自作CDでショーをやるのは危険すぎるけど、どうしてもやりたい場合の方法。
こんにちは!アクションチーム隼のあしざわです。
noteを始めて約2ヶ月。
まぁ、まだ10数本しか記事を上げていませんが(^o^;)その中でも、僕の周りの人たちから感想を聞くと「ショーの音源(物理的な話)が一番面白かったよ」と言ってもらえる事が多いのですが…アリガトウゴザイマス(´;ω;`)
キャラクターショーの音源【物理的な話】
https://note.com/hayabussa1994/n/n2ba40a67cf21
そこから更に話をすると、同業他社の方々から「ウチのショー音源は、自分で焼いたCDを使ってますよー」という声を聞きました。
マ・マ・マジで・・・・?
と思ってしまったんですが(^o^;)
いや!もちろん自作のCDの特性を知った上で使ってらっしゃると思います…!
ただひょっとしたら(最近はCDとかあまり使わなくなりましたし)知らずに使ってる方がいらっしゃるのかなぁ…と思ったり。
で、今回は「自作CDだけ持ってってショーをするのは危険な場合がありますよ」という話と「でもどうしても自作CDでショーをやるなら、こうすると良いですよ」という話をしてみたいと思います!
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そもそも自作CDって?
思えば最近のパソコンは「CDドライブ」が付いてなかったりしますし、CDというメディア自体に馴染みがない方も多いかもしれませんよね(>_<)
基本的な話をしますと、「CD(シーディー:コンパクトディスクの略)」というのは、直径12cmほどの「デジタル情報を記録/読み出し出来るプラスチック製の円盤」の事です。(直径8cmほどの「シングルCD 」というのもありますが、もう殆ど見かけません…)
CDには様々な種類がありまして、
●一般的に「CD」と言えばコレ!である、音楽が記録されて広く販売されている「音楽CD」。
●パソコンのソフトウェアやゲームソフト、画像などのデーターが記録されてる「CD-ROM」。よく雑誌の付録に付いてました笑
●映像が記録されてる「ビデオCD(VCD)」。ネットが普及していない頃、日本未公開の香港映画なんかがこのVCDで日本に入ってきて、ずいぶんと買い漁っていました( ´∀`) ものすごく…画質が悪いんです笑
●書き込みが出来る「CDドライブ」があれば、誰でも気軽に音楽やその他データを記録できる「CD-R(CD-レコーダブル)」。CD-Rは一度書き込んだデータは消せませんが、何度でも書き込み/消去が出来る「CD-RW(CD-リライタブル)」もあります。
…他にもあるような気もしますが、まぁ代表的なものはこの位ですかね…?
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一般的に販売されている「音楽CD」は、専門の業者さんが専用の機械を使って、「原盤」と呼ばれる金型を使いプレスして作ります。一般の人が自宅で作るものではありません。
通常「自分でCDを作る」と言えば…
自宅のパソコンを使って(CDにデータを記録出来る「CDドライブ」という機械も用意して)「CD-R」か「CD-RW」に自分の使いたい曲を選んで記録する、ことを指すと思います。
※ちなみに、CD-RやCD-RWに情報を記録することを「焼く」と言いますが…これは、情報を記録する手段として「強いレーザー光線をあてて発生する熱を使う」ことから「焼く」と俗称されてます。
自作CDの重大な落とし穴
さて、あなたは、自宅のパソコンを使って、あらかじめ用意しておいたヒーローショーで使う曲を、使う順にCD-Rに記録したとします。
記録するときは、「CD-DA」という形式にしてください。これが音楽用のCDを記録する規格です。
CDドライブが付いてるパソコンなら、そのまま音楽CDを再生出来ると思います。再生してみましょう。→「うん、聞ける。ちゃんと順番通りに曲が入ってるな」
念のため部屋にあるCDラジカセでも再生してみよう。
→「よし、CDラジカセでもちゃんと聞ける。大丈夫だな。」
→「…でも、万が一の事があってCDが割れちゃったり、音が出なかったら怖いから、念のため同じものをもう1枚作っとくか!」
慎重なあなたは、念のためパソコンで同じ内容のCD-Rをもう一枚焼きました。
ショー当日、そのCD-Rは硬いケースに入れて慎重に持ち運び、無事ショー会場に到着しました。CD-Rにはキズひとつ付いていません。
さあ、自分たちの番になり、ショー会場のCDプレーヤーに自分で作ったCD-Rを入れました。グルグルグルグル…といつまでも読み込んでいて、ちっとも再生できません。
「…ん、ちょっと時間かかるな…もう出番なのに…」
焦ったあなたは、予備で持ってきたもう1枚のCD-Rに入れ直します。
グルグルグルグル…と読み込んでいます。そして…
「!!なんだよこの『NO DISC』って!!ちゃんとCD入ってるだろ!!」
CDプレーヤーに怒鳴ろうが泣き付こうが、結局CD-Rは再生されず、あなたは結局ショーが出来ずに帰路につきました…
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って、なんか『物語』みたいに書いちゃいましたが笑
これって、荒唐無稽のフィクションだと思いますか?
