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前半戦の全選手をゆるっと振り返る<後編>

今回は後編のMF、FW編。
中断明けの相模原戦を挟んで書いたせいで(自業自得)、若干違和感や時系列のズレがある部分もありますが、多めに見てください!

■MF

・山本康裕

21先発、1860分は堂々の1位。終盤にバテても引っ張られる労基案件を乗り越えて怪我なく前半戦を乗り越えてくれた。J3がやりやすい環境かと言われると微妙なとこだが、プレー関与は高橋に次ぐチーム2位で質も高い。プレー面はもちろんのこと、チーム内での影響力も絶大。警告が貯まって中断明けいきなり出停になってしまったが出場時間を考えると致し方ない。チームは欠場時も好パフォーマンスを見せたが復帰後の役割に変化はあるか。

・菊井悠介

途中の離脱期間があったにも関わらず、そこ以外はほぼフル稼働でチーム2位の出場時間。昨年に引き続いてチャンスクリエイトのスタッツはリーグトップ。トップ下、左WG、IH、どこに入っても遜色ないプレーができていて、もはや菊井自身が一つのポジションと化しているほど絶対的な存在となっている。地味に(?)警告数も激減して有言実行中。ただベストイレブンの昨年超えを目指すためにも存在感をさらに高め、結果を残したい。

・安永玲央

山本の加入や米原の台頭もあって今年は昨年ほど定着は出来ていない安永だが前半戦常に試合には絡み続けており、3Aとまずまずの結果を残している。先発からは離れる時期もあったが中盤逆3角形になったことで出場機会は回ってきやすくなった。攻守で力強く戦える運動量や負けん気の強さは今の中盤では貴重。守備のカバーやスペース管理がうまくなればもう1スケール大きな選手になれるはず。

・村越凱光

SHでは2番目の出場時間、そして4G1Aとゴールに関与する働きに関しては攻撃陣の中でも浅川に次ぐ結果を残している。カットインからの仕掛けや推進力という分かりやすい武器はアクセントとして貴重なのでここから出場時間を伸ばすには攻守での安定したパフォーマンスか。良く捉えればもうひと伸びできそうな雰囲気がある。中断明けいきなり決勝弾を挙げ、ここからゴール数をどれだけ伸ばせるか。

・米原秀亮

昨年に引き続き監督からの評価は高く、序盤は出遅れたにも関わらず、加入後最長の出場時間を大きく上回りそうなペースで試合に絡んでいる。特に中盤3枚になってからはほぼ替えなし状態で、最後まで引っ張られる事も少なくない。役割上、一つのミスで致命傷になることも多いが、安定感は増しており、ファイトできる選手になってきてる。惜しいチャンスも増えてきてるので後半戦でプロ初ゴールも期待したいところ。

・山口一真

昨年終盤は存在感を残し、欠かせない選手だったが今季はここまで21試合出場中13試合途中出場と目に見えて切り札役が多い。個人でタメを作れ、運ぶプレーも得意な一方で、球離れが良く、大味なプレーより細かな連携が求められる中でゲームチェンジャー的な役割を求められてる印象。3ゴールと結果も残しているので自らの武器を組み込めればチームとしても大きなダイナマイト(起爆剤の意)になるはずだが……

・滝裕太

山口と同じく左の実力者で、スタメン候補だった滝も開幕直後は1番手でスタートしたが、その後は怪我の影響もあって思うように出場時間を伸ばせていない。攻撃も守備も戦術に順応する能力が高く、笑顔でピッチを走り回る献身性も兼ね備えているのでそれなりに監督からの信頼も感じるが、滝の場合は分かりやすい武器や数字の面か。ただ福島戦では久々に先発復帰、再開後もスタメンだったので今のうちに結果を残したい。

・住田将

加入初年度から20試合16先発3Gと菊井と共に活躍を残した住田だったが3年目の今季は8試合4先発とこれまでを大きく下回る最低のペースに。山口戦では得意の左足で先制点をあげるなど彼自身のパフォーマンスが落ちているわけではないと思うが、保持の要求の高さや山本・米原の固定化で厳しい戦いが続く。他の選手にはない空中戦やゴール前に飛び込んでいけるBoxtoBoxなどが中盤で求められるようになれば序列はひっくり返せるが……

・前田陸王

ここ2年多くの新卒選手が苦しむ中、8節でベンチ入り。デビューの金沢戦はチームとしては散々な試合だったが数少ない希望となって気持ちの入ったプレーを見せていた。ターンもエロうまい。その勢いのままプロ初先発も期待されたが、その後は出場時間は伸びず、ベンチ入りに苦しむ状況が続く。まだ慌てるような段階ではないとはいえ、樋口が攻撃面で結果を出してるので続きたいはず。まずはコンスタントにベンチ入りを目指したい。

・國分龍司

苦労してる昨年のルーキー組の中で昨年13試合3先発とそれなりに出場機会を得ていた國分も今年はわずか途中出場の1試合と苦戦が続く。プレー精度の高さ、足元のテクニック、豊富な運動量など監督好みの系統だと思うが、それ故に佐相や前田のような似た強みを持った選手が新たに入ってきやすいので求められる役割的にも競争は激しい。さらに右では新たにユースの後輩・中村が加入、IHでも争えるようになれば可能性は広がりそう。

(・稲福卓)

