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親和力と斥力と

ここ一年協働してきたNPOが、より大きな社団法人とマッチングするプロセスからもろに影響を受けた私の様々なソリューション構築は組織的にまた完成モデルから、揺らがざるをえなかった。私のやり方は自治体、生産者組織、農水省、コンサルタント的NPOの構造に異色の組み合わせをもたらすことで、小さくても地域基盤で継続可能な独立エンジンをデザイン、開発コーディネートするという特徴がある。資金は助成金、地域金融機関、自治体予算、参画企業予算しかない。大企業とのマッチングをはかった時期もあったが、この20年、日本の大企業は信用創造魔術の塊=外資ハゲタカからの甘くて潤沢なマネーを注ぎ込まれ、創業のエネルギーや国土国民からは完全に乖離してしまい、混沌とした金融モザイク世界に囚われて、正常な創造力、先見性を喪失して久しく、今回の災害食供給モデルの農水省内勉強会にも参加意欲が乏しい道路会社、鉄道会社のように、進取のエネルギーも乏しく成り果てている。各省庁の官僚の方々よりも大企業受付女性のほうが横柄な時代なのだ。社団法人の女性理事長のメインスポンサーには一流大企業が連なるが、マネー本位で理念に欠けるため、見当外れで中途半端なものの域を出ない、社団法人にとっての帳簿合わせの小金儲けになってしまうのはみえみえだ。大企業間の相互サービスと資産家筋、機関投資家への自己装飾に終始するだけだろう。したがって彼女の社団法人と私の間には、いわゆる斥力(引力の反対)が働き、高い親和性、引力で協働してきたNPOとの化学反応が乱れ始めたのは自然なことなのだ。斥力と引力は対の概念だが、あえて人間間の化学反応なので、斥力と親和力とイメージした。文学でも芸術でも、研究開発や事業でも、独創的な新しい領域を開くためには、親和力・親和性よりも、斥力・反発力のほうが適しているのかもしれないと感じた。微妙な組織・人間間の斥力のおかげで、私はもう一度より深く世界との親和魔術を結ばなければならないからだ。

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