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【プロキオンS(G3)回顧~その先へ】血統篇

【プロキオンSの結果】
レースは、逃げたドンフランキー(2人気)が、中団から早目に追い上げたリメイク(1人気)にクビ差をつけ優勝。さらに6馬身差の3着にオメガレインボー(5人気)が入り、本命決着!?

傾向面からみると、馬齢「4歳馬」に関しては、今年の出走馬16頭中5頭内2頭(1着ドンフランキー、2着リメイク)がワンツー決着!! また、「馬体重500㌔超」が、今年の出走馬16頭中9頭内1頭(1着ドンフランキー)が優勝。最後に枠順別成績で「7・8枠」に注目すると、今年は3着オメガレインボーが8枠16番でした。

血統面から、「エーピーインディ系種牡馬の産駒」に注目すると今年の出走馬16頭中2頭内1頭(2着リメイク)が馬券に絡んだ。また、本馬においては母父が好相性を示すKingmambo系種牡馬でもある。ちなみに、「Kingmambo系」を母父に持つ馬は今年の出走馬16頭中1頭でした。

トラックバイアスからみると、2018、19年の中京施行、プロキオンSで先行した馬が優勝。また、4角5番手以内の馬が3着内に好走したのが6頭中4頭。基本的に先行馬が有利になりやすいレースも、展開次第?? ちなみに、今年は4角5番手以内の馬がワンツー決着!!

【血 統 傾 向】
エーピーインディ系種牡馬の産駒の好走が目立つ!!
Kingmambo系も毎年のように好走馬を送り出している。

2023年(中京ダ14)
1着ドンフランキー
父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父ヘイロー系/米
2着リメイク
父ラニ(ナスルーラ系/米)×母父ミスプロ系/欧
3着オメガレインボー
父アイルハヴアナザー(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
2022年(小倉ダ17)
1着ゲンパチルシファー
父トゥザグローリー(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
2着ヒストリーメイカー
父エンパイアメーカー(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
3着サクラアリュール
父ゴールドアリュール(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2021年(小倉ダ17)
1着メイショウカズサ
父カジノドライブ(ナスルーラ系/米)×母父ミスプロ系/米
2着トップウイナー
父バゴ(ナスルーラ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/欧
3着メイショウウズマサ
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2020年(阪神ダ14)
1着サンライズノヴァ
父ゴールドアリュール(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2着エアスピネル
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着ヤマニンアンプリメ
父シニスターミニスター(ナスルーラ系/米)×母父サンデー系/日
2019年(中京ダ14)
1着アルクトス
父アドマイヤオーラ(サンデー系/日)×ロベルト系/欧
2着ミッキーワイルド
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×ノーザンダンサー系/欧
3着ヴェンジェンス
父カジノドライヴ(ナスルーラ系/米)×サンデー系/日

【血 統 背 景】

ドンフランキー(牡4、栗東・斉藤崇)は、父ダイワメジャー×母ウィーミスフランキー(母父Sunriver)。アドマイヤビーナスの半弟で、母ウィーミスフランキーはオークリーフS(米G1・ダ8.5F)とデルマーデビュタントS(米G1・ダ7F)の勝ち馬。母父サンリヴァーは北米の芝中距離G1に勝ったヘイロー系クロスを持ち。母母スターインザメドウがメドウレイク産駒でエイトサーティ≒ウォーレリック4×4・6と北米アウトサイダー血脈が強く、馬体重600㌔近い超大型でダ短距離をゴリゴリ走るパワーはここから譲り受けた。悠然と逃げ切った前走を見ても1200がベスト距離。揉まれず先手取れれば面白い1頭!?

同馬は、デビュー3戦目でダートに転向すると、鮮やかに逃げ切り初勝利を挙げた。その後、ダート1200㍍から1400㍍戦は〔5-1-0-1〕の好成績。非凡なスピードは重賞でも!!

同馬は、スタートから先頭に立って前半600㍍33.9のハイペースで息が入らず、後半600㍍は12.2-12.5-12.8と見事な失速ラップ。サバイバル戦を先頭のまま押し切り優勝したのは、展開利でもなんでもなく、同馬の実力そのもの!!厳しい展開でこそ力を発揮する同馬の今後にも注目!?

リメイク(牡4、栗東・新谷功一)は、父ラニ×母サリエル(母父キングカメハメハ)。ハニエルの半弟で、母サリエルはファルコンS3着。母母シンコウノビーはファンタジーS2着で、子孫にウインレジェンドやノーブルディードなどがいる。レインボウクエストやコマンダーインチーフなども同牝系。父ラニはUAEダービーに勝ったタピット産駒で、本馬やクレメダンジュが代表産駒。ブラッシンググルームのオールラウンドさも表現された短めマイラーで、テレ玉杯オーバルS2着など1400には良績。父はTapit、Pulpit、A.P. Indyへと遡る父系で、半兄アウォーディー、半姉アムールブリエとダートの一線級が出た一族。また、本馬においては母の父が好相性を示すKingmambo系種牡馬。中京ダート1400㍍は22年昇竜Sを制するなど、「2-0-1-0」と底を見せていないコース。

昨年のカペラSで重賞初制覇。今年はサウジアラビア、UAEと海外へ遠征し、世界の猛者相手に奮闘した。1400㍍は〔4・1・1・1〕と最も実績のある距離。前走から200㍍の距離延長は歓迎。

同馬は、帰国初戦でハイペースを好位から粘って上がり最速37.0を記録し、2着確保!! 秋は1200㍍の東京盃、JBCスプリントが目標も、ちょっと距離が短い印象!?

オメガレインボー(牡7、栗東・安田翔伍)は、父アイルハヴアナザー×母ワイキューブ(母父アグネスタキオン)。母のワイキューブは北九州記念3着馬。クロニクルスカイの甥で、曾祖母からは朝日杯FS勝ち馬のセイウンワンダーに繋がる牝系。父のアイルハヴアナザーはフォーティナイナーの系譜で、アナザートゥルースやウインマーベルなどの父。母系にロベルトを持つ機動力の高さが武器で内で上手く立ち回る競馬も出来るのは強み。距離は現状1400mくらいが良さそうで、相手なりに走れる1頭。

舞台を問わず堅実な走りが目立つ。2021年のマーチS4着以降は、15戦して14戦で掲示板(5着以内)を確保。重賞でも2着1回、3着3回と上位争いを演じており、ここで重賞初制覇なるか、注目??

同馬は、2着とは6馬身と離されてしまった3着。ドンフランキーと同じ前走オープン勝ちの1頭であり、7歳にしてまだまだ充実。中京ダート1400㍍はたとえハイペースになっても、差しにくいコースでもあり、サバイバル戦をよく最後まで伸びてきた1頭。


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