すぐ読める京都戦プレビュー~跳ね返せ、全員攻撃の圧力~
開幕戦をドローで終えた山雅。引き続き松本ではなく、静岡で調整をして京都に乗り込む。前回は初戦とあってやや動きは重く、気温の影響も指揮官は口にしていたが、前節(19℃)よりも5℃以上は低い予報。いくらか身体は動きやすいのではないか。現時点での優勝候補相手に6ポイントゲームのつもりで大事に、そして大胆に挑んでいきたい。
<予想スタメン>
・松本
正直なところ、去年からの中央固定メンバー以外はどこが変わっても不思議ではない。自分としては前回のメンバーをベースにまずは穴を空けないことを意識して先発メンバーを組んだが、万全ではなかった外山・下川が両WBに入る可能性もあるし、ボールを握る意図でIHの組み合わせを変える可能性もある。あまりおすすめはできないが、前回活きのいい動きを見せた横山を先発に抜擢する可能性も。表原、鈴木国、安東、村山にとっては曺貴裁監督は湘南時代の恩師。余談だが表原はサポからも小キジェと言われていた。山雅の一員として成長を見せたい。
・京都
開幕戦は荻原・本多・バイス・飯田という攻撃でも脅威になれる最終ラインの前に川崎が開幕スタメンとして出場。庄司よりも守備の強度が保て、ボール奪取即攻撃に転じることができるプレースタイルで、早速監督の色が出る起用となった。その前には前後左右の繋ぎ役として重要な役割を果たす松田、福岡が並ぶ。最後に最前線左右はドリブラー白井と動き出しが巧みなストライカータイプの宮吉、CFには去年のエース・ウタカではなく李が並んだ。
予想メンバーはちょっと飛ばしすぎた感も否めないが(怪我など以外で)積極的に組み合わせを変えてくる可能性が高いのはどちらかというと京都ではないかと思う。キジェ監督の「勝ったからといってメンバーは固定しない」というモットーが理由でもあるが、特に右WG白井と飯田が大外のサイドレーンを使いたい同士で被っていた感があり、相模原戦でも最初の交代カードになっていたので変更の可能性はある。カットインも狙える左に白井を置き、右とIHには後半良い動きをしていた中野、三沢を置いた。
他にも一昨年最終節で山雅から得点をあげた野田、小柄なテクニシャン中川、個人的な今年のブレイク候補上月、去年甲府で主力だった武田も翌日のTMに出ているにも関わらずベンチ外。12人目以降も競争は激しい。
<展望>
■山口戦を受けて
・相手に応じたビルドアップは?
前回の山口と同じく4バックだが、前の陣形は異なる。相模原がDFから素早く空いてるスペースに蹴りこむチームスタイルだったので京都の前線がプレスをどのようにかけてくるかそれほど見られなかったが、433だと442への可変も無理なくできるため場面場面に応じた対応が求められる。
・IHの運動量をどうもたせる?
もっとも手早い解決策で言うと「控えメンバーを投入する」こと。前節は安東を87分に交代をしたが、532の前の5枚の足を止めることは狙いとして明言されており、特に3の運動量が落ちているのを放置するのは自殺行為である。もちろん保持率をあげる、敵陣でのプレー回数を増やすという手もあるが山口戦同様か、それ以上に厳しい戦いにはなるので策は持っておきたい。
■対京都にむけて
・追い越し攻撃への対応は?
湘南時代の3バックと違ってシステムは433になっているが、文字通り「全員攻撃全員守備」で攻撃時はDFであっても次々と追い越していくのは京都でも変わりなく。対応を誤るとマークのずれが起きたり、自陣に張り付き状態になってしまう。全部が全部ついていくと相手の攻撃の厚みが増す一方、こちらの守備も重心が重くなってしまうのでうまく付き合わないようにしたい。
特に厄介なのは攻撃的な両SB。433京都と違い、山雅は守備時532でサイドレーンは数的不利状態が作られやすい。どうしてもSBに自由を与えがちになるのがこのシステムの弱みなのでそこは注意したい。
・カウンターで怖さを見せれるか?
追い越し攻撃の対策の1つでもあるが、相手の攻撃の勢いを削ぐためにもカウンターの怖さは見せておきたい。前がかりになった時の後ろの薄さは開幕戦で見せた一番の弱点であり、まだいい塩梅を調整しきれていない部分。
そこを突くためにはロングカウンターでスピード勝負できる鈴木国や横山、前線との経由地・アイディアマンとして力を発揮しそうな小手川、長い距離を運べる表原らの使いどころはポイントになる。84得点のチーム目標には反するかもしれないが、手駒がなかなか揃わないならば後半勝負のカウンター1刺しというプランも1つの策としてあげたい。
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さて、こんな感じで超簡易的なレビューになったが、「受けてしまったら負け」という柴田監督のコメント通り、ビビった入りをしてしまうとなかなか挽回は難しくなってしまう。メンタル面の話のようだが、選手がプレーに余裕ができやすいような配置や戦術を用意することも重要になってくるのでどのような対京都の策を準備しているか期待して待ちたい。
新チームの自信に繋がる大きな白星を!
END