【萌え語り番外編】生ける乙女ゲー男。うちの旦那様を紹介する
今日は、うちの旦那を紹介する。この記事は、つまるところひねくれた女オタクのただの惚気なのだけど、興味のある方は、酒のつまみ、何かの暇つぶしにでも読んでほしい。そして「アホな夫婦だなあ」と笑ってやってくれると助かる。
うちの旦那は、顔は普通だけど行動は男前、というか、乙女ゲーとか少女漫画とかの文脈を地で行く男だ。夢女子を惑わす男前ムーブの数々、手厚すぎる福利厚生……。こんな男本当にいるのか? 私の脳内妄想じゃないのか? と真面目に不安になるレベルなので、そのエピソードを語りたいと思う。
旦那のスペック
まずうちの旦那様のスペックを紹介する。出会ったのは十数年前、結婚して丸五年(2019年1月現在)。それなりに年上、身長180cm、初めて抱きしめられたとき、胸板厚すぎて首折れるかと思ったレベルのガッシリ体型。顔は大したことないけどやたらと声がいい(ここテストに出ます)。そして、性格はド優しいけど、怒らせると怖い。微ヤンデレ。そんな感じなんだけど、まあ何かにつけて乙女ゲーみたいな行動を素で取る男だった。
出会った頃から乙女ゲー
まず告白のやりとりからもう乙女ゲーだった。
もう十年以上前の話。私は当時、ダメ男の役満までは行かないけど倍満みたいな人と付き合っていた。私と旦那は当時親しくなったばかりで、私はその彼氏の愚痴を旦那に聞いてもらっていた。で、傷心の女とその愚痴を聞いてた男がいつの間にかいい雰囲気なんて三流もいいとこなよくある話なんだけど、まあ、告られたわけですよ。というか、電話口で両思い的な雰囲気になったとき、まだ私はその彼氏とケリをつけられてなくて。私が流れで気持ちを言おうとしたとき「待って、俺から言わせてほしい」とか言いやがった。「彼氏がいる女の子に告白させるわけにはいかない、責は俺が負う」と。
今の私なら「は??? それなんて乙女ゲー??? かっこつけてんの??? あざといにも程がないか???」と思ってしまう。
まだまだ続く乙女ゲー展開
そして、めでたく付き合い始めるわけなんだけど、最初の頃は3日に1回は会ってた。まあ付き合い始めのカップルならそんくらいは……って思うかもしれないけど、「車かっ飛ばして2時間の距離を深夜2時に会いに来て、朝4時まで車で一緒に過ごして、彼はそこから家に帰る」って言われると、どうですかね。しかも平日だからそのまま仕事に行くんですよ。鉄人かな????
しかも、初めて深夜に会いに来る時の会話がまた乙女ゲーのようだった。私が家族のことで参って「辛い辛い、さみしいよ」とメンヘラよろしく電話口で泣いていると「まだ起きてられるか」とか聞いてきて、意図が読めなくて「え、なんで……?」って聞いたら「今から行くから」って言って、本当に真夜中に車飛ばして来てくれた。乙女ゲーっていうより、少女漫画かな。
さらにだよ。当時、私はまだ実家暮らしだったから、深夜の外出なんて許されてないのでこっそり家を出てきてた。玄関に痕跡を残すのも怖かったから、裸足で外に出たんだけど、まあそこでもさ、リアルにお姫様抱っことかしてくるわけです。多分ここゲームなら個別CG入るし、少女漫画なら見開きになる。当時の私は夢見がちクソ女だったし、恋の魔法にかかっていたし、心底ときめいていたし夢中になっていた。シンデレラ・コンプレックスこじらせた女にとってはあまりに理想すぎた。そしてその魔法は、最初の三年間マジで解けなかった(倦怠期が来なかった)。付き合っても半年が最長記録だった私にとっては快挙。
私がこれまで男を見る目がなさすぎただけなのかもしれないけど、こんな男前なことしてくれる男は後にも先にも旦那だけだった。でも今思うと本当に「なんなんだその乙女ゲーのような振る舞いは!!!! ここは二次元じゃねーぞ!!!」と突っ込みたくなる。
旦那の怖いところは、この一連のクサい男前ムーブが、全く計算ではないというところ。私に良く思われたくてかっこつけてたとか一切ないらしい。うそだろ???
ちなみにその頃の私は黒歴史真っ只中で、当時の私を一切の容赦なく形容すると、今よりもずっとずっとメンヘラかまってちゃんのクソ女だった。愛されたいから、ブスのくせに必死であざとく振舞って男を釣っていた。そんなところに、こんなに男前ムーブ見せつけられて、それが「計算じゃない」「全部お前のため」とか言われたら、ときめく反面優しさが怖すぎるし、己があまりに浅ましく感じられて苦しかった。
だっていうのに、出会って十数年経った今でさえこの男は「そういうところも全部含めて好き」とか言いやがる。おまけに、そういう女を大量に相手にしてきた歴戦の猛者かと思いきや、これが初恋だというのだ。はあ?? シチュエーションCDか何かですか!!???(錯乱)
深すぎる愛情の裏にある歪さ
けれど私に対する深すぎる愛情は、掘り下げると「自分を顧みない」という歪さと表裏一体だった。あれ、これなんか、最近書いた記事で似たようなこと書いたぞ。
一応、旦那の自分を顧みないエピソードは多々あるんだけど、その中でもとりわけ背筋が寒くなるやつを。
付き合い始めた当時、訳あって、付き合ってることを周りに内緒にする必要があった。けれど隠し事が下手くそな私は旦那への矢印を隠せなかった。だから旦那は、隠蔽ミッションを遂行するために、好きでもない女の子が好き&私のことは嫌いなフリをして周りの気を逸らすという非常に意図がわかりにくい行動を取った。つまりそれって、自分が好きでもない女子にアプローチをすることで受ける誤解と、彼自身が被る信頼度の低下と、本当に好きな相手を冷たくあしらうという精神的苦痛とか、そういうのを全く度外視した、100%私のための行動ってことになる。
今になって思うと、マジで「お前は衛宮士郎(広義)か」と泣きながらつっこみたくなるレベルだし、リアルに「先輩は、もっと自分を大事にしてください」だよ!!!!
