読者に感じてほしい感情は明言しよう、読者に委ねてはいけない
セールスコピーライターの野口です。
今回は、「読者に感じてほしい感情は明言しよう、読者に委ねてはいけない」という内容です。少し小難しいタイトルですが、とても大事な内容となります。
広告文を書く際には自社の実績を書くことがあると思います。
年間来店数が1,000人を超えた
累計顧客数が100人を超えた
〇〇で賞を受賞した
などといった実績をアピールする機会も多いと思います。しかし、実績アピールはただアピールすればいいというものではないのです。
というのも、実績を聞いた読者からすれば「累計の顧客数100人超えはこの業界ではすごいことなのか?」「〇〇の賞ってはじめて聞いたけど、これはすごい賞なの?」このように、書かれた実績をどう読み解けばいいのかわからないということも多いわけです。
オリンピックで金メダルを獲った、夏の甲子園で優勝した、このくらいの実績であえば、あえて説明しなくても大抵の人にすごさは伝わります。しかし、上記で例に出したような実績は人によってはどうすごいのか、どう捉えればいいのかがわからないこともあるのです。
だから、「ここではこういう風に感じてほしい、知ってほしい」という情報があれば、それをはっきりと明示することが大事です。そうすることで初めて、読者は情報に対してどう反応すればいいのかがわかります。
例えば、「1年間で1,000人のお客さんが来ました」。これだけだとこの数字がすごいのかすごくないのか判断できません。ディズニーランドの来園者数からすれば全然すごくないし、人口10万人都市の花屋の来店者となればすごいのかどうかいまいちピントこないし、人口3,000人の小さな町の花屋に来店した数となればすごい数字ですよね。
すごい実績を伝えたいのならば、これはすごいことなんですとはっきりと伝えるのです。平均からいかに遠く離れた距離にいるということを明示しなければなりません。先程の例でいえば、
「これまで1年間で1,000人のお客さんが来ました。私の町は人口で3,000人の小さな町なので、たった1年で1,000人という来店者数はとんでもない数字なんです」
とちゃんとすごさまで丁寧に説明してあげます。
そうすれば、読者はこれは平均から比較するとすごいことなんだなと認識してくれるので、これではじめて実績としての価値や効果が生まれるのです。
これをせずに、言わなくてもきっと伝わるだろう、1,000人来店はすごいでしょ?と書き手がただ思っているだけでは伝わらないのです。
感じてほしい感情を読者に委ねてはいけません。「今伝えた情報にはこういう価値があるからこう感じてほしい」とちゃんと読者に伝えて感情の誘導をするようにしてください。
本日は以上です。