今年はJFL三重にレンタル移籍。開幕からボランチの一角としてスタメンに定着するとボランチで存在感を発揮して早々に2G。元山雅組の篠原や谷奥、昨年までJ2大宮に所属していた大橋など経験豊富な選手たちに囲まれながら上々の滑り出しを見せていた。5月までは充実のシーズンだったが、6月以降はベンチにも入っておらず怪我の可能性も。その間、三重は夏に新加入5人を加える積極補強。直接ポジションは被ってないが争いは厳しくなった。

(・濱名真央)

今年はJFLアトレチコ鈴鹿にレンタル移籍。本職の左ではない右サイドで開幕スタメンを勝ち取ると5戦連続でほぼフル出場と信頼を勝ち取る。が、その後ベンチ外で出場無し。サブ組主体の天皇杯準決勝でも不在だったので負傷などの可能性は高そう(5月中旬の決勝ではベンチ入りはしている)。他の前線の選手は開幕から変わらず出続けていることを考えると離脱?が悔やまれるが……まずは万全の状態に戻ってプレー時間を増やしたい。

・中村仁郎

8月7日に山雅加入。高1ですでにJ3を経験、久保、森本に次ぐ3番目の若さでのプロ出場を果たすと18試合で3G3A。トップ昇格初年度には5試合に先発し、レアンドロペレイラと2トップを組んだことも。昨年10月には大怪我を負い、2度の手術をすることになったが、7月25日のレアルソシエダ戦で実践復帰。まだまだコンディションはこれからだろうが、ガンバの現主力の坂本と並んで期待されるほどの実力者。途中からでも良いアクセントになってくれることだろう(早速初出場おめでとう)

■FW

・浅川隼人

小松に代わる絶対的な点取り屋として高い期待を置かれて加入したが、開幕5戦で1点、その後怪我で11節まで欠場と苦しむ。しかし、復帰後にいきなり2点を挙げると14試合で10得点と好調を維持。ワンタッチゴーラーとしての実力は山雅でも生かされ、大宮沼津北九州富山大阪相模原のような上位陣、失点の少ない相手からも得点を挙げれているのも頼もしい。あとは試合を決定づけるゴールをあげながら得点王と20得点を目指すのみ。チームとしても浅川にどれだけ点取り屋に注力させられるかがポイントになる。

・安藤翼

昨年は相模原で多くが途中出場ながらCFで2桁を記録。だが今年は役割もポジションも変わり、点取り屋というよりはチャンスメイカーやターゲットとして複数ポジションでプレー。大抵は60分前後で代えられてしまうので出場時間は伸びづらいが24試合出場はチーム最多(相模原戦込み、山本の欠場で単独トップに)、チーム4位の出場時間を記録し、欠かせない存在として位置づけられている。あとはこれだけ出てるのでゴール・アシストが伸びれば言う事なし……

・ ジョップセリンサリウ

浅川の怪我に伴い、3月末に緊急期限付き加入すると岐阜戦でいきなり先発出場。チームもジョップ仕様に合わせて1人で8本のシュートを放つなど強烈なインパクトを残すも結果的には得点をあげれずに逆転負け。その後の金沢戦も大敗してしまったことで風向きが変わってしまった感がある。浅川が復帰して先にチャンスを生かしてしまったことでさらに出場は限られ、7月頭には長崎に復帰。山雅では花開かなかったがその野心を叶えるために邁進してほしい。

・高井和馬

補強の目玉として山雅に加入するも無念の大怪我で長期離脱中。うまくハマればJ3の主役になれるような実力と監督からの信頼があるのでチームとしても大ダメージだっただろうが、大爆発してもらうためにも今は耐えの時間。戻ってくれば左WGとCF、トップ下などから仕掛けや得点を期待したい。丸くなっていなければコメントも一癖あるタイプなのでそこも個人的には楽しみ。

・田中想来

なかなか移籍先が決まらず、最終的に今季はゲイランでプレーすることに。シンガポールで結果を残して帰還したかったが、その前に夏に山雅に戻ることとなった。山雅の未来として高い期待を受ける一方でプロ入り後は自身もクラブとしても道に迷っている感じがあるので早く軌道に乗ってその才能を生かしたいところ。山雅ではCFか左WGが主戦場になるはずだが、ライバルも強力。まずはベンチ入り、リーグ初ゴールを目指したい。

(・新井直登)

相変わらずTMでは結果を残している新井だが、ライバルたちの壁は厚く、ベンチ入りも叶わない日々が続く。それでも天皇杯では山雅初出場を果たし、延長PKまでプレー。大きな一歩を踏み出した。ピッチを走り回り、果敢にボールを引きだそうとする姿は山雅サポにも刺さりやすいはず。夏には刈谷への移籍が発表されたので心機一転、自分の持ち味や得点力を発揮していってほしい。

(・ルーカスヒアン)

今年はブラジル3部・ADコンフィアンサに期限付き移籍。正直プレーはプレー集的なものでしか見れてないが、彼らしく大味でスピードを生かしたプレーで伸び伸びとやりながら20試合6ゴールと結果を残し、セアラーSCへのステップアップに成功。まだ若いのでキャリア的には順調に進めている一方で、山雅復帰は少し怪しい展開にもなってきている。いずれにしろセアラーでも結果を残せるようだと今後面白い。


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