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【NHKマイルC(G1)回顧】推奨馬アスコリピチェーノ2着~ヨッシャー!?

【NHKマイルC結果】
ジャンタルマンタルが完勝で3歳マイル王!

5日、東京競馬場で行われた第29回NHKマイルカップ(3歳・牡牝・GI・芝1600m)は、好スタートを決めて好位につけ、直線で満を持して抜け出した川田将雅騎手騎乗の2番人気ジャンタルマンタル(牡3、栗東・高野友和厩舎)が、直線で進路取りに苦しんだものの最内に入って追い上げた1番人気アスコリピチェーノ(牝3、美浦・黒岩陽一厩舎)に2.1/2馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは1分32秒4(良)。

さらにクビ差の3着に10番人気ロジリオン(牡3、美浦・古賀慎明厩舎)が入った。なお、3番人気ボンドガール(牝3、美浦・手塚貴久厩舎)は17着に終わった。

勝ったジャンタルマンタルは、父Palace Malice、母インディアマントゥアナ、その父Wilburnという血統。2歳時は無傷の3連勝で朝日杯FSを制覇。明け3歳の今年は共同通信杯で2着、皐月賞で3着に敗れていたものの、マイルに戻ってその実力を改めて見せつけた。

【NHKマイルカップ】~騎手コメント~

1着8-16 ジャンタルマンタル(牡3、川田将雅・高野友和)
「本当によく頑張りました。(この馬が一番強いと)お見せできればという話をしていましたが、1600mで走ることに関しては絶大なる自信を持っていますので、この同世代であれば、普通に走りさえすれば負けることはないと思っていましたので、ただ、皐月賞からの中2週というところで、疲れがどうなのかなというのは一番の懸念点でしたが、それでもこうやって勝ち切ってくれましたので、やはり素晴らしい走りができる馬だなと思います。彼のリズムを大事にしながら、とてもリズムよく走ってくれました。とても雰囲気よく道中回って来られましたし、もう負けることはないなと思いながら道中乗れるくらい、素晴らしい雰囲気でしたので、あとはもう無理しない程度に、とはいえGIなので、最後までしっかり走りきってというところでした。朝日杯FSもこのレースも素晴らしい走りを見せてくれましたし、適距離ではない皐月賞でもあれだけ頑張って、素晴らしい走りをしてくれていましたけれど、これから、よりこのマイルという距離で、この馬が日本で一番強いんだというレベルまでいければいいなと思っています」

(高野友和調教師)
「皐月賞後は馬の状態に合わせながら調整してきました。表面的には競馬にいっても問題無さそうでしたが、体の芯はそうではなかったと思います。冷静に走れるように、騎手に安心して乗ってもらえる操作性をと、スタッフ一同でケアしてきました。川田騎手も完璧にエスコートしてくれました。今後は夏休みといいますか、馬の回復にあてたいと思います。距離に関してはもう少し長いところもこなせると思っていますし、馬の成長次第で考えていきたいと思います」

2着7-14 アスコリピチェーノ(牝3、C.ルメール・黒岩陽一)
「すごくいい競馬だったと思います。いいポジションを取れましたしね。スローだったので最後、内で狭くなってしまいました。そのあとはいい脚を使ってくれたし、1600メートルがベストだと思うけど、もう少し距離があっていいと思います」
黒岩陽一調教師
「いい位置で立ち回れたし、コントロールも良かった。直線で一度ブレーキをかけても、もう一度脚を使ってくれたし、結果は残念だけどあらためて強い力を見せてくれた」と愛馬を称えていた。

3着3-6 ロジリオン(牡3、戸崎圭太・古賀慎明)
「会見でも言っている通り、馬は成長していました。競馬は元々上手でしたし、フットワークも良かったので、ある程度良いレースが出来るのではないかなと思っていました。競馬もやはり上手でしたし、強い相手に頑張ってくれています」

4着6-12 ゴンバデカーブース(牡3、J.モレイラ・堀宣行)
「この馬はまだキャリア2戦しかしておらず、GIへのチャレンジは大きなステップアップでした。休み明けを考えれば落ち着いていましたし、レースを2回しか使っていないとは思えないおとなしさを見せてくれました。リズム良くレースができ、直線で外に出してからは長く脚を使ってくれました。最後は脚が上がってしまいましたが、いい内容だったと思いますし、これからさらに成長していってくれると思います」

5着2-4 イフェイオン(牝3、西村淳也・杉山佳明)
「一度桜花賞を使って、良い意味でガス抜きになりました。返し馬は少しファイトしていましたが、レースは手の内に入っていました。女の子ですが、これだけ良いメンバーで掲示板を取れましたし、今後の未来は明るいと思います。楽しみです」

6着4-7 チャンネルトンネル(牡3、岩田望来・福永祐一)
「きついローテーションでしたが、テンションもそれほど爆発することなくレースを迎えられました。良い内容で走れたし、ぎりぎりの状態のなかでよくここまで走ってくれました。また、秋にパワーアップした姿をみせられればと思います」
福永祐一調教師
「こちらが思っていた通りの体で出せたんですが、やはりパドックでのイレ込みが今回も改善できなかった。前回と同じくらいのテンションでしたが、あそこをやはり落ち着かせていけるかが課題なのかなと思う。気が高ぶっているなかでも上手に走ってくれましたし、最後も良く詰めてくれました。まだ、完成途上で理想的なフォームとは言えないなかでも力を出してくれました。今日に関しては、すごく強いメンバーでしたが、期待通りに走ってくれました。少し休ませてまた条件クラスからにはなりますが、少しずつ力をつけて、またこういった大きなレースに出走させることができる馬につくりあげていきたいです。(調教師としてのG1は)あんまり変わらなかった。G1だからというよりは、他のレースと同様にゲート内で暴れないかなとかそういったところが心配ではありました。G1だからと心境の変化もありませんでした。馬が平常心で走ってくれればとそういう思いでいました」

