20-21シーズン シーホース三河 全選手短評(と言う名の感想)
お久しぶりです。noteをサボり倒すこと早数カ月…。シーズンのケツにひょっこり出て参りましたOKEYです。
例年の如く長かったような短かったようなシーズンでした。シーズンが終わると個々の選手に思いを巡らすものですね。シーホースに限らず、多くのブースターがそうだと思います。その内の1人がつらつらと書き散らします。良ければお付き合いください。
#11 熊谷航
若くして三河のスターティングPGを任された昨シーズンでしたが、今シーズンはプレータイムを減らすことになりました。
相対的に長野誠史のプレータイムが増え、中々昨シーズンほどの存在感を発揮出来ませんでした。一方で本人も言っている通り、持ち味のドライブが通用することは証明済み。粘り強く前から当たる守備も健在でした。
サイズや能力的には長野と似通った点もあり、競い合いはギリギリの熾烈なものでしょう。今シーズン特別熊谷が劣っていたというよりは、それ以上に長野が良さを出した、或いはコーチの中で何らかの使い分けがあったということだと思います。
厳しいプロの世界ではあるでしょうが、今季味わった悔しさを来季さらに大きな成長に変えてくれるはずです。
司令塔としての判断力に磨きがかかることを期待しています。
#7 長野誠史
昨シーズンの熊谷と入れ替わるような形でプレータイムを大きく増やしました。
加入当初は中々プレーが安定しませんでしたが、今シーズンは攻守共に落ち着きがあったように見えます。
特に縦のスピードはブースターの話題をさらい、相手PGをあっさりと抜き去る場面は痛快でした。さらに守備面では千葉の富樫勇樹を苦しめる場面に代表される様に、相手のPGの動きに規制をかける役割を果たしました。無駄なファールやターンオーバーも減ったと思います。
昨シーズンほど打つシチュエーションは多くなかったようですが、3FG%は30%台には乗せたいところ。他のスタッツは向上しているものが多いだけに、こちらの期待も大きくなります笑
熊谷と共に切磋琢磨出来る環境を生かして、さらにスケールの大きな選手になってほしいです。
#3 柏木真介
帰ってきた三河の黄金期を知る男。
若いPG二人にとっては、身近に同ポジションの大ベテランが居るということは大きなことです。
39歳という大ベテランの域ながらレギュラーシーズンは54試合に出場、1試合平均16分近くコートに立ちました。自己管理の賜物でしょう。
彼に期待されるのは爆発的な活躍というより"繋ぎ"の部分。スタッツ的には目立つ所はありませんが、彼のような百戦錬磨の選手はベンチに控えているだけでチームに余裕が生まれるんじゃないでしょうか。
不惑の年を三河で迎えてくれるなら、ますます頼もしいことでしょう。若者は今のうちに沢山学びましょう笑
#5 カイル・コリンズワース
アメリカの大学バスケ1部リーグでトリプルダブルの記録を立て、NBAも経験した大型PG。縁あって新天地に日本を、シーホース三河を選んでくれました。
198cmというサイズと鍛え上げられたフィジカル、そして抜群の嗅覚でPGながらリバウンドを量産。自らスコアするというよりはアシストファーストの選手で、インサイドに相手を押し込み外にパスをさばくことでアシストを量産しました。(とはいえ、なんだかんだ二桁得点くらいするのでMr.トリプルダブルなんですが笑)
シェーファー・アヴィ・幸樹との関係も見逃せません。オンザコートのルール上、コリンズワースがPGとして出る為にはインサイドにシェーファーが入る必要があります(他の選手が4番に入ることは緊急時のオプションでしょう)。シェーファーとコリンズワースはお互いを必要とする関係性から、相乗効果でチームに大きなプラスをもたらしました。
人格的にも優れた選手で、日本語を学びチームに馴染もうとする姿勢を常に見せていました。コート上での態度も印象的でした。
インパクトのある能力と温かい人柄で、早々にファンの心を掴んだコリンズワースですが、注文をつけるとしたらフリースローでしょうか笑 せめて65%は目指して欲しいところ…(レギュラーシーズンのFT%は55.6%)
来季もキモチ!!
