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ブランデー詩・遡

遥か彼方の


転生を重ねた


時の向こうから


時空を歪ませてきた


焼け付くような


滅びの愛を



この生で


私が


終わらせる


ときはなつ


もう


苦しまなくていい


そこからはなれて


癒やしを始める


地獄を閉じ


私が


道となり


何百、何千、何万もの祖霊たちの


血と汗と涙を


一本の空き瓶に封じ


黄泉の大海に流す


そのための


一生だったと


一つの旅を転じる


この生、この年、この季節


8月15日


遠路の祖霊に献ずる


癒やしの言の葉