残念ながらCD-R(CD-RW)というのは、こういうものなのです。
普通に起こりうる現象なのです。
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一般に販売されている音楽CD(プレスCD)と、自宅のパソコンで作る自作CD(CD-R・CD-RW)では、全く作り方が違います。
一般の音楽CD(プレスCD)は、文字通り物理的に、盤面に曲の情報をギューっとプレスして、物理的に盤面に凸凹を作って記録します。。そうやって記録された情報は安定していて、基本的にどんなCDプレーヤーでも再生できます。そして情報は半永久的に消えません。
CD-Rは、盤面そのものを物理的に加工する訳ではなく、レーザー光線で記録層に曲情報の「模様」を焼き付けるだけです。
…ん?ということは結局どういうことなの?
端的に言ってしまうと、
●CD-Rに焼き付けた音楽は、CDプレーヤーを作ってる会社は「必ず再生できる」と保証していません。
●CD-Rを再生できるCDプレーヤーと、再生できないCDプレーヤーがあるのです。
●「記録した機械(CDドライブ)」の性能によっても変わってきます。古くなったCDドライブではレーザーの出力が弱くなりちゃんと記録できなかったりします。
●恐ろしいことに、自分で作ったCD-Rが、各ショー会場にあるCDプレーヤーで再生できるか否かは、「やってみないとわからない」のです。
※ちなみに、CD-RWはCD-Rより更に読み込めない可能性が高いです。
・・・・・・・・
いかがでしょう?
これが、僕が「自作CDでショーをやるのが危険」と言ってる理由です。
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それでも自作CDでショーがやりたい!
ショーで使用するメディアには、様々な種類があります。
MD(エムディー:ミニディスク)は、長い間「ヒーローショーで使う音源」の標準的なメディアでした。
MDレコーダーで録音した曲は、ほぼ全てのMDプレーヤーで再生できますし、CDよりも曲替えの待ち時間が短いです。(実体験)
SDカードに音楽データを入れ、SDカード対応のプレーヤーで再生する方法もあります。パソコン上で使いたい曲をSDカードにドラッグ&ドロップで入れるだけで良く、SDカードから再生している音楽の「曲替えの待ち時間」は、ほぼ「0秒」です。(実体験)
……………
でも
それでも
どうしても自分で作ったCD-Rでショーがやりたい!!
という方も、いらっしゃるかと思います。
CDは、MDと違ってまだ現役バリバリのメディアですし、値段も安いですし…。
そんな方々の為に「CD-Rで確実にショーがやれる方法」を、最後にお伝えしたいと思います。
その具体的な方法とは…
確実に再生する事を確認したPA機材(音響機材/プレーヤー・アンプ・ミキサー・スピーカーなどなど)を自分で持っていく!
です!
これが一番確実です。いやマジで笑。
ウチ(アクションチーム隼)は、基本的にクライアント様/間に入ってるイベント代理店様が「音響機材は全て用意してくれる」現場にしか行きません。
ただ、大手のイベント代理店さんやショー代理店さんなどは「会場のPA設置」込みで仕事を取ったりされてますよね?
そのような場合は、現場に行く前に自前の音響機材で「自分で作ったCD-Rが、ちゃんと再生されるか?」確認していけば、リスクは随分と軽減されると思います。
残念ながら自前の音響機材一式を持ち込めない場合は…
確実に再生する事を確認したCDプレーヤーだけでも、自分で持ってゆく!
です!
これなら現実的ではないでしょうか?笑
注意点としては…必ず事前に、イベント主催者様/音響担当者様に「自分の機材を持ち込みたいので、当日接続させてほしい」とお願いしておきます。
これをしておかないと、ほぼ100%音響担当者の方にイヤがられます(^o^;)
もう一つ大事な注意点としては
自分のCDプレーヤーと、ショー会場のミキサーを繋ぐコードをなるべく自分で持ってゆく
です!
いくら自分のCDプレーヤーを持っていっても、会場の音響機材に繋げなければ、音は出ません。(基本的には「ミキサー」と呼ばれる、音を混ぜる機械に繋ぐ)
ショー会場で使用しているミキサーのジャック(接続コードを繋ぐ口)は、基本的には3種類です。
①RCAジャック
家庭の電化製品などでもよく見る、赤と白のコネクタを繋ぐジャックです。
②フォーンジャック
フォーンプラグ(標準プラグ)を接続するジャックです。あの…イヤホンジャンク(スマホとかの、イヤホン繋ぐところ)の親玉的なヤツです笑
③キャノンジャック
XLRコネクター。業務用音響機材で、マイクとかスピーカーとか接続するのに良く使われてるやつです。3芯とか4芯とかあるんですよね。
※自分の機材を持ち込むときは、必ず事前に確認をしておいた方が良いです。
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最後に
キャラクターショーで一番大事なものは「衣装」ですが、それと同じくらい「音」はキャラクターショーに絶対必要なものです。
ご自身に合った一番良い方法で、バーンと良い音を出してショーを盛り上げてください!( ´∀`)
ではまた!
【アクションチーム隼 代表 あしざわ】
隼Twitter https://twitter.com/hayabussa1994
あしざわTwitter https://twitter.com/asikin99
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