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【アーリントンカップ(G3)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
16日(火)07:00頃 アーリントンC、皐月賞、アンタレスS
                        ~日刊馬番コンピ篇
17日(水)07:00頃 アーリントンC、皐月賞、アンタレスSの回顧~血統篇
18日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
18日(木)07:00頃 福島牝馬Sの「徹底的に攻略データ篇」
19日(金)07:00頃 フローラS、読売マイラーズC
                     の「徹底的に攻略データ篇」
20日(土)07:00頃 福島牝馬Sの「予想篇」
20日(土)19:00頃 福島牝馬Sの「回顧篇」
21日(日)07:00頃 フローラS、読売マイラーズCの「予想篇」
21日(日)19:00頃 フローラS、読売マイラーズCの「回顧篇」
22日(月)07:00頃 青葉賞、ユニコーンS、天皇賞春
                 の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【アーリントンCの結果】
レースは、中団追走から直線で一気に各馬を差し切ったディスペランツァ(1人気)が、好位追走から脚を伸ばしたアレンジャー(15人気)に1/2馬身差をつけ優勝。さらにハナ差の3着にチャンネルトンネル(4人気)が入り、波乱決着!?

傾向面からみると、4月開催に移行した2018年以降は、4角7番手以下の待機勢が毎年2着連対圏を確保していることから、好位~中団がベストのポジション!! 今年の勝ち馬ディスペランツァ4角8番手だった。

血統面からみると、「非サンデー系の活躍が目立つレース!?」から「父×母父 共に非サンデー系」に注目。出走馬16頭中3頭内1頭(1着ディスペランツァ)が馬券に絡んだ。また、「母父欧州型ミスプロ系」に注目。出走馬16頭中2頭内1頭(3着チャンネルトンネル)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると、阪神芝1600mは外回りコースを使用。高低差が大きいうえに直線の距離も長く、スピード持続力の要求度がかなり高い。

【血統傾向】
芝中距離の上位血統!!
非サンデー系の活躍が目立つレース!?
母父ナスルーラー系(大系統)
ダンジグ(Danzig)の血をを持つ馬

近5年1着〜3着の父、母父の系統

2024年
1着ディスペランツァ
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
2着アレンジャー
父リアルスティール(サンデー系/日)×母父サンデー系/日
3着チャンネルトンネル
父グレーターロンドン(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
2023年
1着オオバンブルマイ
父ディスクリートキャット(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日
2着セッション
父シルバーステート(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
3着ショーモン
父マインドユアビスッケト(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日
2022年
1着ダノンスコーピオン
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
2着タイセイディバイン
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着キングエルメス
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2021年
1着ホウオウアマゾン
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2着リッケンバッカー
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ミスプロ系/米
3着レイモンドバローズ
父ヴィクトワールピサ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/米
2020年
1着タイセイビジョン
父タートルボウル(ノーザンダンサー系/欧)×母父サンデー系/日
2着ギルデッドミラー
父オルフェーブル(サンデー系/日)×母父マッチェム系/米
3着プリンスリターン
父ストロングリターン(ロベルト系/欧)×母父サンデー系/日

【アーリントンカップ 血統背景】

ディスペランツァ(牡3、栗東・吉岡辰弥)は、父ルーラーシップ×母ルパンⅡ(母父Medaglia d’Oro)。ファントムシーフやルピナスリードの半弟で、母母プロミシングリードはダンジリ、バンクスヒル、シャンゼリゼなどと同血(父が同じで母が全姉妹の間柄)で愛プリティポリーS(愛G1・芝10F)に勝った。父ルーラーシップはエアグルーヴの息子でメールドグラース、キセキ、ドルチェモアなどの父。前走は阪神マイルを、最後方から48秒5-45秒0ぐらいのラップで走破し差し切った。

半兄ファントムシーフ(父ハービンジャー)は共同通信杯を制し、皐月賞でも3着に入るなどクラシック戦線の中心で活躍した。本馬は父がルーラーシップに替わり、距離適性はまた違ったところにありそうだが、高い能力は受け継がれている。

