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ボカロオタクから見たカリギュラ2感想
プレイからもう半年ほど経過しており、フレッシュな感想ではありませんが未だに心を巣食ってる作品なので遅ればせながら感想を書かせていただきます。
※ネタバレを含みます。
プレイしてない方はブラウザバックお願いいたします。
Love Scope 作曲作詞:Stork(DECO*27)が流れているうちに・・・・(え、これ2の感想だよね?)
そうさ 君が僕を知るその前から
想いは加速を始めてたの
あーだこーだ言われてみたって 変わらぬ気持ち 君にアテンション
今日→昨日と遡って 何度だって隣りにいたいの
君の笑顔を奪うすべては残さず奪うよ
解き放ちましょう 熱い鼓動を ただ迷子にしないように
魅せてくれ
ほらアリのママが易易 リアリゼーション
僕は死ぬまで君を放さない
すべてをちゃんと抱き占めよう 今透けるほどに
見せてくれ
ほら答え合わせだ イマジネーション
抑え付けるだけの愛はいらない
いつでも君を見ているよ
嗚呼 痛いほどに今
いったか?いくぞ
突然だが私はボカロ文化が好きだ。初音ミクが好きだし、聞く曲は小学生辺りからたいていボカロというオタクである。カリギュラシリーズをプレイした人なら本作がボカロ文化を下敷きに作られている作品であることは説明するまでもないと思う。
私がボカロを好きなのは色々あるけど「人の想いを代弁してくれる偶像」という側面が大きいです。だからこそカリギュラ2終盤でキィが言ったあの台詞は刺さりました。
「キィたちバーチャド―ルが人の想いを受け取れるのは、きっと・・・生きてないからだ。命がないからこそ、受け止められる。オマエたちニンゲンには、ニンゲンの想いは・・・重すぎる。・・・それは、キィたちの、偶像の仕事だ!!」
変わらぬ愛も 儚い恋も
君からすれば ただの記号で
正義も悪も 帰らぬ日々も
君の前では どうでもよくて
ずっと ずっと 君が生きてなくてよかった
ずっと ずっと 君が生きてなくてよかった
今日も
急に歌うよ!?(君が生きてなくてよかった/ピノキオピーfeat初音ミクより引用)
すいません。歌わないと感情を表現できなくて・・・(急にディ〇ニープリンセスぶるなよ)
先ほどボカロを好きな理由に「人の想いを代弁してくれる偶像」と挙げたけどまさにキィさんがその存在になるまでの成長物語だし、このラストを書いた山中拓也氏、本当に丁寧にボカロ文化を描いてくれたと思う。
先ほど引用した曲に関しては山中さんもお悩み相談企画で触れているのでこちらも引用させていただく。
「あらゆる誹謗中傷も、世間からの数奇な目も、初音ミクが生きていない存在、つまり“キャラクター”だからこそ傷つかなかった、と。もし彼女が人間だったら悲しんでいたかもしれない、と。(中略)
どんな出来事も“生きていない”からぶつからない。“生きていない”からどんなことも乗り越えて一緒にいられる。そう歌っているように僕は感じました。これは二次元や、機械との付き合い方に対する本質をついた思考だと感じました。素晴らしい曲なので、一度聴いてみていただきたい。」
やっぱり言葉が上手いですね。私の言いたかったこと全部入ってる。私が言ったことにならんかな(カス!?)
誹謗中傷とはズレるかもしれませんが、リグレットに対するリドゥ住民の信仰、つまり人の想いは人には重すぎる。例えば初音ミクが人間だったなら、今現在のボカロブームを背負いきれたとは思いません。彼女が機械だからこそ今現在の盛り上がりがある。
これもまた引用なんですけど山中さんがカリギュラ2発売前のインタビューで「ボカロ文化に含まれた文学性」って言葉を使われてて、わかるなーってなったんですよね。ボカロ文化って文学的だと思う。私が言ったことにならんかな(カス!?)
キィとリグレットの対比の描かれ方、めちゃくちゃ丁寧にボカロ文化を汲み取ったシナリオだったと思う。
カリギュラのテーマのひとつである偶像殺しがリグレットの存在で描かれている上で、キィで偶像という存在そのものは否定されないというのが本当に救われるんですよね。私が育ってきたボカロ文化への肯定だと思うから。
小夜子は現実-じごく-で頑張ってください。大丈夫、キィがいるから。
じゃあ歌うね?(!?)
ねえ僕ら見つめ合って 夜空を駆けてゆく
泣かないで 君の目にFly Again
彗星にまたがって遊ぶウサギ
眩しいほど暗い宇宙
不思議さ”不思議”って不思議
ここでまた 君の声に出会えた
老いてく惑星 弾ける超新星
生まれる
悲しみのNebulation どんなに怖くても
君のこと 抱きしめてあげる
小宇宙の隙間から 優しい風が吹いたら
欲望 全部 受け止めてあげる
魂のOrbit
ご清聴ありがとうございました。