冬大佐詩集
ラストウイークの冬の野は
ひたすらシュールレアリスムである
血の中に
青い酒が流れていた頃には
シュトルムウントドランク
だったが
若い頃には
宇宙と同化する身体から
とめどもなくロマンチシズムが湧き出して
蒼い幻想を無機質な岩や荒れ野に投射して
精霊や地霊を追いかけたものだが
丹精こめたマイ醸造酒を
意味もなく
枯れ地にぶちまいてしまってからは
肉体を失った
影のように
ダリの絵に
入り込んで
軟体時計になっている
あなたも
キリコの絵に入り込んで
輪を転がしてませんか?
やっぱりね。
■画像はヤフー、ダリ画像、キリコ画像より。