7着2-3 ディスペランツァ(牡3、鮫島克駿・吉岡辰弥)
「外に出して、いざ伸びかけるというときに、内の馬が外に出てきて、僕の馬の目の前に入って、引っ張らなくてはいけない不利がありました。内枠でしたが、最後はしっかり外に出して末脚を生かしたいなと思っていたので、外に出し切ったところでのあの不利は痛かったです」

8着5-10 ウォーターリヒト(牡3、菅原明良・河内洋)
「終始、外を回る形で苦しい形。それでも追ってからの反応は良かった。これから走ってきそうです」

9着8-18 アルセナール(牝3、横山武史・木村哲也)
「敏感な面があると聞いていたので、この枠はいいと思っていました。ただ、ゲートに入ってから開くまでが速くて、中で態勢が整う時間がなかったです。思ったよりポジションが後ろになってしまいましたが、乗りやすい馬でしたし、直線で外にだしてからの弾けっぷりはすごかったです。将来性があるので先が楽しみな馬です」

10着4-8 エンヤラヴフェイス(牡3、菱田裕二・森田直行)
「勝った馬の真後ろでリズム良く運べました。道中は一番いいポジションだと思っていました。G1でしたが、馬も冷静にいてくれたし、いいスタートを切っていいポジションで競馬をしてくれました。これがいい経験になってくれればと思います」

11着8-17 ユキノロイヤル(牡3、石橋脩・小野次郎)
「いい雰囲気で競馬に臨めました。ゲートをふわっと出てリズム良く走って最後まで頑張ってくれて、坂上からまた伸びてくれました」

12着1-2 ノーブルロジャー(牡3、松山弘平・吉岡辰弥)
「しまいにいい脚を使える馬なのであまりポジションは気にせずにリズムよく走らせたいと考えていました。ただ、内枠で苦しい形になってしまい正直、リズムはあまりよくなかったです。今日はうまく導いてあげられませんでした」

13着1-1 ダノンマッキンリー(牡3、北村友一・藤原英昭)
「前走の1400メートルに比べて1600メートルは3コーナーからペースが流れなかったぶん、そこで力みが強くなってしまった感じです。そのぶん、直線でも前走のような脚を使えませんでした」

14着6-11 アレンジャー(牡3、横山和生・昆貢)
「落ち着きがあったのは良かったですね。ただ、スタートがうまく決められなかった。本当はもう少し前めで流れに乗せたかったです」

15着7-15 マスクオールウィン(牝3、岩田康誠・牧光二)
「直線まではすごく良い感じでこられましたが、直前の真ん中あたりで脚が上がってしまいました」

16着7-13 シュトラウス(牡3、北村宏司・武井亮)
「力が入っている時間が長かったですね。なかなか気持ちを整えて進めていく感じにならなかったです」

17着3-5 ボンドガール(牝3、武豊・手塚貴久)
「良い形だったんだけどね。直線で内から抜け出せる形だったけど、アンラッキーだったね」

18着5-9 キャプテンシー(牡3、M.デムーロ・松永幹夫)
「前回はすごく落ち着いてたが、急に暑くなってすごく興奮していたのか今回は調教の段階からテンションが高いなと思っていたが、当日もやっぱり高かった」

*15着のマスクオールウィン(牡3)と2着のアスコリピチェーノ(牝3)が、最後の直線コースで内側に斜行。9番キャプテンシー(18着、牡3)、5番ボンドガール(17着、牝3)の進路が狭くなった。
競走中の出来事等
・マスクオールウィン号の騎手岩田康誠は,最後の直線コースで内側に斜行したことについて過怠金30,000円。(被害馬:9番・5番)
・アスコリピチェーノ号の騎手C.ルメールは,最後の直線コースで内側に斜行したことについて過怠金30,000円。(被害馬:9番・5番)
・ゴンバデカーブース号の騎手J.モレイラは,最後の直線コースで外側に斜行したことについて過怠金30,000円。(被害馬:3番ディスペランツァ)

推奨馬アスコリピチェーノ(1人気)は、「痛恨」の2着に終わった。スタート良く先行5番手辺りも、ジャンタルマンタルをマークするように3番手まで押し上げ追走。直線半ばで内に進路を取った際に、内のキャプテンシー(18着)、ボンドガール(17着)の進路をさえぎる形になり、自らも一瞬ブレーキ。立て直してからは内ラチ沿いを猛追して伸びたが、勝ち馬ジャンタルマンタルとは2馬身半差だった。

レースは、好スタートを決めて好位につけ、直線で満を持して抜け出したジャンタルマンタル(2人気)が、直線で進路取りに苦しんだものの最内に入って追い上げたアスコリピチェーノ(1人気)に2.1/2馬身差をつけ優勝。さらにクビ差の3着にロジリオン(10人気)が入り、ほぼ本命決着!?

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