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安藤忠雄の現場

間違いなく今年のBest Bookだな。衝撃の建築。光の教会。十字架を壁にかけるんじゃなくて、壁に切り込みを入れてそこから差し込む光で十字架を再現する。さらに長方形の箱に何故か斜めにブッ刺された壁。しかもその壁と屋根部分は接地していない。超難易度の施工を請け負う建設会社は赤字を承知でゴー。何故この建築が出来上がってしまったのか。安藤忠雄と神が導き賜うた奇跡の建築はそれでもやはり人の手によって出来ていた。まさかこの本を読んでいて鳥取県米子市という文字を目にするとは。(現場監督の那須さんは米子市出身)どうやら安藤忠雄氏の奥様の名前は由美子さん。(うちの母親も由美子さん)ついでにいうと忠雄氏の誕生日は9月13日。(僕と1日違い)コンクリートという古代からある材料を安藤忠雄が使うとこうなるかと。十字架にガラスを嵌めないと言われて流石に辞めてくれと突っぱねた施主と、まだそれを諦めていない建築家の物語は完成していない。20年前の本をこれだけ感動できるのも今読んだからで。たまたま最近安藤忠雄とすれ違ったことや、家を建てたこと、なんやらかんやら。夏は暑くて、冬は寒いもの。旅がしたくなるいい本でした。(装丁和田誠も最高)

読了。

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