけはしっかりと営業されているのは、なぜだろう。
BGMにキャンディーズの微笑がえしが流れたり、不思議な活力にたじろぎそうになる商店街でした。
最後になりましたが、日本で一番長い商店街はご存知の天神橋筋商店街(全長約2.6km)で、現在の二番目はというと東京の戸越銀座商店街(約1.6km)だそうです。
#旅のフォトアルバム
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