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【2023 朝日杯フューチュリティS(G1)】徹底的に攻略データ篇

<2022年のレース検証>

レースは、好位のインに控えたドルチェモア(1人気)が、残り200mを切って先頭に立ち、外から迫るダノンタッチダウン(2人気)とレイベリング(3人気)を振り切って優勝。クビ差の2着にダノンタッチダウン、さらにクビ差の3着にレイベリングが入り、本命決着!! 

前走着順別を検証すると、前走1着馬が過去10年すべてで優勝。過去を遡って、37年でも32勝をマークと驚異的な結果。32頭の前走は、重賞組12頭、OP特別組9頭、1勝クラス組6頭、新馬&未勝利組5頭。前走2着以下で勝った5頭は全頭重賞組だった。ちなみに、昨年(22年)の優勝馬ドルチェモアは重賞・G3サウジアラビアRC1着からの参戦だった。


<阪神移行後10年目、リステッド競争(OP特別)組が新勢力となるか??>

[人 気]

1人気 [4-2-2-2] と複勝率80%も、阪神競馬場に移行された14年以降(9年間)で見ると複勝率が88.9%まで跳ね上がる。このG1における1人気は先ず尊重すべき存在。

2人気 [2-3-1-4] と悪くないが、3人気 [1-1-2-6] と一気に信頼度が下がる点は注意が必要。10人気以下の3着以内は4回あるが、連対したのは14年(2着アルマワイオリ)のみ。

馬連平均配当 4,579円
万馬券1回に対して3桁配当が4回。14年以降は本命サイドと波乱決着が交互に出現している。ただし、3連単は配当妙味がある年が多く、連軸にはしづらい2桁人気を3着候補に加えて高配当を狙ってみるのも??

(netkeiba.com 想定人気)
想定1人気 ダノンマッキンリー(牡2、栗東・藤原英昭)
想定2人気 ジャンタルマンタル(牡2、栗東・高野友和)
想定3人気 シュトラウス(牡2、美浦・武井亮)
想定4人気 セットアップ(牡2、美浦・鹿戸雄一)
想定5人気 エコロヴァルツ(牡2、栗東・牧浦充徳)

過去10における朝日杯フューチュリティS 人気別成績表

[ステップ]

連対数ではサウジアラビアRC組 [3-2-1-4]、デイリー杯2歳S組 [1-4-2-18] と互角。ただ、連対率ではサウジアラビアRC(50.0%)が安定している。

これらに続く重賞レースは、京王杯2歳S組 [0-2-2-24] と東京スポーツ杯2歳S組 [0-1-0-7]。重賞組が馬券から消えたのは13年1回のみで、2歳G1といえどもこの時点での重賞出走実績は重視すべき!! 1勝クラス組 [3-1-1-29] と健闘しているが、そのうちベゴニア賞組 [2-0-0-3] と驚異の勝率を誇っている。新馬・未勝利組 [2-0-2-16] と上々だが、少数ながら21年の好走で注目が集まったのがアイビーS組 [1-0-0-3] と萩S組 [0-0-1-1]。これら芝1800㍍のリステッド競争組も今後要注意!?

デイリー杯2歳S組 [1-4-2-18]
2着 エンヤラヴフェイス(牡2、栗東・森田直行)
8着 クリーンエア(牡2、美浦・上原博之)
1着 ジャンタルマンタル(牡2、栗東・高野友和)
3着 ナムラフラッカー(牡2、栗東・村山明)
京王杯2歳S組 [0-2-2-24]
10着 アスクワンタイム(牡2、栗東・梅田智之)
4着 バンドシェル(牡2、栗東・西村真幸)
5着 ミルテンベルク(牡2、栗東・武英智)
東スポ杯2歳S組 [0-1-0-7]
1着 シュトラウス(牡2、美浦・武井亮)
ベゴニア賞組 [2-0-0-3]
1着 オーサムストローク(牡2、美浦・伊藤圭三)

過去10年における朝日杯フューチュリティS 前走レース名別成績表

<攻略ポイント>

①デイリー杯2歳S~前走1着は高確率で好走、人気薄激走の穴馬が潜む??

21年は近年好調だったサウジアラビアRC組の参戦がなく、それまで今一つだったOP特別組が優勝。そんな中、阪神移行後9年で7頭が3着以内に来ているのが、デイリー杯2歳S組。同じ関西圏で施行されるようになって輸送等メリットがあり、同レース優勝馬が出走すると [1-2-1-3] と複勝率57%と高確率で馬券に絡む。前走1着馬以外で3着以内に来たのは14年14人気アルマワイオリと16年12人気ボンセルヴィーソの2頭で、いずれの年も3連単は10万円超え。前走1着馬は軸にできるが、前走敗れていてもここで大化けする穴候補が潜んでいる??

