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【2025 シンザン記念(GⅢ)】徹底的に攻略データ篇

*「日本文芸社の重賞競走データBOOK 2025年度版」よりほぼ抜粋。

<2024年のレース検証>

レースは、道中中団を追走し、直線で外から一気に突き抜けたノーブルロジャー(3人気)が、好位から脚を伸ばしたエコロブルーム(1人気)に1.1/4馬身差をつけ優勝。さらにアタマ差の3着にウォーターリヒト(17人気)が入り、2連系が本命決着!? 3連系が大波乱決着!?

唯一の2勝馬が最低人気のゼルトザームという実質上1勝馬同士の一戦。そんな中で①人気に支持されたのは前走未勝利勝ちのエコロブルーム。「騎手人気」も働いての人気だが、2着と期待に応えるあたりが鞍上への信頼度の高さである。さて、①人気はここの結果で将来が決まる。14〜23年で①人気で馬券に絡んだのは3頭(14年ミッキーアイル、17年ペルシアンナイト、18年アーモンドアイ)だが、全馬GIを制している。一方、馬券圏外に敗れた7頭はGⅢ勝ちまで。ということは、2着工コロブルームの将来は……。


<頭数が揃う高配当含みの一戦!? 新馬,未勝利組が勢力を拡大中!!>

[人 気]

京都開催時の15〜20、24年を含めた過去10年のデ—タを参照。①人気は[1-1-1-7]とアテにできず、②人気も[3-1-2-4]で、連対率40%ならば過信は禁物か。③人気以下で注意したいのは[3-1-2-4]と、②人気と同じ成績を挙げる④人気。

馬連平均配当は6,132円と高く、23,24年が 3桁配当に落ち着いても、まだ本命サイドに傾向が変わったと見るのは早計か。

(netkeiba.com 想定人気)
想定1人気 アルテヴェローチェ(牡3、栗東・須貝尚介)
想定2人気 マイエレメント(牝3、栗東・福永祐一)
想定3人気 マイネルチケット(牡3、栗東・宮徹)
想定4人気 リラエンブレム(牡3、栗東・武幸四郎)
想定5人気 タイセイカレント(牡3、栗東・矢作芳人)

過去10年 シンザン記念 人気別成績表

[ステップ]

前走重賞組は卜—タルで[2-2-5-26]だが、複数の連対馬を輩出しているレースはなく、格上のはずの朝日杯FS組も[0-1-3-11]と冴えない成績。1勝クラス組は[4-4-2-32]で3着以内10頭を占めるが、以前に活躍が目立った千両賞は19年を最後に行われておらず、むしろ近年は[3-2-0-13]の新馬組,[1-2-3-26]の未勝利組の占有率が上昇傾向にある。

前走重賞組卜—タル [2-2-5-26]
小2歳3着 アーリントンロウ(牡3、栗東・松下武士)
アルテミ4着 シホリーン(牝3、美浦・武井亮)
東スポ6着 ジーティーマン(牡3、栗東・小栗実)
アルテミ5着 マイエレメント(牝3、栗東・福永祐一)
京王杯2歳2着 マイネルチケット(牡3、栗東・宮徹)
朝日杯FS組 [0-1-3-11]
5着 アルテヴェローチェ(牡3、栗東・須貝尚介)
15着 タイセイカレント(牡3、栗東・矢作芳人)
1勝クラス組 [4-4-2-32]
秋明菊5着 アクルクス(牡3、栗東・池添学)
つわぶき7着 ウォーターガーベラ(牝3、栗東・河内洋)
百日草2着 ホウオウガイア(牝3、美浦・大竹正博)
万両賞5着 ポッドドンナー(牡3、栗東・辻野康之)
ききょう4着 メイショウツヨキ(牡3、栗東・飯田裕史)
ベゴニア4着 レーヴブリリアント(牡3、美浦・田中博康)
新馬組 [3-2-0-13]
エリカエクスプレス(牝3、栗東・杉山晴紀)
カラヴァジェスティ(牡3、美浦・奥村武)
ミニトランザット(牡3、栗東・杉山佳明)
リラエンブレム(牡3、栗東・武幸四郎)
未勝利組 [1-2-3-26]
エストゥペンダ(牝3、美浦・高柳瑞樹)
オンザムーブ(牡3、栗東・矢作芳人)
グラフィティアート(牡3、栗東・石橋守)
ゴールデンカイト(牡3、栗東・中内田充正)
ラージギャラリー(牝3、栗東・高橋亮)
リカントロボ(牡3、栗東・梅田智之)
ルージュミレネール(牝3、美浦・斎藤誠)

過去10年 シンザン記念 前走レース名別成績表

<攻略ポイント>

①新馬組~狙い目は芝マイル以上+①②人気で勝利

24年は過去10年で初めて前走新馬・未勝利で初勝利を挙げた馬が馬券圏内を占めており、特に23〜24年を連勝中の新馬組の取捨は大きなポイント。トータル成績は前記の通りだが、前走がマイル以上の距離+①②人気のハードルを設けると[3-2-0-7]まで絞ることができる。

新馬組~芝マイル以上+①②人気で勝利した馬
エリカエクスプレス(牝3、栗東・杉山晴紀)
リラエンブレム(牡3、栗東・武幸四郎)