#1 川村卓也
コート内外を問わない活躍で、今シーズンもチームに大きく貢献しました。加入からたった2シーズン目でずっと前から三河に居たかのような存在感、さすがの一言です笑 実際彼の明るく前向きな姿勢に救われたファンも多いと思います。
加入して最初のシーズンはオフェンスにおける"繋ぎ"の役割に回る場面が多かったものの、今シーズンはシューターとしての役割により専念出来たのではないでしょうか。
シーズンの序盤と終盤は不調に陥ることはあったものの、一時期は3P成功率でリーグトップになるなど三河のオフェンスを牽引しました。
いつまでも大ベテランにばかり頼っていられないところはありますが、出来るだけ長く活躍を見ていたいのがファンというもの。
来シーズンも彼と共に、常に前を向いて行きたいですね。
#8 高橋耕陽
加入時から僕が最も期待している選手が高橋耕陽です。
シーズン序盤は中々出番が無く、出たとしても不用意なミスでターンオーバーを喫してしまう場面も多く、中々本人としてもリズムを掴めて居ないように見えました。
それでも、個人的には「ある程度時間を与えれば結果を出す」と思っていた訳ですが、シーズン後半からまとまったプレータイムが得られるようになると徐々にインパクトを残せるようになりました。(コーチの中である基準に達したと判断してまとまった時間を与えたのかもしれませんが)。
192cm90kgのサイズがありながら勢いのあるドライブとアウトサイドのシュート力を持つ彼ならば、リーグ屈指のスウィングマンとして活躍することも十分可能なはず。
シックスマン的な位置付けでの出場が主になるかもしれませんが、思わずスタメンで使いたくなるような活躍を来シーズンで期待しています!
#14 金丸晃輔
精密機械どころか、最近は"変態"とまで呼ばれるようになってしまった金丸晃輔。
その変態的なシュート精度は今シーズンも健在でした。エリートシューターの証と言われる50-40-90(シーズン中にFG%-50%、3PFG%-40%、FT%-90%を達成すること)にFG%のみがあと僅か届かなかったものの、今シーズンも三河のオフェンスの柱として活躍しました。
時間と労力を投じてスクリーンをかけるだけの価値がある金丸のスコア能力は、三河が得意とするハーフコートバスケットに必要なピースであり、特に3Pシュートに重きを置いた今シーズンのオフェンスであれば尚更でしょう。
一方で今年32歳とベテランの域に達しつつあるこも事実。これまでに比べて比較的タイムシェアに取り組んだ今シーズンの三河でしたが、来シーズンも引き続き取り組む必要があると思います。
とはいえ、「何だかんだやってくれるはず!」と思わせてしまうのが三河の大エース。ひとまず釣りでリフレッシュして、来シーズンも三河を引っ張って行ってほしいです!
#24 加藤寿一
シーホース三河の生え抜き新婚守備職人。短い時間でも守備で違いを見せることが出来る加藤は、オフェンシブなメンバー構成の三河の中では貴重なディフェンシブな選手です。
しかし、今シーズンはクォーター終盤の僅かな時間での出場が目立ち、自慢の守備力を発揮する時間すら十分に得られませんでした。
サイズと運動量のある加藤は、京都の外国籍PGレイヴォンテ・ライスを守るなど、外国籍ガードとのマッチアップでも十分計算が出来ます。そんな彼がその守備力を生かしつつ三河で今以上の存在感を発揮するには、3&Dの選手としてより"3"の部分で結果を出す必要があると思います。
ワイドオープンの場面でパスを選択し、僕も思わず声を出してしまった記憶がありますが、まだ若干シュートに消極的なところがあるようです。
冒頭でも言った通り優れた守備力は折り紙付きな訳で、アウトサイドシュートを打ち切ることが出来ればより活躍出来るのではと思っています。
来シーズンもチームを支える頼もしさに期待しています!
