人、犬、猫、鳥、馬、魚たち。 野菜、果物、穀物、森の木々、野の草花・・・。 目に見える生き物だけでなく、自分自身の体内にも、それはそれは多様な微生物たちが数え切れないほど生きています。 そもそも、この地球上の自然の営み、季節の移ろい自体が「生きている」としか言いようがありません。 私たち人間は、ありとあらゆる生きものとつながり、喜び、怒り、悲しみ、笑い、そして自分自身の「いのち」を保っています。 嬉しいときも悲しいときも、不安なときも自信満々なときも、いつでも、その時を「生
今日は、「五蔵六腑」は個々の臓器というよりは、相互作用と調和維持という「概念」ですよ。というお話し。 1. なぜ唐突に五蔵六腑? 「五蔵六腑にしみわたる」という言葉があります。 気分良くおいしいお酒を飲んだときなど、最初の一口目で、五蔵六腑という言葉の意味を知らなくても、自然に出てきたりする言葉ですね。(^^) 食べものでも、心から「おいしい!」と感謝して食べたときの「幸福感」とか、体に悪いと知りつつ、誘惑に負けたあとの「罪悪感」。 これはすべて、体内の五蔵六腑と私たち
「薬食同源」、「食は命なり」 「薬食同源」、「食は命なり」と言われるように、東洋医学の世界では、食べることそのものが大変重要視されてきました。 「食養](食材から病気を予防すること)や、病気になったときに回復を早めたり、緩和させることにも食事が用いられてきたことは、皆さんもよくご存じのことと思います。 2000年前の前漢の時代には「食医」というお医者さんが存在し、皇帝や妃が病気にならないよう、普段から日々の体調に気を配り、食材を選び、配合していたという記録があります。