徒然日記2020.10.23
いつもゴシップ記事には興味がないのだが、私の尊敬する東畑先生が瀬戸大也選手の奥様で元アスリートの優佳さんの記事をツイートされていて、じっくりと読んでいたら、本当に聡明で素敵な奥様だと感動したので、そのことを書こうと思う。まずは東畑先生のツイートから。
とてもいい記事だった。途中に「病めるときも健やかなるときも一緒にいる」という話が出てくるが、あれは病気のときに看病しますか、というだけの話ではなく、関係が病むときも乗り越えていけるか、ということなのだと思う。https://t.co/a9cgiOo3fB
— 東畑 開人 (@ktowhata) October 23, 2020
優佳さんの記事の中で、夫瀬戸大也さんがリオ五輪で金メダル、世界選手権でもメダルラッシュで、絶好調で東京五輪へ!という時に感じていたことは驕りや裸の王様と形容するような状態だったという。
「私は正直、今回の件は『神様が起こしたこと』ではないかと思っています。いま思い返してみても、あの頃の大也はちょっと変わっていて……。自分の愛していた人ではない感じとでも言うのでしょうか。昔の写真と見比べると明らかに顔が違っていて、表情に険がありました。
今年、予定通りオリンピックが開催されていたら、たぶん私たち家族は終わっていたと思います。私の中には『彼が金を取ったら家庭は崩壊するだろうな』という確信に近いものがありました。このまま金メダルを取ったら、いよいよ手のつけられない『裸の王様』になってしまうと感じたのです。
それも含めて今回の一件は神様が起こしたこと、と仰られている。その前兆となる危うさを妻である優佳さんは感じておられたのだ。東京五輪へ絶好調の状態から、コロナ禍で東京五輪が延期したところから変わってくる。
また彼自身にも、『ポジティブ』というイメージに縛られていた部分はあったような気がします。ポジティブでいることは大切ですが、苦しくないわけがないのだから、本当に心を許している相手には、弱い部分を見せてもいいんじゃないかなと思うんですけどね……。
そんな時に決まったのがオリンピックの開催延期です。街でかけられる声も『頑張ってください』から『残念だったね』に変わっていくなか、それでも彼は笑顔で『頑張ります!』と前向きな言葉を返していた。もしかしたら、心の中と表に出す言葉の間にものすごいギャップがあって、それも彼のフラストレーションの一因になったのではないかと思います。
一面的なペルソナを演じないといけない瀬戸大也さんは、奥様にもペルソナを外した素の弱い自分を見せていなかった。昨日の話ではないが、一面的なペルソナはとても危険である。抑圧された本来の自分はいつか沸点を迎えて爆発するのだ。そんな中、今回の問題が起きる。辛いなかで優佳さんが思ったことに心が動かされた。
今回の報道が出た時、もちろん別れることも頭を過りました。でもあまりのタイミングに、途中から『神様が私たちを試してるんじゃないかな?』と思い始めたんですよね。これは『瀬戸大也は一度どん底に落ちないと変われない』というメッセージなのだろうと。
人間である以上、誰だって失敗はします。大事なのは、その失敗から何を学ぶか。結婚式で『病める時も健やかなる時も』と誓った以上、私自身この騒動を経た彼がどう変わるか見届けてからじゃないと離れられない。
今の段階で、感情的になって離婚することは簡単です。紙にサインをすればいいのですから。でもそれでは『あのあと大也は変われたんだろうか?』というモヤモヤが残ったままになってしまいます。
まずはしっかり夫婦で向き合って、それから判断しても遅くはない。そもそも私は、そんなゆるい覚悟で結婚したわけじゃありません。ただただ彼と一緒に居たくて、彼の夢を一緒に追いかけたかった。離婚をするのは、事の顛末を見極めてからでも遅くはないと思うようになったのです」
この大きな試練を通して感じたことを率直に語られた優佳さん。これだけの危機にも関わらず、苦しいなかで関係を簡単に切らない、とても強い絆を感じさせるインタビューに感動しました。こんな大変な状況だと、10人女性がいれば大半の女性は離婚を選ぶと思います。関係を切らずに夫のこれからの変化を見届けるという優佳さんの覚悟に畏敬の念を覚えました。とても聡明で素敵な女性だと感じました。
これからのお二人がどのように人生を歩んでいくか。見守っていきたいと思います。そこにはリアルな人間のドラマがあります。
人生は小説よりも奇なり
そんなことを思って日記をおわります。