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【2025 根岸ステークス(GⅢ)】徹底的に攻略データ篇

*「日本文芸社の重賞競走データBOOK 2025年度版」よりほぼ抜粋。

<2024年のレース検証>

レースは、道中先団の後ろにつけ、直線で悠々と抜け出したエンペラーワケア(①人気)が、2番手追走から食い下がったアームズレイン(⑥人気)に2.1/2馬身差をつけ優勝。さらに1/2馬身差の3着にサンライズフレイム(②人気)が入り、ほぼ本命決着!?

「もうそろそろ勝てるか?」とファンの期待を集めながら惨敗する……タガノビューティーである。23年根岸Sが4着だったが、この時の1〜3着はレモンポップ、ギルデッドミラー、バトルクライという強豪揃い。その後OP特別1着→かしわ記念2着と好走を続けるも、プロキオンSでは③人気14着。さらに前走武蔵野Sでは2着と好走するも、今回も③人気で13着。しかし、この馬は過去の2桁着順後は②④④着と一変している。そもそもタガノビューティー自体が1600㍍の方が向いている感があるのだが……。

昨年の覇者エンペラーワケア

<10年で6勝の①人気は信頼度大!! 1着候補は連勝実績がある馬!?>

[人 気]

①人気は[6-2-0-2]で連対率80%と優秀。②人気も[1-2-4-3]と高確率で馬券圏内に入っており、 ①②人気が共に馬券から消えたことはない。③④人気も複勝率30%と悪くないが、[2-2-0-6]と4連対の⑥人気が面白い存在。

馬連平均配当は1,866円。上位人気の安定感が高く、万馬券ゼロで最高が50倍台。3連単も10万円超えがなく、波乱は期待できない。

(netkeiba.com 想定人気)
想定1人気 フリームファクシ(牡5、栗東・須貝尚介)
想定2人気 サンライズフレイム(牡5、栗東・石坂公一)
想定3人気 コスタノヴァ(牡5、美浦・木村哲也)
想定4人気 タガノビューティー(牡8、栗東・西園正都)
想定5人気 ロードフォンス(牡5、栗東・安田翔吾)

過去10年 根岸ステークス 人気別成績表

[ステップ]

一番多くの勝ち馬を送っているのが [3-2-1-8]の武蔵野S組。これに続くのがチャンピオンズC組の[2-1-3-9]。他に複数の1着があるのがカペラS組[2-1-0-18]。この3つが主力のローテ。また、24年にはこれまで実績のなかった3勝クラス組が当日①人気で勝っており、OP特別組も[0-5-6-53]と勝利こそないが好走回数は多く、重賞組以外も侮れない。

チャンピオンズC組 [2-1-3-9]
16着 スレイマン(牡7、栗東・池添学)

カペラS組 [2-1-0-18]
2着 クロジシジョー(牡6、栗東・岡田稲男)
12着 スズカコテキタイ(牡6、美浦・奥村武)

OP特別組 [0-5-6-53]
ベルセウス1着 アームズレイン(牡5、栗東・上村洋行)
ギャラクシ1着 アルファマム(牝6、栗東・佐々木晶)
すばるS3着 サトノルフィアン(牡6、栗東・高橋康之)
エニフS3着 サンライズフレイム(牡5、栗東・石坂公一)
すばるS7着 ショウナンライシン(牡5、美浦・大竹正博)
霜月S16着 タイセイサムソン(牡7、美浦・奥村武)
すばるS6着 ナスティウェザー(牡4、美浦・加藤征弘)
ニューイヤ14着 ナチュラルハイ(牡5、美浦・黒岩陽一)
コールド2着 バトゥーキ(牡5、栗東・浜田多実雄)
すばるS5着 バトルクライ(牡6、美浦・高木登)
淀短距2着 バルサムノ-ト(牡5、栗東・高野友和)
すばるS1着 フリームファクシ(牡5、栗東・須貝尚介)
すばるS9着 ベルーダイメル(牡8、栗東・本田優)
すばるS11着 ペリエール(牡5、美浦・黒岩陽一)
すばるS14着 メイショウテンスイ(牡8、栗東・河内洋)
霜月S1着 ロードフォンス(牡5、栗東・安田翔吾)