俺の旦那がこんなに可愛いわけがない
気を取り直して、旦那のあざといポイントを語っていく。まず高身長ガッシリ男なのにかわいいものが大好きというギャップ。ありがちすぎてあざとさ百万点。でもそれだけじゃない。
私が腐女子で夢女子でガチ恋こじらせたクソめんどくさいオタクなのは各方面で語ってるけど、旦那はそれ込みで好きだっていう。本人曰く「二次元には欠片も嫉妬しない」らしい。だからといって寛大ってわけでもなくて、私が三次元の男の人についてちょっとでも語ると途端にめんどくさくなる。「あの店員さんかっこよかった」って言ったりするとそれだけで嫉妬するらしい。なんだそれ可愛いかよ。
しかも、一人称は普段は「俺」だけど気をぬくと「ぼく」になるというあざとい機能付き。おまけにあんだけ恥ずかしい口説き文句をスルスル言えるくせに、付き合ったのは後にも先にもマジで私だけらしい。私より年上なのに、私が初恋とか、萌え殺す気か!!!!!
ちょっとファンサがすぎますよ
オタクに理解ある旦那ってだけありがたすぎるんだけど、あまりにもファンサがすぎるので私はダメになりそうになる。ここからは、旦那の過剰すぎるファンサについて恥ずかしいけど紹介する。
多分これ読む人あんまりいないと思うから書くけど、ぶっちゃけると、旦那は声の仕事をしている。まだ無名だけど、贔屓目なしに声がいいし演技もまあまあ上手い。で、その上でですよ。まず、推しキャラの声真似とかしてくれるの。頼んでもないのに。あと私が萌えるようなシチュエーションのセリフとか、不意打ちで言ってきたりする。その度に私はおっさんの鎧が発動してしまうので、うめいたり、のたうち回ったり、壁に頭をぶつけたりと、あまりにも色気のない反応をしてしまう。
旦那はといえば、からかっているだけかと思いきや「そういう仕事もしたいし」「ただ可愛いところが見たいから」という趣味と実益を兼ねた理由でおちょくってくる。なんだそれ???本気か???(子安ボイス)
で、色気がない反応しているわりに、私は私で「やめろください、いや、もっと言え、もっと聞かせろ、何なら壁ドンとかしてほしい」と我儘に求めてしまう可愛げの欠片もないクソ女オタクなわけなんだけど、それにも何だかんだ応えてくれるから、求めたくせに恥ずかしさが天元突破して、自爆して返り討ちに遭う。そして、萌えの過剰供給に混乱したクソオタクはどうなるかと言うと、最終的に土下座して「ありがとうございます」「いくら払えばいいですか」って泣き出す。
書いててあまりの自分の気持ち悪さに「病気かな」って思った。でも、その反応すら可愛いとか言ってめちゃくちゃ笑うの。病気はお互い様なの??? 何それ?? ばかなの??? 幸せすぎても人は死ぬんだぞわかってんのか!!!!(全ギレ)
マジで自己肯定感低いオタクの感覚としては積まなくてもファンサしてくれる推し(しかも声がいい)とか、現実を疑うレベルで不安になる。旦那沼、福利厚生が手厚すぎて、本当、生きててごめんなさいレベル。でもごめん、みんな。これ脳内妄想じゃないんだ。リアルに俺の旦那なんだ。ありがとう……ございます……ゔっ……🤮🤮🤮
まとめ
本当にただの惚気じゃねーか!!!
って思ったそこのあなた。
大正解だよ!!!!!
ああそうさ、オタクのテンションじゃなきゃ惚気られないめんどくさい女だよ!!!!!
結局、何が言いたいかってそりゃあ、全方位大好きだよってことです!!!
十数年一緒にいるから、いまだに喧嘩もするし、実際はもっといろいろあったし、ぶっちゃけ嫌いなところもあった。本当に、一筋縄では行かなかった夫婦関係だけど、未だに一緒にいられることに心底感謝してる。
そしてここまで愛されているのに、未だに「私なんかのどこがいいの?」とかかまってちゃんムーブかましてしまうめんどくさい女とこんなにも長く一緒にいてくれてありがとう😭😭😭これからも末永く一緒にいてください😭😭😭😭😭😭😭
この駄文を、日頃の感謝を込めて旦那様に捧げます。
あと、ここまで読んでくださった方、本当に、ありがとう……これからも旦那を大事にします。うう😭😭😭