デジタルマーケティング現場の7つの課題とは?〜メディア・コンフィデンス事業紹介Interview
Q:今回は、メディア・コンフィデンス社の早野さんが提唱している「現場の7つの課題」についてお伺いしていきたいと思います。はじめに、7つの課題とは何かについて教えてください。
はい、私たちはコンテンツを活用したデジタルマーケティングの戦略と強みとしています。
リード獲得成果を出すコンテンツ制作を推奨している立場ですが、いきなり制作するのではなく、支援の開始1ヶ月目には課題を整理して体制・土台をつくったうえで支援することを大事にしています。
そこで整理するための課題例として7本柱をまとめているわけです。
7つの課題として、以下があります。
経営判断
担当者
企画
制作進行
採用
外注
部署連携
この7つです。
ーそれぞれについてお伺いしていきます。
経営判断の課題
Q:まずは、経営判断の課題です。経営層がデジタルマーケティングにおいて判断に迷うということでしょうか?
はい、経営層にとっての課題として、「どの施策をいくらをやったらいいかわからない」という課題があります。
これまで、大抵の企業はSEOや広告を試してきました。
SNSをがんばって更新した企業もあるかもしれません。
ただ、どの施策も成熟してきているので「何か1つの施策をやれば大きく成果が上がる」時代は終わりました。
ここからあらためて施策に取り組む際に、どれを本腰入れてやるべきかに迷っているのですね。
今までやってきたSEOを維持するためにコストをかけるか、新規顧客をとれる施策にエネルギーをかけるか、など、幾つも方向性があり、迷っているというわけです。
ー「何をやるべきか迷っている」という課題があるのですね。
担当者の課題
Q:続いては担当者のほうの課題について教えていただけますか?
はい、「忙しすぎる」という課題です。
大抵の企業ではマーケティング担当者が1名以上いると思いますが、兼務であったり、ウェブ周りの雑務を押し付けられていたり、展示会・セミナー対応があったりと、本来の仕事に専念できる環境にないことが多くあります。どう考えても忙しすぎるのですね。
色々な仕事をすると成長できる面もありますが、マーケティングの全体像を理解して必要な行動を優先的におこなうことはできていません。学んだり振り返ったりすることが重要ですが、これができない。
本来の担当者がやるべきことを知らないまま、疲弊して、退職するケースも多くあります。
ーなるほど、担当者が本来の業務に専念できない状況が課題として浮かび上がりますね。
企画の課題
Q:続いては「企画」の課題。これはコンテンツの企画ということですが、どのような課題が生じていると考えていますか?
はい、デジタルマーケティングの中ではコンテンツが必須になります。企業がみずからコンテンツを作る必要がありますが、企画には専門の技能が必要になり、ここでもストップします。
どんなタイトルのコンテンツにすればいいか、他社とそっくりにならないようにするには、オリジナリティを出すにはなど、企画で考えることが多くあります。
記事、セミナー、ダウンロード資料などのタイトルと構成を考えるサポートが必要です。当社はもともと実用書の出版制作会社だったこともあり、この企画については大きな強みがあります。
ーコンテンツの企画においては、専門的なスキルやオリジナリティの確保が求められるとのことですね。
制作進行の課題
Q:企画とは別の制作進行についての課題です。どのような課題が生じているとお考えですか?
担当者が「制作の進め方」がわからないため、物事の多くが止まっているというケースがあります。
作りかけの記事、いつまでも仕上がらない公開資料、インタビューしたのに公開されない導入事例など、制作しなければいけないのに止まっているのは勿体無いですよね。
例えば一本の記事制作では、①原稿のライティング ②アイキャッチ画像のデザイン ③契約と発注と請求書処理 が同時進行で発生します。
たくさんの制作物を進行させなければいけないうえ、それだけに集中できないのでどうしても見落としが生まれます。
これは単に「工程マネジメント」という、コンテンツ制作の進め方を身につけ、誰がどこで止めているかを把握しながら期日に間に合わせる考え方を学ぶことで解決できます。
ー「工程マネジメント」の不足により、制作進行が滞る課題が生じていると理解しました。
採用の課題
Q:デジタルマーケティングチームの採用において、どのような課題がありますか?
