治療中の牛乳は、全部捨てます
食が細くなった牛
なんとなく、デントコーンを残すようになったベテランさん。
とりあえず、ケトーを疑って薬を飲ませて様子を見つつ、搾乳時にも乳房炎になる可能性があるので、注意していた。
搾乳時にスタッフが乳房炎を発見
これを使って、搾乳前に乳房炎かどうかチェックします。
今回、見事に、1本が乳房炎確定(泣)。
すぐに治療を開始します。
投薬後も搾り続けますが、廃棄します。
治療中は搾らないのかというと、必ず搾ってあげないと乳牛はダメになります。特に乳房炎の場合は、搾り残りに菌が繁殖するので、可能な限り搾りきります。
搾った牛乳は抗生物質を投与してあるものなので、全量廃棄。
絶対に出荷しません。もったいないけど、治療が済んで、薬が完全に抜けたことを検査で確認できて初めて再出荷できるようになります。
食品を扱う現場だという意識
僕たちがいつも意識しているのは、”食品を扱う現場”だということ。こうした治療牛の扱いや、早期治療等も、その意識の表れだと思います。治療が済んで安心して飲んでいただけるようになったら出荷を再開しますので、それまでは他の牛達が頑張ります(笑)。
近頃は食品HACCPを取得する牧場も見られるようになってきましたね。規模に合わせた食品HACCPの適用事例が増えてくると今後、多くの牧場が取得に動くかも知れません。