アシカの話

みなさんこんにちは。はやしでございます。
今日は6月13日(土)のタイタンの学校で私がちょっと感じたことをお話ししたいなと思います。

学校の公式Twitterでも少し動画でご紹介させて頂きましたが、タイタンの学校の総合講義にて業界研究・業界支援ということでクリーク・アンド・リバー社さん(以下C&R社)に講義を受け持って頂いております。

これは一般コースの方が今後エンタメ業界のプロを目指していくにあたり最もダイレクトにアプローチ出来る手法であろうということと、芸人コースの方も業界の事を理解していることは重要であること、また演者としての道を志半ばで終わったとしてもその感性を活かして業界で力を発揮する人が少なくないことからも、その道の可能性も含めて模索していくことが重要であるという職業理解及びアプローチ的な観点を導入したいという点が1点。

また、現在エンターテイメントは出演からコンテンツ制作までを一貫して取り組むといった考え方が主流になりつつあります。皆さんもご存じの通りYOUTUBEを始めとする動画配信はその最たる例で、スペシャリストであることよりもゼネラリストとしての才覚が求められ、一通りのことが出来る能力が求められる時代になっています。

そういった観点からもエンタメ業界を多面的に把握しておくことの重要性は全てのコンテンツクリエイターにとって重要であると捉え、まずは入口の部分だけでも各業界の事を知って行こうということでC&R社さまにお願いをしているという次第です。

1期・2期もC&R社さんには講義を受け持って頂いておりましたが、どちらかというとスペシャル講義的枠で単発的に開催する形式でお送りしておりました。しかし3期からはより濃密にエンタメ業界の細部に触れていこうということでコマ数を大幅に増やしての開催となっております。

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向かって左側が舞台芸術部の藤澤部長、右側のマイクをお持ちの加藤プロデューサー。二人とも若くクリーク・アンド・リバー社さんのエネルギーを感じます。お二方とも意識高い系の愉快なおじさんです。

さて、本題はタイトルのお話。
「アシカの話」ですね。確かアシカの話だったと思います。記憶がちょっとあやふやで、もしかしたら「アザラシの話」だったかもしれません。しっかり覚えてませんがそんな感じの話です。一通り講義を終えた後質疑応答の時間を設けた際に受講生から出た質問の回答中に出てきた話でした。

「一つの事に極めるのか色んなことをやった方がいいのか?」

この問いについて加藤プロデューサがしたのがその「アシカの話」です。簡単に内容をお話ししますと・・・

とある水族館が閉園に従い飼育していたアシカを海に帰すことになったそうなんですが、海に帰してしばらくしたところアシカは生きていくことが出来ずに死んでしまったとのこと、その理由は一体なんなのか。

こんな感じのお話でした。

答えはその水族館の水槽の形(八の字の形をして常に泳げるようになっていたそうです)で泳ぐことに慣れすぎてしまい、海で自由に泳ぐことが出来なかったからということだそうです。

当然一つの事を極めることは大事なことです。それを軽視するという話ではなく、一つの事に固執しすぎるとそれで対応できなくなったときに生き残っていくことが出来ない。だからこそいろんなことにチャレンジをすべきというようなお話をされていらっしゃいました。

なるほどなあ、と思ったのは僕が以前CASIOの子会社にいた時に当時代表だった樫尾和雄会長から伺った話に似たような内容のものがあったからです。僕は当時その話を聞いたときに大変感銘を受けて教訓にしていることろがあります。

地球上でもっとも強い生物だった恐竜が滅び、弱小生物であった人類が生き残った理由は一体何か?それは人類が環境に適応していくことができたからだ。地球を襲った氷河期という時代に恐竜は適応していくことが出来なかった。その環境に適した生活を人類は作り出し生き残っていくことが出来た。生き残る事が出来るのは環境に適応することが出来るものだけなのだ。

生き残っていくために必要なのは環境に適応する力です。先のアシカも環境が大きく変わったのにも関わらずその環境に合わせて活動を変えることが出来ずに生き残ることが出来ませんでした。そしてそれはほんのちょっとのことなのかもしれません。

どの世界でもそうですが、自分が目指している世界があるとするならばまずはその環境を理解し、そして適応していくことが必要です。

冒頭のエンターテイメントの話も同様ではないかなと思います。今は演者としての力だけが求められている時代ではありません。その演者としての力をどう発信し、そしてどう世の中に影響を及ぼしていくかまでをパッケージングで考えて行かなければならない時代です。

そういった意味でもエンタメ業界の多様な環境をさわりの部分だけでも教えて下さるというC&R社さんの講義はすごく重要になってくるんじゃないかなと個人的には考えています。

これからの講義の展開がすごく楽しみです。


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