運動神経は先天性か後天性か
「あの子は運動神経がいいよね」
「あの子は運動神経が悪いよね」
この言葉は皆さんも一度は聞いたことがある
言葉だと思う。
ではこの運動神経というものは生まれながらにして持ったものなのか。
あるいは、環境や文化によって
育まれるものなのか。
私なりの答えを述べていきたい。
現在、子育て中の方や、
これから子どもを育てていきたい方。
教育者はぜひ読んでみてください。
実は脳が関係している!?
私たちは、何か物事を習得するのに、反復し
それを体に染み込ませるということを行ってきた。
例えば、サッカーならインサイドパス。
野球ならキャッチボール。
勉強なら同じ漢字をひたすらかく。
九九を読み続ける。など。
でもなぜ反復するのかを考えたことはありますか?
そこを細分化していくと実は脳にたどり着きます。
簡単に説明すると、
私たち人間は、
脳の中に様々な神経回路が張り巡らされそこに
視覚から得た情報が電気信号に変えられ、
脳へと送られ指令がおり
行動というプロセスが存在する。
何か新しい体験をすると脳の中で
新しい神経回路が作り出され、
次に同じ体験をしたときに電気信号が、
その時に作られた神経回路を通過することで
記憶として行動を起こすということです。
まだ神経回路が作られたばかりのときは、
インサイドパスも、キャッチボールも考えながらやらなければいけませんが
それを繰り返し行うことで
作られた神経回路が成長し、記憶から
「ここでボールを蹴ったら真っ直ぐ行くな」
「こうやって投げたら相手の胸元に届くな」
という行動が、
考えなくても無意識に体が感覚として動くようになってくるのです。
例えば、コーヒーを飲むことを例に出すと
まず、コーヒーがどこにあるかを視覚で判断する。
それがアイスなのかホットなのかを視覚または触覚によって判断する。
大人ならそれが熱いものと判断すれば熱いものという記憶があるので、
視覚から得た電気信号が脳に送られ、
記憶を遡り、今飲むと火傷するから少し冷ましてから飲もうと判断ができる。
しかし、コーヒーを初めてみる子供だとどうだろう。
飲んだことのないものを冷ますという
記憶がないため
おそらくそのまま飲んでしまい火傷してしまう。
しかし、その体験から新しい神経回路を作り出し
記憶に残り、次にやるときは、大人と同じ行動をとると思う。
話は逸れましたが、先程のインサイドパス、キャッチボールの例に戻すと
初めは、誰もが上手くいきません。
しかし、トライし続けエラーの中から考え、何が上手くいかないのか
考えることで、また新たな神経回路が作られ、
神経回路が成長し
上手くなっていくということです。
そしてこの神経回路は、
生まれた際は平等に存在し、
行動や体験によって新しい神経回路が作られていくようになっている。
つまり、運動神経が良い悪いは生まれてから
その人の経験や行動からきていると言える。
そのため、小さい頃はなんでもやらせることが
大切だと思う。
サッカー選手にさせたいから
サッカーだけやらせるのではなく、
野球選手にさせたいから
野球だけさせるのではなく、
様々な経験や体験から、
沢山脳の神経回路を作り出し、
それが結果として
大人になった時に結びついたり、
運動の中で様々な変化に対応できるようになる。
また、幼少期から様々な遊びを通じて
”体の動かし方”を身につけておくことで
子どもは運動への苦手意識を持たずに
育つことができ、
そうしてスポーツに親しんでおくことが
ひいては”考える力”や”記憶力”、”学力”の向上につながっていく。
現代は、公園でボール遊びが禁止になったり、
ゲーム機やスマートフォンの発達によって外での遊びが減ったり、
親の過保護で、少し危ない遊びを制限したり、
その影響もあり、年々子どもの体力が低下してきているというデータがある。※以下参照
まとめると、運動神経がいいと、
社会一般的に言われる人は
必ず幼少期の過ごし方が影響している。
つまり、
運動神経は後天性であり、様々な体験や行動をさせておくことが大切だと言える。
もちろん少なからず
DNAという遺伝は存在するが、
大谷翔平もクリスチアーノロナウドもメッシも両親はプロアスリートではない。
これは運動神経だけに限らず、
全てにおいて言える。
勉強もなぜ人並み以上に勉強することで
成績が変わるのかは脳神経が影響し、
ビジネスにおいて他の人よりも
成功している人は、
人並み以上の行動や体験を
しているからこそである。
全ては脳からきている。
また、運動と勉強は相反して考えられることが
多いが、
実は運動神経を高めることで頭が良くなるという研究結果も出ている。
と、脳領域はまだまだ科学的根拠が明らかになっていないものが多く
一概に何が正解かは断言ができないので
引き続き勉強していきたいと思います。
終わりに
サッカーでなぜブラジルからスターが生まれてくるのか。
それはストリートサッカーが原点や貧困出身の選手が多いということは誰もが承知のことだが、
少し論点を変えて考えてみると
実は「脳」が関係してるんじゃないかなと思ったり。
ストリートサッカーは路上で裸足で行い、
毎回空気圧が違うボールを
大人子供が入り混じりながら行う。
毎回異なるオーガナイズにより違う
神経回路が作られ、
貧困地域で育った人は、小さいながらも働きながら、
外で遊ぶしかなく、様々な神経回路が発達してるんじゃないかなと思ったり。
エビデンスはないけど。
日本も団地出身や幼少期貧しかったという選手は意外とたくさんいる。
それは少なからずハングリー精神というのもあると思うが、
ロジカルに考えると「脳」が関係してるのかも・・・
それを研究してみるのも面白いかもしれませんね。
最近サッカーで主流になっているエコロジカルアプローチも・・・
って話し始めると終わらなくなりそうなのでこれはまた別のnoteで気が向いたら書いてみようかな。
私の恩師がよく言っていた
「言われてもやらないのが三流。
言われてやるのが二流。
言われなくてもやるのが一流。」
今回、私のnoteをここまで読んでいただいた方は、
勉強意欲が強い方か、成長に貪欲なアスリートか、
子どものことを本気で考えている親か教育者か
あるいは、私に好意を寄せてくれている方のどれかでしょう。
(きっと好意を寄せている方が8割なはず。笑)
「読んだけど、脳を鍛えるって効果はみえづらいよな〜」
なんて思っている人に朗報です。
もし、興味がありましたら私がライフキネティックという
脳トレーニングの資格を取得しましたので、ご連絡ください。
(しっかり営業。笑)
パンフレットです。
https://lifekinetik.jp/lk-trainer/wp-content/uploads/2021/04/bd524d7dc72a9b5b5caf5eeacf768e90.pdf
最後に、私は、物心着いた頃から外で様々な遊びをやっていました。
近くの川で泳いだり、ジャングルみたいな森の中で秘密基地を作ったり。
先日、ホームビデオをみた時もよちよち歩きの
まだ幼い自分をおかんは何もせず見守ってくれているだけでした。
滑り台で頭から落ち、頭を縫ったこともあるけど。笑
怪我をしてから、失敗をしてから気づくことはたくさんあると思います。
我々、教育者ができることは
制限することではなく、
アフォーダンスを敷くことではないでしょうか。
幼少期制限されることなく育ったおかげで、
少しは人並み以上に運動神経が良かった少年で、
体育祭やサッカーで、少しだけいい思いができたのかもしれません。
いや、ちょっと冷静に考えるとおかん。
よちよち歩きの子供が高いところで遊んでるのはさすがに止めろ。笑