【NHKマイルC(G1)回顧~その先へ】血統篇 3 Haya 2023年5月10日 07:00 【NHKマイルCの結果】レースは、後方からとなったシャンパンカラー(9人気)が、直線で前の各馬を差し切り、ゴール前で急追したウンブライル(8人気)をアタマ差振り切って優勝。さらに1.1/4馬身差の3着にオオバンブルマイ(3人気)が入り、大波乱決着!?傾向面からみると、「前走G1組」「距離短縮馬」はダノンタッチダウン(皐月賞 芝2000㍍)が4着入線で馬券には絡めなかった。また、「横山典騎手」騎乗馬モリアーナは6着に終わった。血統面からみると、今年は馬場(稍重)の影響が大きく、力のいる馬場状態の為か、「父×母父」共に欧州型のワンツー決着!! 特に優勝したシャンパンカラーは、東京マイル巧者[3-0-0-0]と負けなし。また、前走で重馬場を差し脚で快勝したオオバンブルマイが3着入線。いずれにせよ、距離・馬場の経験値が結果に結び付いた。【血 統 傾 向】近年は血統も戦歴も、中距離指向になってきた!?ヴァイスリージェント系/米国型の血を引く馬。父か母父が米国型ノーザンダンサー系、米国型ミスプロ系。毎年上位を賑わすダイワメジャー、 Storm Cat内包馬は二ケタ人気でも侮れない!?2023年1着父ドゥラメンテ(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧2着父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧3着父ディスクリートキャット(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日2022年1着父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米2着父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧3着父ドレフォン(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日2021年1着父キングマン(ノーザンダンサー系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧2着父キズナ(サンデー系/日)×母父ロベルト系/欧3着父フランケル(ノーザンダンサー系/欧)×母父ミスプロ系/米2020年1着父リアルインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米2着父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧3着父オルフェーブル(サンデー系/日)×母父マッチェム系/米2019年1着父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧2着父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日3着父ハーツクライ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧【血 統 背 景】シャンパンカラー(牡3、美浦・田中剛)は、父ドゥラメンテ×母メモリアルライフ(母父レックレスアバンダン)。曾祖母のバルドウィナは仏芝10.5FのGIIIペネロープ賞勝ち馬で、ワンカラットやサンシャインが近親にいる血統。父のドゥラメンテはキングカメハメハの後継で皐月賞、ダービーの2冠馬。母父は欧州6FのGIを2勝したレックレスアバンダンでダンジグのライン。母系にストームキャットを持ちスピード志向がかなり強く、父の中距離適性とバランスのとれたマイラー。良馬場の東京マイルで2勝も、どちらかというと中山向き。前走NZTで3着の時のように多少時計が掛かった方が母系からも合う。同馬は、最後の200mでオオバンブルマイ、ダノンタッチダウンと横に広がった競り合いをしのぎ、外から強襲したウンブライルを封じ優勝。なかでも、内田騎手のひと押しが大きく、これでJRAのGⅠ・13勝。今回含め4勝が東京芝1600㍍で、1/3近くをこのコースであげている事になる。また、ドゥラメンテ産駒は、母方にノーザンダンサー系の血が入る馬との相性がよく、同馬の母メモリアルライフがダンチヒとストームキャットの組み合わせでノーザンダンサーのクロスを持つ。持久力勝負に強いタイプとして注目!!ウンブライル(牝3、美浦・木村哲也)は、父ロードカナロア×母ラルケット(母父ファルブラヴ)。ステルヴィオとステルナティーアの全妹で、ヒシゲッコウやグランパラディーゾの3/4妹で、クランエンブレムの姪。母ラルケットはJRA4勝。牝祖スイートコンコルドはシンボリルドルフの全姉。ロードカナロア×フェアリーキング≒サドラーズウェルズの配合はパンサラッサやサートゥルナーリアなど中距離まで距離が伸びても活躍出来る血統。ロードカナロア×ファルブラヴはミッキーワイルドと同じでヌレイエフ≒フェアリーキングの3/4同血クロス5×3になる。クイーンCは食い足りない内容だったが、ニュージーランドTはブリンカーが効いたか直線ひと脚使った。全兄に似たナスペリオン的ストライドだし、本質は東京のような広いコース向きだ。道悪だったことを考慮しても、最後に突っ込んできた2着同馬は、決してこの馬場で上がり最速を記録した軽さが身上のタイプではなく、気性面さえ前向きになり、今回のように最後まで走り切れれば、タイトルは近い!? 東京のマイル戦はベストな舞台であり、今後もこのコースで狙っていきたい1頭!!ちなみに、この10年で牝馬が7頭連対を果たしている。オオバンブルマイ(牡3、栗東・吉村圭司)は、父ディスクリートキャット×母ピンクガーベラ(母の父ディープインパクト)。母ピンクガーベラはブランボヌールやエントシャイデンの全きょうだい。母母ルシュクルはファルコンS3着でビアンフェの母。牝祖アジアンミーティアはアンブライドルズソングの全妹でダコールの母。父ディスクリートキャットはエアハリファやコンバスチョンを出すストームキャット系で、つまり本馬も「ディープインパクト×ストームキャット×アンブライドルズソング」の黄金配合。母系からもスピード色が強く、仕上がりが早さが目立ち、京王杯2歳Sを人気薄で勝利。前走のアーリントンCも思ったより行き脚が悪かったですが最後まで渋とく伸びて差し切り。同馬は、外目をスムーズに抜けてきたが、最後の最後に一杯になり3着。道悪のアーリントンCこそ勝っているが、上の舞台で勝負するなら、もう少し短い距離が狙いか!? ディスクリートキャット産駒はJRA87勝中59勝が1400m以下。ダートも67勝で、同馬もまだまだ可能性が広がる?? ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #競馬 #JRA #G1 #血統 #日刊コンピ指数 #NHKマイルC #シャンパンカラー 3