過去10年 シンザン記念 前走クラス別成績表

②1勝クラス組~0秒4差負けまでなら馬券圏内

次に出走頭数の多い1勝クラス組を精査してみると、前走が芝1400㍍か1600㍍、そして勝っているか、負けていても0秒4差以内の条件をクリアした馬の成績は[3-4-1-15]。同組の過去10年の好走馬は大半が含まれており、例外は16年の1・3着馬まで遡ることになる。

1勝クラス組~0秒4差以内の馬
百日草2着 ホウオウガイア(牝3、美浦・大竹正博)
ききょう4着 メイショウツヨキ(牡3、栗東・飯田裕史)
ベゴニア4着 レーヴブリリアント(牡3、美浦・田中博康)

過去10年 シンザン記念 前走場所別成績表

③性別~少数精鋭の牝馬に注意!

性別で成績を見ると、牝馬が[3-2-0-16]に対して、牡•騙馬は[7-8-10-87]。出走頭数を考慮すると好走確率に大きな開きはないが、勝率、連対率は牝馬の方が優勢なのは明らか。また、3着は1頭もいないが、24年は牝馬の⑩人気ラーンザローブスが4着に来ていた。

出走予定(登録)の牝馬
ウォーターガーベラ(牝3、栗東・河内洋)
エストゥペンダ(牝3、美浦・高柳瑞樹)
エリカエクスプレス(牝3、栗東・杉山晴紀)
シホリーン(牝3、美浦・武井亮)
ホウオウガイア(牝3、美浦・大竹正博)
マイエレメント(牝3、栗東・福永祐一)
ラージギャラリー(牝3、栗東・高橋亮)
ルージュミレネール(牝3、美浦・斎藤誠)

過去10年 シンザン記念 性別・東西厩舎別成績表

④波乱の主役~未勝利&距離短縮組

まず未勝利組で好走した馬は①②⑧④①⑰人気で、あのアーモンドアイも含まれているが、21年2着馬、そして24年3着馬と穴を出したのは近年。人気の盲点になりやすい存在であることも確かだろう。次に前走から距離短縮の好走馬は②②②③④⑰人気で、波乱の主役といえるのは24年3着馬だけだが、1頭も①人気がいないのは注目ポイント。特にウォーターリヒトは初めて前走が2000㍍だった馬の好走例なので、穴メーカーの範囲を広げたともいえる。

未勝利&距離短縮組の馬
リカントロボ(牡3、栗東・梅田智之)
ルージュミレネール(牝3、美浦・斎藤誠)

過去10年 シンザン記念 前走距離別成績表

【戦術ポイント】

[軸馬・相手馬の狙い方]

馬連万馬券の年も含め、①~④人気が揃って連対を外したケースは過去10年に1度もなく、この範囲から軸候補を選びたい。特に高配当を狙うなら④人気は注目したい存在。ステップからは軸を選択しにくいが、新馬組に注目するのであれば、こちらも④人気以内(例外は18年2着ツヅミモンのみ)がベター。3連単の配当が10万を超えたのは半数以上の6回を占め、頭数さえ揃えば相手は手広く押さえたいが、牡馬の休み明けが鬼門であることは肝に銘じたい。OP特別組も数は少ないが、消し対象になる。

過去10年 シンザン記念 騎手別成績表

[注 意 点 ~ これが買えない??]

(休み明けの牡馬)

前走から中10週以上のレース間隔だった馬の成績は[2-0-0-15]だが、2頭の優勝馬は共に牝馬。牡馬の好走例はなく、24年も②人気のショーマンフリートが約3カ月半ぶりの実戦で5着に敗れた。

前走から中10週以上のレース間隔だった牡馬
アーリントンロウ(牡3、栗東・松下武士)
カラヴァジェスティ(牡3、美浦・奥村武)
マイネルチケット(牡3、栗東・宮徹)
メイショウツヨキ(牡3、栗東・飯田裕史)
リカントロボ(牡3、栗東・梅田智之)
リラエンブレム(牡3、栗東・武幸四郎)

過去10年 シンザン記念 ローテーション別成績表

(⑥人気以下の前走重賞組)

過去10年で9頭が馬券対象になっている前走重賞組だが、20年3着馬を除く8頭は当日の人気が②〜⑤人気。⑥人気以下だと[0-0-1-17]で、少なくとも馬連では完全に消し対象となっている。

⑥人気以下の前走重賞組
東スポ6着 ジーティーマン(牡3、栗東・小栗実)
朝日杯FS15着 タイセイカレント(牡3、栗東・矢作芳人)

過去10年 シンザン記念 キャリア別成績表

(当日オッズ50倍以上)

2桁人気の連対例もあるが、当日の単勝オッズが50倍以上だと[0-0-3-39]。馬連では消せる対象に。

過去10年 シンザン記念 生産者別成績表

[注 目 デ ー タ]

①デビューからすべて5着以内
②(芝)1400㍍以上で上がり34秒3以内かつ1着の実績
③父がサンデー系orロベルト系
④左回り(芝)14~1600㍍で①人気1着の実績

ちなみに、すべて該当したのは
          マイエレメント(牝3、栗東・福永祐一) 1頭のみ。
*「モバイル サラブレの重賞のツボ」を参考に抜粋。


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