能力、適性関係なく最終追い切り良く見えた馬(共同通信杯)
能力、適性関係なく最終追い切り良く見えた馬(共同通信杯)
フォスターボンド
ジャスティンミラノ
ジャンタルマンタル
ショーマンフリート
ミスタージーティー。
大好きなレースなのですけどね、ほんと馬券が当たった記憶がない。
昔から「府中の1800、展開いらず」なんていう言葉があるくらい、展開に左右されない力勝負になるはずの舞台。ならば強い馬を上からぽんぽんと並べればいいだけなのでは、みたいに思いますが、それがうまくハマらない。
正直、毎日王冠は強い馬を上からぽんぽんと並べればいいだけのレースの気がします。実際、毎日王冠はここ5年まったく外してないし。
同じ府中の1800でも、レースの持つ質というものがぜんぜん違うのでしょうね。
違いが生じる要素を挙げていくと、
①開催時期
②コース
③レースの位置づけ
というところかな。
毎日王冠が10月東京の開幕週にAコースで行われるのに対し、共同通信杯は2月東京の3週目にDコースで行われます。3週目と聞くと、じゃあそろそろ馬場が荒れだして外差しも来るかな?なんて思いますが、やはり基本的には前。2月の関東は晴天が続くこともあり、そもそも馬場が悪くならないんですよね。先週の東京新聞杯の結果を見れば、この点は納得してもらえるかと。
これに対し開幕週のAコースで行われる毎日王冠は、意外と差しが届くこともある。なんか、イメージが逆なんですよね。
何でそうなるかというと、個人的には③レースの位置づけという点にある気がします。
毎日王冠は本来秋天のトライアルなのですが、昨年馬券圏内に来た馬は、エルトンバローズ、ソングライン、シュネルマイスター。あれ、マイルの馬ばかり。多分最近競馬を始めた人は秋天のトライアルということを知らないかもしれん、と思うくらい、マイルチャンピオンシップへの一叩きとして最近は使われています(ソングラインはBCマイルへの一叩きでしたが)。
これに対し、共同通信杯は基本的に皐月賞への一叩きとして使われるわけで。
要するに毎日王冠は次走距離短縮が予定されがちなのに対し、共同通信杯は次走基本距離延長すると。
それがレースにどう影響するのかというと、毎日王冠がテンから流れるのに対し、共同通信杯はテンから流れない。基本的にスローになってしまうのですよね。これは、共同通信杯が明け3歳馬のレースだから、ということもあると思います。東京の長い直線を攻略するにあたっては瞬発力が必要とはよく言われますが、あの長さの分だけ持続力も必要なわけで、明け3歳だとやはり折り合いを重視する必要が起こる。
このテンから流れないことがレースにどう影響するかというと、馬群が凝縮するならそれこそ上がり勝負になるのですが、間隔開けて逃げる馬がいたら、馬場状態もよく容易に前が止まらない馬場ですからね、前残りが生じてしまう。最近ではビーアストニッシドあたりが一番わかり易いかな。
この傾向は高速馬場であればあるほど出てくるもので、そうなると、好位ならばともかく中団以降にいると、相当の上がりの速さを発揮できなければ届かない。だから、上がりの速さを求められるし、位置を取れることも求められる。これまでスローしか経験していなくて、にも拘らず道中中団くらいまでしか行けない馬だと、中途半端に末脚が速くても間に合わない。マイラプソディあたりがそんな感じでしたかね。
さて、何の話がしたいかといえばジャンタルマンタルなわけですよ。
そもそもジャンタルマンタルが何でわざわざ共同通信杯に出てくるのか。
皐月賞に行くため、というならばもう賞金的には十分でしょうね。そのためにわざわざここに出すというのは、今のトレンドからすると違和感がある。
まあ、輸送を経験させたい、さらに皐月賞の先を見据えて左回りを経験させたいというところなのでしょうね。
高野師は「負けるわけにはいかない」など強気な発言をしていますが、本番は皐月賞から先なわけで、ここにメイチで持ってくることはないでしょう。
その上でジャンタルマンタルの調教を見てみると、やはり首が高いのですが、それでも反応良く、かつ楽な手応えで坂路1F11.9。間違いなく能力は高い。
じゃあ、共同通信杯のレース質というものがに合ってくるかというと、これまでマイルのレースでも好位、中団の位置を取れてきたのだから、今回もそれなりに前には行けそう。じゃあ、そこからの脚は?というと、まー、上がり3Fを33秒台で走ったことはない。ここなのですよね。それこそ、先行押し切りを狙うならば十分可能性があると思いますが、そういう競馬をするためにここに出てくるのかというと。
勿論、このメンバーに入っても能力上位は間違いないので、こんなことをぐだぐだ考えていたところで、あっさり勝ち切られてしまう可能性は十分にありますが。
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