ホームレスだったアフリカ出身の紳士の話
皆さん、こんにちは!
ウェルネスサイトHaya Naturalを運営するリカード なほみです!https://www.hayanatural.com
今回は実際に夫が出逢った、ホームレスだったアフリカ人男性が、紳士になるまでのお話をしたいと思います!
昔、夫はたまに副業で運転手をやっていたのですが、その時のお客さんで1人の紳士に出逢いました。
ビシッときれいなスーツを着て、パリで働いているアフリカ人男性。
道の途中で、たくさんのアフリカ人ホームレスがいる場所を通った時、僕もここに住んでいたと話してくれたそうです。
数年前、彼は戦争で自分の家が壊され住む所が危なくなり、船で国境を渡ったそうです。
船乗り場までは歩いて行き、ヨーロッパ逃げてきたんだとか。
移民には2種類あって、
お金持ちで、他国でビジネスを始め、自分の好きな場所で住むタイプの移民。
自国で住めない状態になったり、仕事を失ったのが理由で、先進国に出稼ぎにくる移民。
彼らはどちらも、中級階級である私たちの仕事を奪う事は出来ません。
その為、移民受け入れを求める国がある程で、経済が潤うからと言う研究者もいるほど。
2030という本に詳しく書かれていたりもします。
さて、移民問題はそこら中で議論されていますが、
この移民でやってきた、アフリカ人男性のすごい所は、
彼はホームレスを強いられていた間も、決して自分を惨めだと思わなかった所です。
彼は、ホームレスが集まるテントで寝泊まりをしていた頃、そこに設置されていた取付式トイレを利用していたら、ある女性から声をかけられたそうです。
彼女は、そのアフリカ人男性に、
あなたは、貧者なの?
と声をかけたそうで、
それに対し、彼は、
『僕は、ホームレスだけど、貧者ではない。』
と答えたそう。
どういう意味かと言うと、
貧弱とはお金を持っていない人を指すのではなく、
心が貧しい人を指すという意味で、
彼はホームレスであっても、
心はまだ生きているという様な事を伝えたのだと感じます。
そこで彼女は、毎日その彼に食事を与える為に、
毎日彼を訪ねてくる様になり、
最終的には彼女の住むアパートの1室を貸してくれる様にまでなり、
スーツを買って仕事を探す手伝いまでしてくれたんだそうです。
その彼女は、
シャンゼリーゼにあるアパートに住む、地位のある独立した女性で、
知識もあり、優しい年配女性だったそう。
ある日、彼は彼女に借りていたアパートの一室でドアを開けてお祈りをしていたら、(彼はイスラム教徒)
彼女に呼び出されて、あなたはイスラム教徒なのか?
と聞かれ、そうだと応えたら、
お祈りをする時は、私の前ではしないで欲しいと言われたそう。
信仰者を嫌う人は、フランスにもたくさんいますが、
彼女はそれを守ってくれたら、
ここに居ても良いと言ってくれたんだそう。
心に余裕のある人は、
他人にとても優しく、他人を知ろうと努力をしてくれる。
そう彼は話したそうです。
彼は今良い仕事を手に入れ、
毎日仕事をし、ホームレスに食事を配っているんだそう。
彼が夫に教えてくれたのは、
貧者にお金を与えてはいけない。
彼らには必要な食事や衣類を与えてあげて欲しい。
お金をもらっても薬物やアルコールに使い果たして、心が貧しくなり、終いには命を絶つ者もたくさん見た、
と話したそうです。
現代、衣食住がある事が、いかに奇跡的で恵まれている事か、
フランスにいると思い出させてもらう事があります。
私はこの現実を、我が子にも見せて、
彼らを救う事が、回り回って、自分を救うことだと思っています。
困っている人を助ける事は、
ホームレスやお金を持っていない人だけではなく、
道端で重い荷物を運ぶ老人、
子育てに大変そうなお母さんやお父さん、
助けを求めている人の手助け、
ギャーギャー泣く子供に優しい言葉をかけて、お母さんを安心させてあげる事など、
これらは全て人助けになります。
こうやって優しさの循環は回っていくと感じています。
お金を持っていない事が、貧者ではない。
ないに目を向けて、あるに気が付かず、不平不満ばかり言っている人が本当の貧者だと、
教えられたお話でした。