ベネフィットライティングで読者に明るい未来を見せる
セールスコピーライターの野口です。
今回はセールスレターを書く時に大大前提として抑えておかなければならないベネフィットライティングについて話します。
ベネフィットライティングとは一言でいうと、「読者のベネフィットを刺激するライティング」のことです。
これだけだとなんのことかわからないと思うので順番に解説します。
そもそもベネフィットとはなにか?
やや小難しい表現ですが、顧客が商品やサービスから得られる効果や利益」のことを指します。
例えば、
時間を節約できる
ストレスを減らせる
嬉しい感情になる
こういったことがベネフィットです。
似たような言葉にメリットがありますが、メリットは、商品・サービスの利点や長所を指しています。
メリットとベネフィットの違いを表す有名な例として、「ドリルを売るな、穴を売れ」という言葉があります。
ホームセンターでドリルを探している人は、ドリルそのものを探しているわけではありません。そうではなくて、ほしいのは穴なのです。だから、ドリルという手段を探しにきている。
そのため、顧客に訴求するのはドリルの有用性(メリット)よりも、穴が空けられること(ベネフィット)を達成できるかどうかを強調するべきだということになります。
だから、店員が「このドリルは最新の機能があって〜」「このドリルは耐久性が高くて〜」などセールストークをしても心に刺さらないのです。それよりも、「好きな大きさの穴が一瞬で空けられます」とベネフィットが手に入ることを訴求するべきなのです。
もっといえば、穴が開けられるならドリルでなくてもよいということです。一瞬で穴が空けられるネジみたいな商品があればそれでもいいのです。ドリルという製品にこだわる必要がない。
顧客はメリットを欲していません。欲しているのはベネフィットです。
ベネフィットとメリットの違いを示す例は他にもあります。僕が以前、服屋で長袖シャツを探して眺めていると、店員から「この服は麻の素材なんです」と言われたことがありました。
どうでもいいのです。麻というのはただのメリット(厳密には特徴)であり、そんなことはどうでもいいのです。
それよりも「麻でできていて風通しがいいので、真夏に汗をかいてもこもらずベタベタしないので不快にならない」「麻ならば夏でも暑くならないので真夏でもスタイリッシュに着こなせます。周りと差別化してオシャレな人だと思われます」と言うべきなのです。
※ただし、厳密には人には建前があるので、直接的に本音をえぐるセールストークにはリスクもあります。詳しくはこちらの記事で。
このように、強く打ち出すべきはメリットではなくベネフィットなのです。人はベネフィットを欲してその商品を買います。
なので、ライティングする時も、この商品はすごい!と商品の強みや特徴を伝えるだけではなく、その結果、購入者にはどんな便益がもたらされるのかを伝えるべきなのですね。それこそがベネフィットライティングです。
なお、ベネフィットとメリットの違いを見つけるには、主語に注目すればOKです。メリットの主語は「商品」であり、ベネフィットの主語は「あなた」です。「メリットかベネフィットかどちらかわからないぞ??」となった場合はぜひ参考にしてみてください。
ベネフィットライティングについてはまだまだ語り尽くせないのですが、別の機会に記事にします。
本日は以上です。