秋男爵詩集
時空は
霊達が運んでくるのだろうか
ある日突然
街そのものが
私のそばにやって来て
私を包み
私に話しかけてくるように
圧倒的な嵐が
大気も人生の舞台も
その色に染め上げて
逆らうことのできない
強制運命に
連れ去られる
そしてそれは
一連の漣のように
来たり
去ってゆく
時空の波間に漂う私には
記憶しか残らない
こうして朝と夕方に
部屋の中に腰掛けているしかない
それが嫌なら
ここから出てゆくしかない
霊主体従
風に背中を押されて
旅にあるしかない
■画像はヤフー瓦礫画像より。
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