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【ターコイズステークス(GⅢ)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
17日(火)07:00頃 ターコイズS、
          朝日杯フューチュリティSの回顧~日刊馬番コンピ篇
18日(水)07:00頃 ターコイズS、
            朝日杯フューチュリティSの回顧の回顧~血統篇
19日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
            有馬記念の「徹底的にデータ分析篇」
20日(金)07:00頃 阪神カップの「徹底的にデータ分析篇」
21日(土)07:00頃 阪神カップの「予想篇」
21日(土)19:00頃 阪神カップの「回顧篇」
22日(日)07:00頃 有馬記念の「予想篇」
22日(日)19:00頃 有馬記念の「回顧篇」
23日(月)07:00頃 ホープフルSの「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」

個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【ターコイズSの結果】
レースは、中団追走から直線で各馬を差し切ったアルジーヌ(②人気)が、好位から脚を伸ばしたビヨンドザヴァレー(⑥人気)に1馬身差をつけ優勝。さらにクビ差の3着にドゥアイズ(③人気)が入り、中波乱決着!?

傾向面からみると2015年以降、1番人気は【3-0-1-5】と信頼度はいまひとつで2番人気も【1-1-0-7】と苦戦している。今年の結果は、1着②人気→2着⑥人気→3着③人気でした。

血統面でまず注目したのは「欧州型×サンデー系」。「父欧州型×母父サンデー系」の組合せだと、出走馬16頭中4頭内2頭(1着アルジーヌ、3着ドゥアイズ)が馬券に絡んだ。また、「父サンデー系×母父欧州型」の組合せだと、出走馬16頭中3頭内1頭(2着ビヨンドザヴァレー)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると中山芝1600㍍は、おむすび型のトリッキーなレイアウト。展開や馬場コンディションなどにもよるが、外を回りすぎるとロスが大きくなるぶん、枠順や進路取りの差が結果に出やすい。また、中山コースらしくパワーと持久力を持ち合わせた馬が幅をきかせる傾向にある。

【血 統 傾 向】
父も母父も欧州型という馬が良い!!
欧州指向。父欧州型、特に母父も欧州型。
Roberto系、サドラーズウェルズ系の血を持つ馬。

2024年
1着アルジーヌ
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着ビヨンドザヴァレー
父イスラボニータ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着ドゥアイズ
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2023年
1着フィアスプライド
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
2着フィールシンパシー
父ベーカバド(ノーザンダンサー系/欧)×母父サンデー系/日
3着ミスニューヨーク
父キングズベスト(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2022年
1着ミスニューヨーク
父キングズベスト(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着ウインシャーロット
父スクリーンヒーロー(ロベルト系/欧)×母父ナスルーラ系/欧
3着フィアスプライド
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
2021年
1着ミスニューヨーク
父キングズベスト(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着アンドラステ
父オルフェーヴル(サンデー系/日)×母父ロベルト系/米
3着ギルデッドミラー
父オルフェーヴル(サンデー系/日)×母父マッチェム系/米
2020年
1着スマイルカナ
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2着アンドラステ
父オルフェーヴル(サンデー系/日)×母父ロベルト系/米
3着フェアリーポルカ
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日

【ターコイズS 血統背景】

アルジーヌ(牝4、栗東・中内田充正)は、父ロードカナロア×母キャトルフィーユ(母父ディープインパクト)。メルトユアハートの全姉でロードプレジールの3/4妹で、レディアルバローザやエンジェルフェイスの姪で、オールフォーラヴやヴィオリーナやロードレゼルのイトコ。母キャトルフィーユはクイーンS勝ち馬。母母ワンフォーローズはカナダ古牝馬チャンピオン。ロードカナロア×ディープインパクトはブレイディヴェーグやレッドモンレーヴなどと同じ。馬体増に伴いパワーアップを感じさせる近走内容で、前走はHペースを楽々と捲って完勝だった。本格化しておりここでも楽しみ。母は2014年の本レース勝ち馬。1分45秒7の走破時計は、今も破られていないコースレコード。本馬は今回が初めての重賞挑戦となるが、レース巧者で血統的には能力を発揮できる条件と言えるだけに期待したい!?

同馬は、スタート良く、先団直後の馬込みの中でしっかり我慢でき追走。中盤から3着馬を前に見ながら流れに乗り、追い出しのタイミングを計るくらいの余裕もあり、結果的には最高のタイミングで追い出せ、着差は僅かだったが、完勝と言える内容。来年の活躍が楽しみになった。

ビヨンドザヴァレー(牝4、栗東・橋口慎介)は、父イスラボニータ×母リリーオブザヴァレー(母父Galileo)。ヴァンキッシュラン、リリーピュアハート、セントレオナードの半妹で、オーサムアゲインS(米G1・ダ9F)のムブタヒージの姪。母リリーオブザヴァレーはオペラ賞(仏G1・芝2000m)勝ち馬。父イスラボニータは皐月賞馬でヤマニンサルバム、トゥードジボン、コスタボニータなどの父。注目は母の父に配されたGalileoの血脈で、同馬の叔父キングズベストは21~22年に2連覇、23年も3着に好走したミスニューヨークを出している。また、Galileoはドイツをルーツとする一族。一方、本馬自身の遠縁にはファインルージュ、ボンセルヴィーソなど中山マイル実績のある馬が多く、初コースでも楽しみが勝る。牝系のマイラーっぽさが出た同馬は、良馬場の芝1600㍍[4-2-0-1]。抜群のスピードや斬れ味こそないが、好位差しで実に手堅い。時計が速くなりすぎなければここも堅実駆け。

同馬は、スタート良く、ジワッとスピードに乗せる感じで3番手追走。終始、壁のない形ではあったが、4角で3着馬の追い上げに合わせて促すと鋭く反応して、最後の追い比べでも差し返し気味に伸びて2着を確保。地力を感じさせる内容。

ドゥアイズ(牝4、栗東・庄野靖志)は、父ルーラーシップ×母ローズマンブリッジ(母父ディープインパクト)。シンギュラリティの姪でルークズネストやペコリーノロマーノのイトコ。母母サミットヴィルはメイヒルS(英G3・芝8F)勝ち。ルーラーシップ×ディープインパクトはキセキやドルチェモアと同じで成功している配合だ。本馬は母母父グランドロッジのマイラーっぽさも受け継ぎ、脚長でナスペリオン的なストライド。春は大箱マイルで好走を続けたが、札幌1800でも札幌2歳S2着がある。4走前の洛陽S(リステッド・京都・芝1600㍍)でオープンクラス初勝利を挙げ、ヴィクトリアマイルでは勝ち馬から0秒3差の4着と、成長力も示している。着実に地力強化しており、持続力勝負ならヒケをとらない。

同馬は、スタート良く出脚も良くて先団には行けたが、道中はかなりムキになる場面も。4角で仕掛けると少し外に膨れ気味になり、最後は追い比べで見劣っての3着。まだ全体に粗削りな印象も、地力が高いのは間違いない。


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