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【感想】NHK 歴史探偵「ヴェルサイユとマリ・アントワネット」を視聴しました

2022年9月21日(水)22:00~22:44、NHK 歴史探偵「ヴェルサイユとマリ・アントワネット」を視聴しました。

<始まる前に>

漫画は読んだことありませんが、マリーアントワネットは名前だけは知っています。
フランス革命という名に化けた暴力革命で亡くなった悲劇の王女くらいしか知りません。
フランスも王政復古したらいかがでしょう。

<NHKのあらすじ>

「ベルサイユのばら」でも大人気のフランス王妃、マリ・アントワネット。
壮麗なヴェルサイユ宮殿や人生の最期を迎えた監獄を海外調査。
アントワネットの本当の素顔に迫る。

■スタジオで
漫画ベルサイユのばらは宝塚歌劇で50年近くやっている演目です。
連載開始50周年を迎えました。
主人公の一人がフランス王妃マリーアントワネットです。
佐藤所長「パンが無ければケーキを食べればいいんじゃないの」
実はマリーアントワネットが言った言葉ではなかったのです。

■ヴェルサイユとアントワネット

・特別探偵雨宮塔子さん
世界遺産ヴェルサイユ宮殿へ
ヴェルサイユで最も有名な鏡の回廊です。
そして、王妃マリーアントワネットの寝室です。
どんな暮らしをしていたのか、専門家に話を聞きます。
・安達正勝さん
ヴェルサイユ宮殿の寝室は公式の場所でした。
プライベートが公開され、肌着を渡すのは1番位の高い女性の役割と決まっていました。
これは、貴族の力を抑えようという王室の狙いがありました。
なんと、アントワネットが出産するときまで公開で行われました。
王妃が産んだと証明する意味合いもありました。

■調査は日本へ

宝塚大劇場の写真スタジオへ
舞台衣装のレプリカでマリーアントワネットに変身しました。
・日本女子大学 内村理奈さん
ひとつひとつの組み合わせ方は実際のものと同じところがあります。
当時、服飾産業が盛んになっており、フランスの基幹産業の一つになっていました。
フランスのPRのために生活をささげる王妃の姿でした。

■スタジオで
・フランス文学者の鹿島茂さん
王様や王妃は、一切恥は感じないということになっていました。
公開の出産は、家具の上に見物人がいて覗こうとしていました。
彼女の本当の好みはどうだったのか?

■本当に好きだったファッションは?

衣装目録でその日に着る服を決めていました。
派手なものがなくて意外とシンプルです。
1770年後半から1780年にかけて、ナチュラルこそいいんだという感受性にチェンジします。
彼女の好みを窺えるものがクグロフというスイーツです。

■クグロフ

東京都渋谷区のカフェへ
特製のクグロフ、シンプルな材料で作られています。
・洋菓子研究家の今田美奈子さん
ラルースというフランスの百科事典に、クグロフが載っています。
マリーアントワネットが好んで食べたと書かれています。

クグロフ Wikipedia

注目すべきは、オーストリア周辺の工房でつくられたとも書かれています。
マリー・アントワネットは、1755年ハプスブルク家の15番目に生まれました。
オーストリアという自由な気風でノビノビと育てられました。
ところが、戦争を繰り返していたオーストリアとフランスが同盟を結ぶことに。
ルイ16世と政略結婚をさせられたのです。
かつての敵オーストリアに反感を持つ貴族がいました。
「20歳のちっちゃな王妃様、城壁を越えて帰っちゃいな」
離宮・プチ・トリアノンで、宮殿と全く違う暮らしを始めたのです。