デイリー杯2歳S組 [1-4-2-18]
1着 ジャンタルマンタル(牡2、栗東・高野友和)
2着 エンヤラヴフェイス(牡2、栗東・森田直行)
3着 ナムラフラッカー(牡2、栗東・村山明)
8着 クリーンエア(牡2、美浦・上原博之)

過去10年における朝日杯フューチュリティS 前走クラス別成績表

②キャリア~ここが3~5戦目の馬中心、豊富なキャリアは逆にマイナス

3着以内30頭中28頭がキャリア2~4戦で、このG1に臨んできた馬。内訳はキャリア2戦 [5-4-3-34]、3戦 [3-4-2-38]、4戦 [1-2-4-31]。ここから外れての好走はレアケースで、5戦以上は [0-0-0-26] と全滅。ここが2戦目のキャリア1戦で勝った15年リオンディーズは、後に種牡馬となって重賞勝ち馬を輩出。素質馬の激走に要注意!? 過去10年の優勝馬10頭中8頭が2~3戦。4戦はヒモ、5戦以上は消し。

キャリア5戦以上 [0-0-0-26]
ジューンテイク(牡2、栗東・武英智)[2-0-0-3]
タガノデュード(牡2、宮徹)[1-1-2-2]

過去10年における朝日杯フューチュリティS キャリア別成績表

③波乱の主役~差し優勢傾向の裏を突く、逃げ・先行馬で高配当狙い

中山開催時の12年、ロゴタイプが2番手追走から勝っているが、阪神移行後、直線が長いコース形態から差し馬有利の傾向が強まった。その結果、決め手不足の先行馬には厳しくなったものの、その中で16年12人気3着ボンセルヴィーソは唯一逃げて好走した馬。ペースに左右されやすい後方待機型よりも不完全燃焼になりづらく、人気薄なら気楽に乗れるメリットもある。20年7人気グレナディアガーズのレコードVも、早めに好位につけたのが大きかった。

2戦以上逃げた馬
セットアップ(牡2、美浦・鹿戸雄一)

過去10年における朝日杯フューチュリティS 脚質別成績表

【戦術ポイント】

[軸馬の狙い方]

阪神移行後の14年以降1人気 [4-2-2-1] と馬券圏外は16年の牝馬だけ。牡馬の1人気なら信頼度が高く、キャリア2~3戦なら1頭軸マルチで買える。さらに、1人気がノーザンファーム生産馬であれば1着固定でも狙える。過去9年(阪神移行後)で複勝率40%以上のM.デムーロ騎手 [2-0-0-3]、川田将雅騎手 [2-1-0-4]の騎乗馬も候補。

過去10年における朝日杯フューチュリティS 騎手別成績表

[相手馬の狙い方]

過去5年で10人気以下は3着が1度あるだけで基本上位人気を重視。あまり手は広げられないが、今後の活躍が期待できるリステッド競争組は、消せる要素がなければ積極的に買いたい。

消せるのはキャリア5戦以上や、馬体重450㌔未満の馬。大穴なら逃げ・先行馬やデイリー杯2歳Sで2着以下に敗れた馬。

過去10年における朝日杯フューチュリティS 生産者別成績表

[注 意 点]

(馬体重450㌔未満の馬)

阪神移行後の14年以降、当日の馬体重が450㌔未満だった馬 [0-0-0-23] と全滅。デビューから1年経過していない段階では、早い時期からの成長力という点で馬格のある馬には敵わない。過去に、13年1人気アトムは、前走比6㌔増で出走してきたが、当日馬体重448㌔で5着まで。当日、馬体重は要チェック!!

前走馬体重450㌔未満の馬
オーサムストローク(牡2、美浦・伊藤圭三)=444㌔
タガノエルピーダ(牡2、栗東・斉藤崇史)=440㌔

過去10年における朝日杯フューチュリティS 馬体重別成績表

(前走もみじS1着馬)

1勝クラス組より成績で見劣っているOP特別組だが、21年のリステッド競争組の好走でこの先巻き返しが見込める。ただ、OP競走の中でも前走もみじS1着馬は別。16~21年には4・4・10・6・10・11人気で8・5・15・8・14・14着と馬券に絡んだことが1度もない。極端に人気を集めることもないが、消して大丈夫!!

今年出走予定馬に前走もみじS1着馬の出走無し!?

過去10年における朝日杯フューチュリティS 枠番別成績表
過去10年における朝日杯フューチュリティS 馬番別成績表

[お ま け デ ー タ]

①前走(芝)1400㍍以上で2人気内の1着馬
②(芝)での連対率100%
③(芝)1600㍍以上でメンバー最速の上がり3F1着実績
④ノーザンファーム生産馬or社台ファーム生産馬

ちなみに、すべて該当したのは、ジャンタルマンタルの1頭のみ。


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