前走1勝クラスからの参戦も、それ以前に京都2歳S(6着)、ホープフルS(9着)と重賞を2戦している。京都2歳Sは勝ち馬シンエンペラーがホープフルS2着、4着馬ダノンデサイルが京成杯1着、8着馬コスモキュランダが弥生賞1着とハイレベルなメンバー。このレースで上がり最速タイを使って、0秒2差に善戦している点は高く評価。そして、デビュー4戦の2000㍍からの距離短縮で、初めての1600㍍の前走・1勝クラスが豪快な差し切り。勝ち時計1分33秒4は過去10年のアーリントンCで2位タイに該当する好時計。しかも、上がり最速33秒1は同2位に0秒5差で断トツ。今年の同舞台の15鞍中、勝ち馬では先週の阪神牝馬Sのマスクトディーヴァ(33秒0)に次いで2位タイと優秀。阪神コースは2戦2勝と相性が良いだけに期待したい!?

同馬は、スタート良く内側中団8番手追走。脚をためて、直線は中々進路がなくもたついたが、外側から抜け出すと伸び脚が強烈で、ゴール手前で差し切って優勝!! 「芝重賞」「1番人気」「モレイラ騎手」の条件が重なった場合の成績はこれで [7-2-0-0] と抜けた存在。また、ルーラーシップ産駒はスピードの持続力に長けており、その特性がマイル特有の流れで発揮するだけに、次走G1NHKマイルCでも要注目!?

アレンジャー(牡3、栗東・昆貢)は、父リアルスティール×母キーウエスト(母父ネオユニヴァース)。スマートロビンの甥にあたり、ダンスインザダークやダンスパートナー、ダンスインザムードなどを輩出するキーパートナーの牝系です。父のリアルスティールはディープ産駒で、ドバイターフ勝ち馬。フォーエバーヤング、レーベンスティールの父。前走は1200mにも対応出来るスピードは見せましたし、競馬のセンス自体は持っています。マイルでも十分圏内ですが、前走の感じからは外回りよりも内回りの流れに向くタイプかも。上がりが掛かる決着で上位を。

前走(3歳1勝クラス)スタートはやや遅かったが、中団には上がって追走。直線、外目から伸びていき、先行馬を交わしたが、内から抜け出したエリカカリーナには遅れをとり2着。口向きが難しいので、久々に小細工なしの千二で巻き返す。

同馬は、発馬を決め先行3番手追走で折り合い。直線でも追い出しを待つ余裕があり、勝利目前のゴール手前で差されて2着。超スローの恩恵があったのは事実で、マイルの適正は悩ましい??

チャンネルトンネル(牡3、栗東・福永祐一)は、父グレーターロンドン×母ギャルソンヌ(母父Henrythenavigator)。ハニービーS(米G3・ダ8.5F)のコズミックバーストのイトコで、母母トータリーコズミックはクロエ賞(仏G3・芝1800m)2着。その母ビーイクスクルーシヴはクロエ賞勝ち馬で孫に英セントレジャーのルカーノがいる。父グレーターロンドンは中京記念に勝ったディープインパクト産駒でロンドンプランやユリーシャなどを輩出。母方は欧州マイラー血統だし、本馬も1600~1800あたりが合っている。スプリングSでも最後は詰めているが、もう少し上がりがかかれば。

父は2018年中京記念をはじめ1600㍍のレースで6勝を挙げ、安田記念でも4着と健闘。産駒にもそのスピードを伝えている。本馬は今回が200㍍の距離短縮となるだけに、プラスに働きそうだ。

同馬は、発馬を決めて中団馬群7番手追走。スムーズな立ち回りで直線に向いて、追われてしっかり伸びるも上位2頭には届かず3着まで。今回は瞬発力の差が出たといった感じで、ある程度レースが流れる次走G1NHKマイルCでの一番注目馬!?


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