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ある日、突然の別れを告げられたら・・・
付き合ってきた彼女から突然、「5年後にあなたとはお別れします。必ず。」って言われたらどうします?
僕だったらどうするだろう??
「5年後、付き合ってもらえるよう頑張るから!」って引き伸ばしにかかるか、
「わかった。気持ちが変わらないんだったら、早いうちに別れよう」って自分から先に動くか。
どっちにいくでしょうねーー。
いずれにしても、そんなセリフを言われないように気をつけます^^;。
とまあ、そんな話は男女だけじゃなくて、企業とパッケージソフトを提供する各種ベンダーの間でも時々発生します。 今日はそんな話の中でも大きな企業向けのERPでの話。
SAPの2027年問題を初めて目にした
ネットニュースを見てたら「SAPの2027年問題」というのが目に入ってきた。
物流の2024年問題は世間で騒がしいけど、この問題はほぼ耳にしたことがない。よくよく調べてみると、SAPはいま、以前のR/3から全く新しい仕組みに切り替わっている。
こちらの仕組みはクラウドベースが基本。2027年には今までのR/3は基本的にサポートしないので、機能追加等もできなくなるので、何らかの対策を取るようにという話になっています。
SAPはERPパッケージのハイエンド製品で、パートナー経由が基本
ERPパッケージとしてSAPの導入を進めるのは大企業がほとんどで、しかも、SAPがパートナー契約をしている大手ITSierと呼ばれる企業と密にやり取りしながら導入・運用を進めるのが一般的。中小企業や個人事業の多くにはあまり関係ない話かも知れませんね・・・・^^;。
ただ、今回の2027年問題はどうも理解に苦しむのですが、SAP本体は全く表に出てこないこと。
しかも、2027年問題としてSierの多くは次の3つの方法を解決策として提示しています。
機能追加等はできなくても今のSAPを使い続ける
→ 敢えてSAPの言いつけを破って機能追加するSiベンダーはいないかな新たなSAP S/4HANAへの移行を進める
→ SAP&Siベンダーが一番やりたい。ただ、費用もお金も労力もかかる。逆の立場で言えば、SAP&Siベンダーはここで儲けられる他社のERP製品へ移行する
→ きっと、”やれるもんならやってみな”って感じだと思う^^;
そもそも2027年問題を誰が生んだのか?
そもそも、2027年問題としてユーザー企業に話す時点でどうなの?と思う。
長年、SAPのERPを使い続けた企業が今後も使い続ける為に何をすべきかは100社あれば100通りのやり方があるし、独自カスタマイズを加えた企業も多い。そうした企業の将来像の中でSAPがどんな位置づけを提供できるかをSiベンダー側が描き、移行手順や費用等も含めて全面的にサポートすべき話だと思うし、それが納得してもらえないとわかった時点で他のERP製品に乗り換えてもらうなど、他の選択肢を取る事も考えられる。今のやり方はあまりにも既存ユーザーに対して冷たいのではないか? そんな印象を持たずにはいられません。
ベストプラクティスが通じない時代
その一方でこれまでのビジネスの枠組みや価値観が大きく変化している今の時代において、SAPのような大きなERPの仕組みは企業がサービスを提供する為に必要な自由度や柔軟性を損なうことに繋がってしまうのではないか?
そんな事を考えてみるいい機会を今回、ユーザー企業は得ているのかも知れません。
自社の業務をソフトウェアに適合させる意味を考える
ソフトウェアを自社の業務に組み込むということは、常にこうしたソフトウェアベンダーの方針転換に自社の運命も大きく左右される可能性があるということ。アーキテクチャもクラウドベースになって、10年位前とは大きく異なる環境です。
SAPも昔の遺産を引き継ぐこと無く新たな仕組みを提供することで新たな市場価値を提供しようとしています。利用者である企業ユーザー側も自社の業務見直しをこれを機に行うチャンスと捉えて真正面からコンピュータシステムに求める姿とそれを動かす為に必要な業務のあり方を見つめ直すいいタイミングです。
SAPの導入に関しては、大手のSiベンダーさんが各種サービスメニューを用意されているので、そちらを参考にしてみてください。
ERPって何? といった質問や自社に適合させる方法とか、疑問を紐解く事ならいつでもできますので、気軽にお声がけください・