
【クイーンS(G3)回顧~その先へ】血統篇
【今週のスケジュール】
30日(火)07:00頃 アイビスSD、クイーンSの回顧~日刊馬番コンピ篇
31日(水)07:00頃 アイビスSD、クイーンSの回顧~血統篇
01日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
02日(金)07:00頃 レパードS、エルムSの「徹底的にデータ分析篇」
03日(土)07:00頃 新潟日報賞の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
03日(土)19:00頃 新潟日報賞の「回顧篇」
04日(日)07:00頃 レパードS、エルムSの「予想篇」
04日(日)19:00頃 レパードS、エルムSの「回顧篇」
05日(月)07:00頃 関屋記念、小倉記念
の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。
【クイーンSの結果】
レースは、中団追走から直線の追い比べを制したコガネノソラ(5人気)が、後方から追い上げたボンドガール(2人気)にアタマ差をつけ優勝。さらにクビ差の3着にアルジーヌ(7人気)が入り、中波乱決着!?
傾向面からみると、2014年以降、1~2番人気の成績は【6-3-3-8】。そろって複勝圏を逃した年はなく、1着に関しては人気サイドのシェアが非常に高い。
血統面で、「ゴールドシップの血を引く馬」に注目。出走馬14頭中2頭内1頭(1着コガネノソラ)が馬券に絡んだ。また、「母父米国型」に注目。出走馬14頭中5頭内2頭(1着コガネノソラ、2着ボンドガール)が馬券に絡んだ。最後に「ディープインパクトの血を引く馬」に注目。出走馬14頭中5頭内1頭(3着アルジーヌ)が馬券に絡んだ。
トラックバイアスからみると、札幌芝1800㍍は直線距離が約260㍍と短く、コーナーも緩めのレイアウト。それゆえ、好位~前めに位置する馬の好走率が高い。


【血 統 傾 向】
非根幹距離で反主流血統も走りやすい!?
父非サンデー系、特に母父も非サンデー系。
例年ディープインパクトの血が好走。デインヒル持ちも強い舞台。
欧州の重厚血統。

2024年
1着コガネノソラ
父ゴールドシップ(サンデー系/日)×母父ヘイロー系/米
2着ボンドガール
父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父マッチェム系/米
3着アルジーヌ
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2023年
1着ドゥーラ
父ドゥラメンテ(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着ウインピクシス
父ゴールドシップ(サンデー系/日)×母父ヘイロー系/米
3着コスタボニータ
父イスラボニータ(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/欧
2022年
1着テルツェット
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着サトノセシル
父Frankel(ノーザンダンサー系/欧)×母父ミスプロ系/欧
3着ローザノワール
父マンハッタンカフェ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/米
2021年(函館開催)
1着テルツェット
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着マジックキャッスル
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ロベルト系/欧
3着サトノセシル
父Frankel(ノーザンダンサー系/欧)×母父ミスプロ系/欧
2020年
1着レッドアネモス
父ヴィクトワールピサ(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/欧
2着ビーチサンバ
父クロフネ(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日
3着スカーレットカラー
父ヴィクトワールピサ(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
【クイーンS 血統背景】

コガネノソラ(牝3、美浦・菊沢隆徳)は、父ゴールドシップ×母マイネヒメル(母父ロージズインメイ)。マイネルマーティンの半妹で、ウインマリリンやウインマーレライの姪で、コラソンビートの叔母。母マイネヒメルはJRA4勝(芝1600~1800)。ゴールドシップ×ロージズインメイはユーバーレーベン、ウインピクシス、マイネルラウレアなどと同じで走っている配合だ。機動力に富む牝系で、ヘイローのクロスらしい無駄のない脚捌きで、脚質は逃げ差し自在。オークスは完敗だったが、本来は大崩れのないタイプだろうし上位食い込みを。
同馬は、スタートは互角、二の脚を利かせて中団につけてすぐに折り合いをつけ追走。道中は終始外めを回る形になったがリズム良く運び、勝負どころから外に出して、直線は馬場の真ん中からしっかりと末脚を伸ばして前を差し切り、2着馬の強襲も凌いだ。洋芝の札幌を踏まえると、後半800mすべて11秒台(11.8-11.6-11.8-11.9)は濃く、時計への対応力もあるので秋のGⅠでも要注意!!

ボンドガール(牝3、美浦・手塚貴久)は、父ダイワメジャー×母コーステッド(母父Tizway)。ダノンベルーガの下で、母コーステッドはBCジュベナイルフィリーズターフ(米G1・芝8F)2着。母母マリブピアはサンタアナS(米G2・芝9F)勝ち馬。父ダイワメジャーはアドマイヤマーズ、セリフォス、レシステンシアなどを出すマイルの名種牡馬。父も母もマイラーだが、母系の奥にはロミタスなど底力とスタミナの血が入る。ニュージーランドTはなかなか強い2着だったが、NHKマイルCは直線大きな不利。ダイワメジャー産駒のマイラーだが1800は守備範囲だし、3歳は斤量面でも有利。
母コーステッドは高い能力を産駒にしっかりと伝えて、半兄ダノンベルーガ(父ハーツクライ)が共同通信杯を制している。良血馬の重賞初制覇に期待したい!?
同馬は、発走前に少し発汗が見られ、ゲートに入って落ち着きがなかったがスタートは決め、そこからすぐに後方に控え追走。序盤で頭を少し上げる面を見せるも我慢を利かせて運び、勝負どころも楽に反応して4角で外め出して、直線を向いて勝ち馬の後ろから巧みに間を捌いて鋭く伸びてきたが、僅かに届かず2着まで。未だ重賞未勝利馬だけに、今後、次走(富士S)出走すれば結果次第でG1マイルチャンピオンシップでも要注意!!

アルジーヌ(牝4、栗東・中内田充正)は、父ロードカナロア×母キャトルフィーユ(母父ディープインパクト)。メルトユアハートの全姉でロードプレジールの3/4妹で、レディアルバローザやエンジェルフェイスの姪で、オールフォーラヴやヴィオリーナやロードレゼルのイトコ。母キャトルフィーユはクイーンS勝ち馬。母母ワンフォーローズはカナダ古牝馬チャンピオン。ロードカナロア×ディープインパクトはブレイディヴェーグやレッドモンレーヴなどと同じ。前走は+24㌔の好馬体で、Hペースを楽々と捲って完勝だった。本格化しておりここでも楽しみが。
母は2014年の本レース勝ち馬。1分45秒7の走破時計は、今も破られていないコースレコードだ。本馬は今回が初めての重賞挑戦となるが、血統的には能力を発揮できる条件と言えるだろう。
同馬は、スタート互角も押して、1角でうまく最内に入れて絶好位追走。そこで我慢を利かせると、勝負どころで下がってきたウィンピクシスもうまくパスして立ち回りは完璧も、上位2頭には伸び負けし、内から末脚を伸ばして3着争いを制した。母キャトルフィーユも晩成型だっただけに、今後の成長次第で重賞でも足りる存在だけに要注意!!