■プライベートな離宮

・ロー・ジラールさん
宮殿のような厳格なしきたりがあまりないのです。
ここを改築して秘密の部屋を作ります。
シャッターのようになっていて、窓を開閉します。
誰にも見せないヴェルサイユ宮殿の公開儀式への反発が込められていました。
しかし、ヴェルサイユで大きな反発を受けます。
宮殿の儀式が減ると仕事が減るため、貴族も憎しみをつのらせました。
風刺画、怪物はマリーアントワネットを表現していました。
・安達正勝さん
うわさが宮廷から街中に広がっていきます。
母・マリア・テレジアが手紙を送っていました。
「悪評が立つきっかけを与えてはいけません」
しかし、自らの道を進み続けます、そんな彼女の気持ちを表したのがクグロフです。
材料の酵母まで祖国のものを使う伝統の食文化を伝えました。
さらに新しい試みを始めます。
ヴェルサイユの敷地に、村里をまるごと作ったのです。
土地や自然への回帰という考え方が反映されています。
自然豊かな環境で子どもたちを育て、当時の慣習を打ち破った自由な女性でした。

■スタジオで
佐藤所長「現代の女性に近い感覚を持っていたんですね」
夫ルイ16世はどんな人だった?
・鹿島茂さん
優しい人で、いささかも残酷ではなかったのです。
武装蜂起が起こっても、一気に弾圧しろと命じるのが嫌でした。

■1789年フランス革命

自由や平等、国民主権など現代につながる権利を訴えます。
ヴェルサイユ宮殿を襲撃、アントワネットたちは幽閉されました。
ルイ16世は処刑、アントワネットも監獄に入れられます。
最後にどんな日々を過ごしたのでしょうか
アントワネットの監獄へ
・ジュスチーヌ・グレモンさん
処刑されるまでの2か月をこの部屋で過ごしました。
彼女はルイ16世の死を悼んで喪服を着ていました。
そして、最期の時が迫ります。

■1793年10月14日裁判に

裁判の冒頭、”オーストリア出身”と名乗りました。
糾弾されたのは、国家財政を使い果たしたり、外国と共謀したことでした。
マリーアントワネットを斬首刑とするという判決が下されました。
裁判は公平に行われていたのか検証します。
財政破綻の罪について、宮廷費は他の王族の分を含めても5%、歴代の王と較べても同じ程度でした。
軍事費が国家財政を破綻させており、革命の原因ではないということです。
外国との共謀について、機密情報を外国に漏らしていました。
革命の時、民衆に何度も襲われていました。
オーストリアに助けを求めざるを得ませんでした。
嫁入り先で困ったから、実家に援助を求めただけです。
なぜ死刑判決がくだされたのか?
・エマニュエル・ヴァレスキエルさん
注目したのは、陪審員たちの存在でした。
彼らは全員革命の恩恵を受けていた人物でした。
アントワネットをかばうはずがありませんでした。
それ以外にも死刑に賛成せざるをえない理由がありました。
監獄の壁には、たくさんの名前、4021人の囚人の名前です。
赤はギロチンで処刑された人です。
マリーアントワネットの名前もありました。
証人として出廷した元軍事大臣、王妃と読んだため数カ月後、処刑されます。
もし有利な判決を下せば、自分の命すら危険になったのです。
最後の手紙には、「これは恥ずべき死ではありません」と書かれていました。
「息子が決して復讐など考えませんように」

■スタジオで
・鹿島茂さん
王家を守る意識が非常に強くなってきました。
嫌われる原因は、ヴァレンヌ逃亡といって、パリから脱出しようとして捕まったのも大きかった。
佐藤所長「人間って強いんだなあと感じます」

ーーーおわりーーー

次回は「肉食解禁!明治天皇の晩さん会」9月28日(水)放送です。

■感想

珍しく王族であるマリー・アントワネットを称える番組編成でしたね。
フランス革命の裁判は魔女裁判に近いものであったいうことがわかりました。
すいません、フランスのことをあまり知らず、反論できません。。。
もう少しフランスとかヨーロッパの歴史を勉強しないと。
「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」と言った言わないの言説も面白そうな論争ですね。
あのユダヤ人・ルソーが絡んでいるのだとか。
それにしても、フランスがどうして王制を廃止したのか謎です。
もう一度復活すればいいのに。。。

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