【デッキレシピあり】グレンアルマの評価について
こんにちは、ハヤシンです。
今回はSVレギュレーションで新登場したグレンアルマについて考察します。
登場してすぐ話題には上がりましたが、実際のところ対戦環境において活躍できるのか、デッキを組む上で参考の一つになれば幸いです。
◇グレンアルマの性能
特性「ひおくり」が特徴的なカード。ベンチにしかエネルギーを加速できなかったスタジアム「マグマの滝壺」をさらに使いやすくするカード‥‥という印象です。
ステータスで見ると1進化ポケモン、HP130、逃げるエネルギー2。技は3エネ90ダメージで相手を火傷にするというもの。特性以外は特筆すべき点はありません。
あらかた紹介したところでこのカードの評価になりますが、個人的には100点満点中、55点が良いところだろうと感じています。
◇Bレギュレーションのヌオーとの違い
サンムーン時代には似たようなカードとして水タイプのヌオーが存在していました。もちろん当時とカードプールは違いますが、個人的にはヌオーの方が強いです。
このカードの強かったところは、いざという時はヌオーもアタッカーになれたという点です。
当時GXポケモンのHPは210前後が主流であり、ヌオーは自身に水エネルギーを3枚つければ120打点を出すことができました。今の環境で言うと、非V,exで160点程度の火力でしょうか。1進化のシステムポケモンが出せる火力としては十分です。
この技があるおかげで、ヌオーを積極的に複数匹育てておくメリットが大きく、結果として安定感にも繋がるという点が評価を上げる要因になります。
さらに当時の環境ではレギュレーションAのカードプールに「せせらぎの丘」と「アクアパッチ」というトレーナーズが存在しており、盤面展開とエネ加速を行いながらエネ移動ができる環境でした。
ここまでカードが揃っており、SMレギュ終盤には炎タイプのレシラム&リザードンGXという水弱点のわかりやすい仮想敵まで環境にいましたが、水デッキが目立った結果を残すことはほとんどありませんでした。
それだけレシラム&リザードンGXが強かった時代であり、水タイプのアタッカーが不遇な時代だったとも言えます。
ちなみに当時の水タイプは草弱点が主流であり、炎に弱点を取られる関係上、草デッキはほとんど環境にいなかったにも関わらず、です。
◇グレンアルマの弱い点
ここまで話してきましたが、ヌオーやグレンアルマはどこが弱いのでしょうか。一つずつ説明していきます。
①1進化ポケモンであること
わかりやすい欠点です。エネ移動を行うために1ターン準備が必要であり、この特性に依存したデッキを組むと、グレンアルマが立てられないだけでテンポロスが生まれます。
それを回避するために、グレンアルマを準備しつつ、アタッカーも同時に育てる必要が出てくるため、必然的に相方は種ポケモンのアタッカーが優先されます。この時点で、新しく登場したウインディexやリザードンvstarと合わせたデッキを組むのは現実的ではなくなりますね。
②エネルギーは移動できても、エネルギー自体は増やせないこと
当たり前ではありますが、エネルギーが場に存在していなければこの特性は意味を成しません。仮にエネルギー要求の高いアタッカーをメインにすると、相手にアタッカーを倒された返しに後続のアタッカーのエネが足りなければ1ターン無駄になり、相手の勝ちが早まるだけです。
そういう意味で言うと、グレンアルマの相方になるアタッカーは手張り+滝壺で動けるポケモンが最適なアタッカーと言えますが、この条件ではそもそもグレンアルマが必要なのか?という疑問が生まれてきますね。
③新しいアタッカーをバトル場に送り出す手間がかかること
こちらも当たり前のことですが、エネルギーはバトル場にしか移動できません。つまりバトル場にアタッカー以外のポケモンがいる場合や、別のアタッカーで奇襲を仕掛けたい時にはバトル場と入れ替える必要があります。②で説明した通り盤面のエネルギーを減らすプレイングは極力避けたいところですが、グッズのポケモン入れ替えは下手にデッキに詰みすぎると事故の元になります。
今のSVレギュには炎タイプと相性の良い逃げ0のポケモンは少なく、Dレギュ時代に存在した風船のような逃げエネを減らすポケモンの道具もありません。マグマの滝壺を維持することが優先されるため、スタジアムのビーチコートも使いたくないところです。
あらかじめベンチにアタッカーを用意しておけば解決する問題ではありますが、奇襲性という利点は失われます。
◇グレンアルマを活かすデッキとは?
ここまで欠点ばかりを並べてきましたが、実は上記3つの欠点は他のデッキでも似たような悩みを抱えていることが多いです。ただ、3つのうち1つだけだったり、2つだけだったりする安定感の高いデッキが環境上位に君臨しているわけですね。グレンアルマは他のデッキに比べると、欠点がもたらす影響が大きいということです。
逆に言えば、この3つの欠点を上手く克服できればかなりの活躍が見込めます。安定感を高められ、省エネで動くことができ、グレンアルマに依存しすぎないで戦えるそんな神様のようなポケモンがいれば‥‥
みんな大好き創造神さま。多分ハヤシンの目にはこのカードが炎タイプに見えています。スターバースによるデッキの安定感はもちろん、トリニティノヴァによるエネ加速で、後続のエネ問題も解決します。グレンアルマがいる盤面では滝壺+ひおくり+ダブルターボでアルセウスが殴り始められるため、場からエネルギーがなくなった時の復帰力が高まります。
アルセウスも進化ポケモンである点がネックですが、エネルギーを多めに採用していれば、焦ってグレンアルマを育成せずとも手張りだけで戦うこともできる点が安心ですね。
◇サンプルデッキ
デッキコード:kFkwVV-Ml1Q8e-V5kf5k
グレンアルマで炎エネルギーを加速するというよりは、足りないエネを補うという感覚ですね。見慣れないカードだけ解説します。
○ゴウカザルV
貴重な逃げ0ポケモン。逃げエネ以外のステータスは控え目ですが、3エネ200点と最低限の火力ラインは持っています。
○クイタラン
技エキサイトフレイムがロマンのあるカード。合計6エネ付いているとベンチ狙撃180点の追加効果を得ることができます。マフォクシーVでもサイド2枚取りは狙えますが、クイタランはエネをロストに送らないのでエネ総数が減らない点と、倒されても取られるサイドが少ない点が優秀ですね。
アルセウスで直接エネを加速できないポケモンなので、グレンアルマを使う利点が発揮されるポイントでもあります。
他にも学習装置で盤面のエネを保持したり、ダメージを負ったアルセウスのエネを動かしながらチェレンで回収して、相手に合わせたアタッカーで殴ったりできると強そう。
現状グレンアルマを使おうとするとこんな感じのデッキになるかなぁと思いますが、今後の収録カード次第では評価も上がる性能であることは間違いないです。
SVレギュも始まったばかりなので、今後が楽しみですね。