#15 根來新之助
三河に加入して2シーズン目にしてキャプテンを任されたベテラン。ベンチで最も響いていたのは彼の声であり、チームを鼓舞する姿は印象的でした。
前所属の大阪時代から3番ポジション(SF)での起用を希望しながら、チームの方針や自身が結果を出せないこと等に苦悩していたことは、三河加入時のインタビューで語っていました。今シーズンは彼の希望するその3番起用が形になってきたシーズンだったと思います。
195cmというサイズと前から当たれるアグレッシブさは、特に三河のディフェンス面において必要な選手でした。特に今シーズンからはアウトサイドに外国籍選手が入ることが多くなる為、彼らとマッチアップすることも引き続き求められるでしょう。
一方で根來自身のオフェンス面で求められるのは、まずオープンの3Pを決めきることだと思います。
来シーズンも明るい性格と激しいプレーでチームを盛り上げてくれることに期待!
#32 シェーファー・アヴィ・幸樹
「驚異の成長曲線」というキャッチコピーを体現したシーズンだったと思います。
彼が驚異の成長を遂げた部分は3Pシュートでしょう。昨シーズンの滋賀レイクスターズ時代の3PFG%は0%でした。一方で三河に加入した今シーズンはレギュラーシーズン中で35.9%という数字…。正直こうやって書いている僕も、改めてスタッツを何度も調べ直しました……。今シーズンの三河の新しいオフェンススタイルに最も貢献した選手だと思います。
これだけのアウトサイドシュートと走力を持ち合わせた日本人ビッグマンは、リーグでも貴重な存在です。
大きく成長した一方で、苦しんだ点があったことも事実でした。特にインサイドは海外で経験を積んだ強者が揃う厳しい戦場。まだバスケットボール歴そのものが浅いこともあり、ディフェンスのマッチアップやリバウンドの面は来シーズンに向けての課題になるでしょう。
まだまだ伸び盛りの三河の若きビッグマンに、来シーズンも目が離せません。
#54 ダバンテ・ガードナー
ガードナーと言えば、剛柔併せ持った巧みなポストプレーと高いフリースロー確率で得点を量産するというイメージですが、今シーズンは来日以来初めて1試合の平均得点が20を下回ったシーズンでした。
しかし、これは決して彼が調子を落としたということではなく、今シーズンの三河のオフェンスに合わせて適応した結果ではないかと思います。元々パスやハンドリングといった器用さも持ち外もある選手なだけに、パワフルな攻撃を上手くフリにしてそちらを生かしたという印象です。
ガードナーという"フリ"が効いた選手を上手く使おうという姿勢が見えた今シーズンの三河ですが、彼を抑えられてフリが効かなくなるとチームとしても攻守で苦しくなってしまうのも事実……。ここは優勝を狙っていく上でHCがどう考えているのか気になるところ…、
なんて渋いことを言いますが、チームの大黒柱っぷりはさすがで彼無しに今年の成績は無かったでしょう。ひとまず身体をしっかり休めてほしい…
#21 シェーン・ウィティングトン
コリンズワースと共に今シーズンから入団した経験豊富なビッグマン。211cmというサイズながら高精度のシュート力を持ち、リーグの3Pランキングでもトップ3に入るなどインパクトを残しました。
ボールを受ける為に積極的に動こうとする選手で、3Pライン際で常に位置を調整したり、インサイドにカットインするなど、他の4人の動きが鈍っても彼は動く!みたいな場面も笑
もう少し彼を使うセットプレーがあっても良かったかなぁというのが、今シーズンの残念なところ1つでもあります。
機動力を生かしてショウディフェンスを見せたのも印象的で、非常に献身的なところが素晴らしかったです。
コリンズワース同様、来日1年目で早くもチームに馴染み、その献身性と温かい人柄でファンの心もガッチリ掴みました。敗戦に責任を感じ思わずしたであろうツイートも、彼という人をよく表していたと思います。
ひとまずは遠い祖国に残した可愛い盛りの子供たちのところへ、一刻も早く帰ってあげてほしいです。
最後に
5行くらいでサラッとなんて最初の予定はどこへやら。結局筆が進んだのかどうかよく分からない状況ながらも、何とか全選手の感想を書き上げました。
ちょっと力尽きたので、一言だけ。
大変なシーズンを戦い抜いたチームに感謝と敬意を。
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