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【武蔵野ステークス(GⅢ)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
12日(火)07:00頃 武蔵野S、デイリー2歳S、
         エリザベス女王杯、福島記念の回顧~日刊馬番コンピ篇
13日(水)07:00頃 武蔵野S、デイリー2歳S、
           エリザベス女王杯、福島記念の回顧の回顧~血統篇
14日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
14日(木)07:00頃 マイルチャンピオンシップ
                     の「徹底的にデータ分析篇」
15日(金)07:00頃 東京スポーツ杯2歳Sの「徹底的にデータ分析篇」
16日(土)07:00頃 東京スポーツ杯2歳Sの「予想篇」
16日(土)19:00頃 東京スポーツ杯2歳Sの「回顧篇」
17日(日)07:00頃 マイルチャンピオンシップの「予想篇」
17日(日)19:00頃 マイルチャンピオンシップの「回顧篇」
18日(月)07:00頃 京都2歳S、ジャパンカップ、京阪杯
                 の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【武蔵野Sの結果】
レースは、道中は中団の前につけ、直線で馬群を割って抜け出したエンペラーワケア(①人気)が、後方から追い上げたカズペトシーン(⑤人気)に1馬身差をつけ優勝。さらにハナ差の3着にペリエール(④人気)が入り、ほぼ本命決着!!

傾向面からみると、2013年以降、1番人気は【2-2-1-6】と信頼度はやや低め。3着以内を確保した5頭はいずれも、東京ダート戦1着からの参戦馬だった。今年の結果は、1着①人気→2着⑤人気→3着④人気でした。

血統面で、まず注目したのはアメリカダート血脈が強調しやすいので、「父ミスプロ系欧州型×母父米国型」。出走馬15頭中3頭内2頭(1着エンペラーワケア、2着カズペトシーン)が馬券に絡んだ。また、「父米国型×母父サンデー系」にも注目。出走馬15頭中5頭内1頭(3着ペリエール)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると東京ダート1600㍍は、芝からのスタートであり、基本的には前半のラップが速くなりやすい。とくに当レースは高速決着になりがちで、時計勝負への対応力が大事なポイントになる。

【血 統 傾 向】
アメリカダート血脈が強調しやすい!
父が米国型、特に母父も米国型かミスプロ系。

2024年
1着エンペラーワケア
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ミスプロ系/米
2着カズペトシーン
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
3着ペリエール
父ヘニーヒューズ(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日
2023年
1着ドライスタウト
父シニスターミニスター(ナスルーラ系/米)×母父ミスプロ系/米
2着タガノビューティー
父ヘニーヒューズ(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日
3着レッドルゼル
父ロードカナロア(ミスプロ系/欧)×母父ノーザンダンサー系/米
2022年
1着ギルデッドミラー
父オルフェーヴル(サンデー系/日)×母父マッチェム系/米
2着レモンポップ
父Lemon Drop Kid(ミスプロ系/米)×母父ノーザンダンサー系/米
3着バスラットレオン
父キズナ(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2021年
1着ソリストサンダー
父トビーズコーナー(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日
2着エアスピネル
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
3着オメガレインボー
父アイルハヴアナザー(ミスプロ系/米)×母父サンデー系/日
2020年
1着サンライズノヴァ
父ゴールドアリュール(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/米
2着ソリストサンダー
父トビーズコーナー(ノーザンダンサー系/米)×母父サンデー系/日
3着エアスピネル
父キングカメハメハ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日

【武蔵野S 血統背景】

エンペラーワケア(牡4、栗東・杉山晴紀)は、父ロードカナロア×母カラズマッチポイント(母父Curlin)。サンライズラポールやアスクオンディープの半弟で、アルシバイアディーズS(米G1・ダ8.5F)のダンシングラグズの甥。牝祖ジュエルプリンセスはBCディスタフ(米G1・ダ9F)などに勝った北米古牝馬チャンピオン。そこにロードカナロアでストームキャット3×3となったが、母方の北米パワーも強く受け継ぎ、ダートでは[6-2-0-0]と底を見せていない。前走エニフSも59キロを背負って強い内容だったが、ロードカナロア産駒で体型や体格からも1400ベストには違いない。本馬においては母系でもStorm Birdを持つ血統構成が興味深く、しなやかさやスピードを強調した配合はワンターン向きの印象を受ける。5着に敗れた芝のメイクデビュー阪神(芝1600㍍)以外は8戦8連対。ポテンシャルの高さは疑いようがなく、重賞初挑戦の根岸Sも快勝した。ダートのマイル戦は初めてとなるが、米国血統であっても短距離型ではない系統は距離延長をこなす可能性も高く、素質の違いで突き抜けそうだけに期待したい!?

同馬はスタート良く、2頭が飛ばす離れた5番手で折り合い追走。直線は外からブロックされ、坂下では少し前が壁も、加速に時間を要すなか、苦しい競馬だったが、残り100㍍辺りで2頭の間を割って突き抜け快勝!? 初のマイルを克服し、強かった。

カズペトシーン(牡4、栗東・池添学)は、父ルーラーシップ×母レゼトワール(母父ファスリエフ)。ステラフィオーレの3/4弟で、エストレヤデベレンの半兄。ワキノカイザー、タイムズアロー、アントニオピサの甥で、センチュリオンのイトコ。アーテルアストレアも近親のダート一族だ。父ルーラーシップはエアグルーヴの息子でキセキ、メールドグラース、ソウルラッシュなどを輩出。距離を1800に延ばして連勝中だが、母父はスプリンターのファスリエフだし、肉量豊富でマイル戦なら対応できそうな雰囲気だ。東京は差しやすいだろう。半兄ステラフィオーレ(父ロードカナロア)はJRAのダートで3勝をマーク。本馬もダートを力強くこなすパワフルな末脚が身上。今年の夏からグッと馬が成長した印象で、豪快な追い込みで目下2連勝中。脚質的に本舞台は合いそう。

同馬はスタート悪く出負け、後方待機策。4角では、かなりモタついていたなか、直線だけの競馬で追い込んでゴール前で2着に浮上。昇級戦、初のマイルで結果を出せたのは、ここにきての地力強化が著しい。

ペリエール(牡4、美浦・黒岩陽一)は、父ヘニーヒューズ×母ソフトライム(母父フジキセキ)。母母アスピリンスノーはフローラS3着。その母スキーパラダイスはムーランドロンシャン賞(仏G1・芝1600m)勝ち馬で、ここからキャプテントゥーレ、エアトゥーレ、シルヴァーソニック、アルティマトゥーレ、ゴールデンチケットといった活躍馬が出る。ヘニーヒューズ×フジキセキ×エルコンドルパサーはドンフォルティスと同じ。前走は休み明けで+22キロ、数字ほどではないが少し重かったか。脚長で東京マイルはベストコース。乾いた馬場がベター。近親には2008年の皐月賞馬キャプテントゥーレ、2023年の天皇賞(春)で3着のシルヴァーソニックなどがいる。本馬は2023年ユニコーンSを優勝するなど、底力は本物。当舞台で〔2-1-2-1〕という適性の高さも強調できる。

同馬はスタートで内にヨレ、中団追走で脚を温存。手応え十分に直線へ向き、徐々に外へ出されるとしっかりと脚を伸ばすも、最後は首の上げ下げで3着入線。


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