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【マイルチャンピオンシップ(GⅠ)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
19日(火)07:00頃 東京スポーツ杯2歳S、
          マイルチャンピオンシップの回顧~日刊馬番コンピ篇
20日(水)07:00頃 東京スポーツ杯2歳S、
            マイルチャンピオンシップの回顧の回顧~血統篇
21日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
21日(木)07:00頃 ジャパンカップの「徹底的にデータ分析篇」
22日(金)07:00頃 京都2歳S、京阪杯の「徹底的にデータ分析篇」
23日(土)07:00頃 京都2歳Sの「予想篇」
23日(土)19:00頃 京都2歳Sの「回顧篇」
24日(日)07:00頃 ジャパンカップ、京阪杯の「予想篇」
24日(日)19:00頃 ジャパンカップ、京阪杯の「回顧篇」
25日(月)07:00頃 ステイヤーズS、チャレンジカップ、
       チャンピオンズカップの「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【マイルチャンピオンシップの結果】
レースは、中団後方から直線で一気に突き抜けたソウルラッシュ(④人気)が、中団から脚を伸ばしたエルトンバローズ(⑦人気)に2.1/2馬身差をつけ優勝。さらにクビ差の3着にウインマーベル(⑩人気)が入り、大波乱決着!?

傾向面からみると、2013年以降、1番人気は【2-1-2-6】、2番人気は【1-4-1-5】、3番人気は【2-5-0-4】と直近11回を振り返っても1~3番人気の総崩れは皆無で、2桁人気は3着すらない。で今年の結果は、1着④人気→2着⑦人気→3着⑩人気とデータを覆した。

血統面でまず注目したのは「父サンデー系」。出走馬17頭中6頭内1頭(2着エルトンバローズ)が馬券に絡んだ。また、「母父サンデー系」にも注目。出走馬17頭中9頭内2頭(1着ソウルラッシュ、3着ウインマーベル)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると舞台となる京都芝外回り1600㍍は、向こう正面から3コーナーにかけて上り、4コーナーにかけて下るというレイアウト。ここでの立ち回りが勝負の大きなカギを握る。

【血 統 傾 向】
プリンスリーギフトの血を引く馬
「父サンデー系」は過去10年すべてで3着以内に入り、8年で連対7回優勝。

2024年
1着ソウルラッシュ
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着エルトンバローズ
父ディープブリランテ(サンデー系/日)×母父ロベルト系/欧
3着ウインマーベル
父アイルハヴアナザー(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
2023年
1着ナミュール
父ハービンジャー(ノーザンダンサー系/欧)×母父サンデー系/日
2着ソウルラッシュ
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着ジャスティンカフェ
父エピファネイア(ロベルト系/欧)×母父ミスプロ系/欧
2022年
1着セリフォス
父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/欧
2着ダノンザキッド
父ジャスタウェイ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着ソダシ
父クロフネ(ノーザンダンサー系/米)×母父ミスプロ系/欧
2021年
1着グランアレグリア
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/米
2着シュネルマイスター
父Kingman(ノーザンダンサー系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着ダノンザキッド
父ジャスタウェイ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2020年
1着グランアレグリア
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/米
2着インディチャンプ
父ステイゴールド(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
3着アドマイヤマーズ
父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧

【マイルチャンピオンシップ 血統背景】

ソウルラッシュ(牡5、栗東・池江泰寿)は、父ルーラーシップ×母エターナルブーケ(母父マンハッタンカフェ)。ディオの3/4兄で、ヒラボクディープの甥で、ヘネシー、エディターズノート、カフェブリッツなども同牝系。ディオ同様ストームキャットのマイラーっぽさが強く、芝1600は[6-3-2-4]で着外はいずれもGI。今でもマイラーというよりは1800型に見えるのだが、マイルの前傾ラップにも高速決着にも対応するし何より地力がある。芝1600で勝ち時計1分33秒以上かかったときは[4-0-0-0]で、芝稍重[3-0-1-0]重[1-0-0-0]。時計がかかればついに勝ちきれるかも。速い時計での決着でも結果を出しているが、水分を含んだ馬場状態でもパフォーマンスを落とさないところが強み。勝った経験のない東京から、3戦して3着以内を外したことのない京都へのコース替わりも大きなプラス材料。今年は①③②着と好走を続けていて、馬齢で評価を下げる必要はなく、京都芝外1600㍍は2023&24年マイラーズCで③①着,2023年マイルCSで②着と相性が良く、国内の芝1600㍍はレース上がりが34秒0以内で[0-1-1-3]、34秒1以上で[6-2-1-0]となっているから、開催7週目の京都芝外1600㍍で、東京芝1600㍍での近2走(33秒9〜34秒0)よりもレース上がりがかかれば、上位争いに加わってくる可能性は高そうだけに期待したい!?

同馬は、スタートは互角も行き脚がなく、序盤こそ馬群の後尾で置かれる場面もあったが、3角手前でブレイディヴェーグの真後ろにつけて、コーナーでの進路取りがスムーズに、そのうえ坂の下りで進みがいいことから、4角では相手を内に抑え込めた。直線は手応え通りによく伸びて、1ハロン標過ぎには先頭に立つと、あとはまったくの独走完勝。やはり京都は走り、待望のGIを制した。

エルトンバローズ(牡4、栗東・杉山晴紀)は、父ディープブリランテ×母ショウナンカラット(母父ブライアンズタイム)。ドグマやカバーガールの下で、グランプリゴールドの甥でダノンプログラマーのイトコ。母母ニュースヴァリューはJRA6勝のオープン馬。さかのぼるとアドマイヤベガやハープスターなど活躍馬が多数出る牝系だ。父ディープブリランテはダービー馬でモズベッロやラプタスなどの父。ディープインパクトとシアトルソングだから斬れ味のある配合だが、母父ブライアンズタイムでパワーや機動力も兼備し弱点の少ない1800型。良馬場が理想のタイプで、結果が出なかった上半期の3戦は馬場状態(いずれも稍重)が合わなかった。オープンクラス入りしてからは出走馬中最速の推定上がり3ハロンタイムを記録したことがなく、瞬発力勝負では分が悪そう。仕掛けどころが鍵になる。マイルは少し忙しいが後傾ラップなら昨年(4着)ぐらいは。

同馬は、大外枠だったが、スタートをポンと出て中位の外で余裕のある立ち回りで追走。直線では外からウィンマーベルのあとを追って進出して、ラストの2着争いで僅かに先んじる。厳しい日程だった安田記念と比べて、今回は毎日王冠から理想的な臨戦で、本来の走りを見せた。

ウインマーベル(牡5、美浦・深山雅史)は、父アイルハヴアナザー×母コスモマーベラス(母父フジキセキ)。ウインアイルビータの全弟で、母コスモマーベラスは愛知杯2着。ペプチドルビー~ペプチドヤマト親子も近親。牝祖シングルブレイドはガゼルH(米G1・ダ9F)勝ち馬。アイルハヴアナザー×フジキセキはアナザートゥルースなどと同じで高確率で成功した。父のダンジグやロベルトのパワーが強く急坂コース向き。戦績どおりベスト距離は1400で、1200だとワンポジ後ろになってしまう。昨年以降の重賞3勝は阪神C、阪急杯、京王杯スプリングCと全て1400㍍。それでも2年前のスプリンターズSで2着があり、1200㍍が合わないわけではなく今年は5着(着差0.2秒)だった。阪神内1400㍍戦が最強も、(芝)1600㍍戦は初距離となるが、すっかり本格化を果たし、GⅠ初勝利へ力強く走り抜く。

同馬は、スタート良く、先行6番手の外で進み追走。坂の下りでは外から進出を図り、直線へ入って残り2ハロンは先頭に立つも、勝ち馬に交わされたあとは2着争いでよく粘り3着入線。1600㍍でも好走し、選択の幅が広がった。


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