マーケティング分野での採用といえば経験者の中途採用、フリーランスの活用、副業人材の活用とあります。
中途採用は難易度が高く、コストも高いためあまりおすすめしません。
残りはフリーランスの業務委託か、副業人材のスポット利用となりますが、人材会社に相談すれば解決するわけではありません。どんな人材を、何のためにどれぐらいで採用するかを考えることと、実際に調達できる人材とタイミングを合わせることの難易度が高いです。
ー経験者の中途採用は難しく、他の選択肢においても人材の調達と目的の整合性、タイミングの難しさが課題となっているようですね。
外注の課題
Q:デジタルマーケティングにおいては外部の制作会社、または代理店を利用することが一般的です。制作会社や代理店への依頼でに直面している主な課題は何でしょうか?
SEOだけを依頼していた会社、広告運用だけを依頼していた会社など、特定の施策だけをおこなっている外注会社がたくさんありますよね。
「昔から社長がお世話になっているから」といって思考停止しているケースがあります。言いなりになっていたり、惰性で続けているものを見直すことです。残念ながら、古くて成果の出ないやり方を続けている会社がたくさんあります。
古い戦略に基づいて提供を行なっていないかを厳しくチェックする必要があります。目標が変わればやることも変わりますからね。ただ、外部の会社がベストを尽くしてくれているかどうかを、知識がない状態で見極めることはできません。
プロ同士で議論させることで、惰性で続けていたものを仕切り直すことができます。
ー外部の協力会社やフリーランスとの関係においては、過去の戦略が現在の目標に適しているかどうかを見直すことが重要な課題となっているようですね。
部署連携の課題
Q:最後に、部署連携の課題です。デジタルマーケティングが他の部署と十分な連携を取る上で、どのような課題が生じていると考えていますか?
現在のデジタルマーケティングでは「ザ・モデル」型組織とされる部署分担が前提となっています。
しかしながらこれは理想論で、誰もがこの組織論を前提に動いているわけではありません。
実際には営業部とマーケティング部、カスタマーサクセス部の分担があいまいであったり、上下関係が強すぎるケースがあります。
本来は各部署が全体のなかでの役割分担を見直し、部署同士での連携を強化することが必要です。
ただ実際には社員同士が関係を見直すことはむずかしいですから、外部からコンサルタントが登場したタイミングで「力わざ」で部署分担を決め直すことが有効です。
ー「ザ・モデル」型組織においても、実際の部署分担や連携に課題があり、外部のコンサルタントが介入することで、部署の連携や分担を見直す「力わざ」が必要とされているようですね。
マーケティング活動が停滞する前に課題を把握すべき
Q:ここまで、7つの課題についてのインタビューをしてきました。
はい、今回は現場の主要な7つの課題についてお話ししましたが、いずれも課題がない会社はほとんどないのではないでしょうか。どこかが詰まると他が詰まるような関係になっています。
これらはいずれも、理想論や知識を押し付けるだけでは改善がむずかしい部分です。
実際には企業の現場にコンサルタントが入らせていただき、実態調査をふまえたうえで、改善計画と意識改革をおこなうことが有効です。
当社でも、こうした7つの現場課題にフォーカスして、解決をしています。
今日の内容をみて「うちは大丈夫だろうか?」「うちの課題を整理したい」というお声があれば、ぜひご連絡ください。
特に経営層が把握していない、現場担当者の課題が多く発見できると思います。マーケティング活動が崩壊する前に手を打ちましょう。
お声がありましたら、お気軽にご連絡いただければと思います。デジタルマーケティングの課題解決に向けて、お手伝いさせていただくことができます。どうぞお気軽にお問い合わせください。
ー課題を把握し、問題が深刻化する前に対処することが重要ですね。今日はありがとうございました。