タイタンの学校の2期が始まっていた。
みなさんこんにちは。はやしです。noteに書きたいことあるな、って思いながら中々筆が進まず時が過ぎ、タイタンの学校の2期が気が付いたら始まっていました。
久しぶりに筆を取ろうと思ったのは「そもそも何故noteに記事を投稿するのを始めたか」というところを思い出したからです。1期の時なんですけど、僕の立場(所謂運営側)で特定の子たちに色々意見をしたりアドバイスをしたりって不平等感あるよなって感じていた時期がありまして。
そんな背景から最初は受講生とは一定の距離を保ってやってこうって思ってたんですけど、ある時芸人コースの飲み会に声を掛けて頂いて色々話を聞いたりした時に、ああ、この子たちには「ちゃんと向き合ってくれる大人」が必要なんだなみたいなことを感じて、どんどん意見していこうってスタンスに変えたんです。
そしてその情報はクローズであってはならないな、と思ってます。僕が誰にどういう事を言ったというのはある程度オープンな情報にしていきたい。じゃあ、どうしたらいいか。誰もが閲覧できる形で残していこう、ということで当初noteの記事を書いていった覚えがあります。
で、ようやく本題でして。今回記事を書くという大きな後押しをしてくれたのはですね。
先日、2期生の芸人コースの子たちのネタ見せの講義がありました。総勢28名(ピン7名、コンビ9組、トリオ1組)の子達が参加してそれぞれにネタを披露するという内容です。芸人コースでは放送作家の先生に定期的にネタ見せを行い、各コンビの作品の修練度を上げていくという作業を行っていきます。
その、ネタ見せの講義後の話です。
2期は1期と比べ休憩時間を長めに用意しています。これは自分たちで考えて自分たちがやりたいことに取り組める時間を作ることを狙いとしています。今回ネタ見せの講義後も割と長めの休憩時間が用意されており、各々それぞれの休憩時間の取り方をしていました。僕もせっかく休憩時間があるのだからということで感じるものがあった何組かに声を掛けて意見を酌み交わしました。
で、この話については全員が閲覧できるオープンな場に置いておいた方がいいよな、と感じたわけです。僕が感じた事、思ったことをこの人たちにこういう風に伝えているよっていうのをオープンにすることで少しでも僕の考えが今回話せなかった人たちにも伝わったらいいなあ、と感じている次第です。
というわけで前段が長くなりましたが、今回は2期生の第1回ネタ見せをみて僕が直接声を掛けて話したことをこちらに記したいと思います。2期生の皆さんの参考に少しでもなればと思いますのでよろしくお願い致します。
ー
【ボチ・アオヤマ】
まず一番最初に話したのは「ボチ・アオヤマ」というコンビです。「諺(ことわざ)」でしかあまり聞いたことが無い言葉を実際にやってみたらというような独特の空気感のネタでした。
僕が感じたのは『彼らはいきなり変化球を投げようとしている無茶な奴らだ』という事です。変化球を投げるのは大変難しいです。1期にも「ボンクラ(現・弟)」という変化球を投げるコンビがいましたが僕にはさっぱり理解が出来ませんでした。
ただ、こういった変化球を放ろうとするコンビは自分たちのオリジナリティをウリにしているわけなので完成された際の無双感はそれ相応のモノになるというのは十分に理解できます。が、故に『ちゃんと完成させて来い』というのを伝えました。
オリジナリティというのは人には指導が出来ないです。だからこそちゃんと自分たちがこれ以上はないというところまできっちり仕上げてこないと中々他人が意見し辛い。発想・世界観はかなり面白いなと思ったのでどう『完成』させてくるのか、楽しみなコンビだと感じています。
【阿部・石井】
次に話したのが「阿部・石井」というコンビです。名前の通り阿部君と石井君の二人組。今回みたネタの中で個人的には最も好きなネタの一つでした。
