私とえみりは親友。バイトや将来の事を考えてるごく普通の2人と思ってた。えみりのバイト聞くまでは。私って心がせまいの?私って悪い子なの?そして思わずとった行動とは…。

ハー!!
フー!!
なんかヘロヘロ!!
ちんぷんかんぷん。
勉強。

学校帰り似たよな勉強ギライな友人えみりと一緒に下校。
「ハア。私たちって未来あるのかなあ?」
て、えみり。
私は言う。
「ほら、よく聞くじゃん。勉強は駄目だけど働き者って。きっと私たちそうよ!」
「でも工場のアルバイト、美香(私の名前)と
行ったけど1週間でやめたじゃん」
「んー!!もお!!あーれーはー!!きったない海老を並べろって言うから“こんなん食べさせていいんだろうか、いや、仕事だからお金のため。いや、こんなものを売っていいのか?いやでも”て考え疲れてバイトやめたんじゃんか。気にする事ないよ!!」
「もお、美香はそうやって頭の回転だけは早いからいいけど、私、全てにおいてスローリーだもの。海老ならべるのとろいって所長に言われてショックでやめたもの。理由違うもん。美香とは」
「まあまあ、バイトなんてくさるほどあるんだからサー。そんな事くらい気にするなって」
「うん…わかったよ、美香」

「あのねーえみり!実は近くに超かわいいケーキ屋さんができて、そこでアルバイトしたいなあって思っているの」
「あ、あのナタリーて所でしょ。建物かわいいよね!!」
「2人で行かない?」
「うーん、・・・私はやめとく」
「どうして?」
「私、実はネットでバイトしてるの」
「エエ!!すごいじゃん!何のバイト?」
「エー!?美香に言ったら怒られる!」
「モニターとか?」
「んーんー。チャットレディよ」
「ん?…危なくないの?」
「うん、収入いいって聞いて…」
「ああねえ、そう載ってるよね」
「実は今月20万かせいだの」
「エー!!!20万?何に使うの?」
「私、早く3000万円くらい貯めてタイとかに住んで。誰も知らない所へ行ってのんびり暮らしたいの」
「ああ、えみりってタイやバリ島とか好きだものね。うんうん」
「あとはのんびり1人暮らしするの」
「ホホウ…」
スローリーえみりなりにいろいろ考えたのね。私?私は特に何もありません。働いてー貯金してー結婚してーま、バカかもしんないけど子供産んでーていう夢しか描いてなかった。えみり、いろいろホント考えてる…。私だけ?というよりお金自体まあどっちでもいいような…。
「ねえ美香。私の事ケーベツする?」
「ううん、すっごく将来の事考えてたんだなあ、て感心したんだ」
「…美香だけが、心の支えよ」
「うんうん」
「私、1人で一生、生きていくんだあ」
「おお!!すごいよえみり。男に頼らず生きていくなんて。しかもなんでか知らんがタイでしょ?でも高校生でそのくらい考えるなんてすごいと思うよ。私、なんにも考えてなかったもん。すごいよえみり。あ、犯罪だけは起こさないようにね」
「うん、ありがとう」
「ドンマイ。気にしない気にしない」
って本当にいいんだろうか…。

家に着いた。
えみりの将来も今も心配だけど、私自身も自分が心配よ。冷蔵庫開けて麦茶を飲む。
「ハー将来何になろっかなーん!!」
ケーキ屋で働く。
うん、いい。
決まり。
ほしいものは…。
例の工場は時給がむちゃくちゃよかったのでま、しまむらで服買いまくってドラッグストアでビオレの洗顔とハニーシャンプーリンス買って楽しめたけど、何かねー好き放題買ったら80代のおばあちゃんのように全く無欲になりました。他は飼ってる猫のプリンがいればいいの。結婚かあ…。相手は特におらず…。
フー。
でもえみり
チャットレディかあ…。
私も…
私も…!!
やってみたいなあ!!って、一瞬思ったが神仏両親の事思うとやっぱできない。うん、えみりはお金に苦労してるものね。母1人子1人の家庭だから。考えた末の仕事だろうね。犯罪に巻き込まれなければいいよね!私はあのケーキ屋の正社員になるんだあ。超かわいい建物!もーもーねー。あ、それにはバイトして社員にしてもらってーがいいよね。高卒…でいっかあ。うーんうーん。専門や大学でて学んだ事を仕事にって思考回路はないから行かないし、まあそもそも勉強苦手だし。うん、ケーキ屋に就職やあー!!収入はよう知らん!!

朝が来た。
学校か…。
まぢやめたい!!
でも親が悲しむかなあ…。
まあえみりの顔見に行きましょっと。

えみりと登校して教室に着きました。
「今日は席替えをしまーす」
と先生。
「えー!!」
「うれしー」
とみんな口々に言うなか気になる中川君と隣になれたらなあなんて夢うつつになってる私。だって楽しくない学校生活だもん。こんくらいの楽しみがないとね。
「1人1人番号を引いて下さいね」
と先生に言われたとおり引きました。ん?1番前!?そしてみんな先生の言うとおりに席に着きました。
1番前じゃ内職もできないじゃないのよお!とブツブツ思って何気に振り返ったら中川君とえみりが隣同士になってた。それを見たとたん、なんか、なんか、やっぱズルして儲けてるえみりって私思ってたのかな…。
「許せん!!」
てつい思ったの…。だってえみりも中川君の事好きだからずるいずるいずるいよ!!神様!!私、私、私…。
「美香、帰ろうよ」
「う、うん」
えみりに声かけられてもひとつも嬉しくなかった。何となく話して別れて家に着いた私。なんかなんかなんか…。損してる気分…。えみりは怪しいかどうかよくわからないけど危ない仕事してんだよー!!で、なんでそのえみりは中川君の隣なわけ?私…何もズルしてないのに!!
私、それとも子供っぽいの?
でも…!
でも…!
ふつふつと怒りが湧き麦茶を一気飲みした。

次の日朝も学校の教室にいてもなんか怒りで頭が一杯だった。でもいけんよね。えみりのチャットレディのバイトばらすとかサ…。
うんうん…。
「何かあったの!美香」
「え?あ!!えみりか。ううん、なんでもないよ」
「ちょっと私の席来て!隣、中川君もいるよ!」
「うん、嬉しい~!」
と言ってついて行った私。
えみりの席に行くとえみりは嬉しそうにあるものを取り出した。
「見て。ずっとほしかったヴィトンの財布なの。買ったの」
その時中川君はえみりの財布を見ていた。
私は思わず言った。
「あ、それってチャットレディで儲けた金で買ったの?」
長い沈黙があった。
中川君はびっくりした顔をし、えみりと財布を交互に見た。
「アルバイトで買ったのよ」
えみりはごまかした言い方をした。
「ま、なんでもいいけどね!その財布いいね」
と私。
「う、うん…。私、気分悪いから保健室行ってくるね」
えみりはよろよろと立ち教室を出て行った。その行動は事実を言われたと誰もがとるに充分だった。私は無邪気に自分の席に戻っていった。
私…事実を言っただけ…よ…。
悪意はあるようでないの…。こう言いたかったけどあの言葉でえみりは充分傷ついた事はわかってる…。
私、悪い子なの?
私、本当は性格の悪い子なの?
                                                     ー完ー

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