このコンビに僕が感じた違和感はコンビ間での『演技レベルの差異』という所です。阿部君はダンスなどの表現の経験が豊富でとてもフィジカルのレベルが高いです。それに比較した時に石井君の表現が割と平坦で非常にギャップがあります。このギャップというのを二人の世界観の演出で利用している(つまり狙っている)という事であればいいのですが、現状では「その違和感が面白い」というところまで昇華されているというまでではなさそうです。
表現のフェーダーを阿部君のところまで石井君が上げるのか、それともこのギャップがある状態が正しいのか、それとも逆に阿部君の表現をもっと抑えるのか。もっと差異をつけるという選択まであります。どの立ち位置が正しいのか二人でもっと議論をしてみようという話をしました。
※原則論として阿部君のところまで石井君のレベルを上げるのが正しいというのも伝えました。
【ザ・フール】
わっしょい山本と小林君のコンビ。わっしょい山本は実はタイタンの学校の歴史の中で初めての自分の名前にコードネームをつけるタイプの芸名をつけてきた受講生。『わっしょい』を背負って出てきたからさぞ『わっしょい感』あるのかと思いきや『わっしょい感』はほぼゼロ。お前の『わっしょい』はどこに忘れてきたんだ!と言わんばかりの『わっしょい感』のなさ。
名は体を表すという諺があるようにそれだけインパクトのある名前をチョイスしたら必然的に『わっしょい感』を期待させてしまいます。期待に応えなかったらどうなるか、そりゃわかりますよねぇ。
山本君はテンションの上げ方はかなり上手だと思うので『わっしょい』の称号を身にまとうのであれば覚悟してそれをやり切れ!という話をしました。(だって「わっしょい山本」って名前はどう考えてもフリですよね笑)
また、『わっしょい』という強烈なキャラクターを背負う事になる小林君はこの『わっしょい』に対してどういう関係性を作ったらより面白いのかを考えるべきという話もしました。”トムとジェリー””ルパンと銭形”などの例を出し「人は関係性に面白さを見出す」という話をしました。
『わっしょい』は結構爆発力を秘めていると感じます。ワードも凄くいい。後は山本君が本当に『わっしょい』にふさわしいキャラを作れるか。そしてその対角線に立つ人物で面白い関係性を小林君が見せれるか、というのが見ものです。個人的にはとても好きな二人です。
【対決ダンス】
ネタ見せ前にちゃんと向き合って話をした数少ないコンビ。他の講義で彼らを見ていて非常にいい表情をするなと感じていて、タレント性が高いと個人的に思っていました。ここで言う「タレント性の高さ」というのは「感情が素直に(時にオーバーに)顔や動きに反映されて、それが人に伝わる」ことを僕は指しています。特にこの二人は「顔の表情のバリエーション」が豊富で自然と色んな表情が出てくるのがいい点だと思っています。
ネタ見せ前に話したのは二人はその表情や表現力のポテンシャルがあるからネタはシンプルでいい。フィジカルを全力で出せるようにしろ的な話をしました。
実際今回仕上げてきたネタは非常にシンプル。凄く分かりやすい漫才をシンプルに仕上げてきて、ネタ披露1番手という重責も十分に果たしていたように思います。
今後の展開についてなんですが、ネタの仕上がりも勿論なんですが、それ以上に二人の人間性の魅力みたいなものをどう打ち出していくかという話をしました。
ー
こんなところでしょうか。話せなかった人も嫌いとか期待してないとかそういう事じゃなくて、たまたま今回話すタイミングが無かっただけなのでもし話を聞きたければいつでも声を掛けてください。僕からも声を掛けたりすると思うので笑
番外編として。全講義が終わった後に『革命前夜』の池未君とサシでゆっくり話をしました。他の受講生も勿論そうではあるんですが、タイタンの学校2期において『革命前夜』がどんな1年を過ごすのかはとても楽しみでいますし、彼らの人生においても非常に重要な1年になるんじゃないかな、と思っています。
さあ、はじまりはじまり。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?