過去10年 根岸ステークス 前走レース名別成績表

<攻略ポイント>

①OP特別組~前走4着以下からは巻き返せない

[0-5-6-53]と出走数が多いOP特別組だが、3着以内11頭の前走は距離に関わらず全馬3着以内。この組で前走4着以下からの巻き返しはなく、その条件だけで消せる馬は多数。重賞組が前走着外から好走することはあっても、OP特別組で買えるのは前走3着以内だけ。

OP特別組~前走4着以下の馬
⑧人気すばるS7着 ショウナンライシン(牡5、美浦・大竹正博)
⑥人気霜月S16着 タイセイサムソン(牡7、美浦・奥村武)
⑤人気すばるS6着 ナスティウェザー(牡4、美浦・加藤征弘)
⑯人気ニューイヤ14着 ナチュラルハイ(牡5、美浦・黒岩陽一)
④人気すばるS5着 バトルクライ(牡6、美浦・高木登)
⑭人気すばるS9着 ベルーダイメル(牡8、栗東・本田優)
③人気すばるS11着 ペリエール(牡5、美浦・黒岩陽一)
⑯人気すばるS14着 メイショウテンスイ(牡8、栗東・河内洋)

過去10年 根岸ステークス 前走クラス別成績表

②年齢~ベテランの勢力は縮小気味

年齢別成績は、4歳馬[3-2-2-11]、5歳馬[4-2-2-25]、6歳馬[3-3-3-31]でこの3世代が馬券の中心。特に注目は24年1〜3着独占で勢いに乗る4歳馬。7歳馬[0-1-0-32]、8歳馬[0-2-3-18]は穴候補までの評価で、9歳以上は[0-0-0-10]と全滅。

4歳馬 [3-2-2-11]
ナスティウェザー(牡4、美浦・加藤征弘)
5歳馬 [4-2-2-25]
アームズレイン(牡5、栗東・上村洋行)
コスタノヴァ(牡5、美浦・木村哲也)
サンライズフレイム(牡5、栗東・石坂公一)
ショウナンライシン(牡5、美浦・大竹正博)
ナチュラルハイ(牡5、美浦・黒岩陽一)
バトゥーキ(牡5、栗東・浜田多実雄)
バルサムノ-ト(牡5、栗東・高野友和)
フリームファクシ(牡5、栗東・須貝尚介)
ペリエール(牡5、美浦・黒岩陽一)
ロードフォンス(牡5、栗東・安田翔吾)
6歳馬 [3-3-3-31]
アルファマム(牝6、栗東・佐々木晶)
エイシンスポッター(牡6、栗東・吉村圭司)
クロジシジョー(牡6、栗東・岡田稲男)
サトノルフィアン(牡6、栗東・高橋康之)
スズカコテキタイ(牡6、美浦・奥村武)
ドンフランキー(牡6、栗東・斉藤崇史)
バトルクライ(牡6、美浦・高木登)
7歳馬 [0-1-0-32]
スレイマン(牡7、栗東・池添学)
タイセイサムソン(牡7、美浦・奥村武)
8歳馬 [0-2-3-18]
タガノビューティー(牡8、栗東・西園正都)
ベルーダイメル(牡8、栗東・本田優)
メイショウテンスイ(牡8、栗東・河内洋)

過去10年 根岸ステークス 馬齢別成績

③連勝実績~3連勝以上の実績は大きな強み

過去10年の優勝馬10頭すべてが連勝したことのある馬で、うち9頭に3連勝以上もしくは5連続連対以上の実績があった。24年工ンペラーワケアは5連続連対後に臨んで1着、23年レモンポップは4連勝を含む9連続連対後の勝利だった。連続好走の実績がここでは強みになる。

3連勝以上の実績馬
コスタノヴァ(牡5、美浦・木村哲也)
サンライズフレイム(牡5、栗東・石坂公一)
スズカコテキタイ(牡6、美浦・奥村武)
スレイマン(牡7、栗東・池添学)
フリームファクシ(牡5、栗東・須貝尚介)
5連続連対以上の実績馬
コスタノヴァ(牡5、美浦・木村哲也)
スズカコテキタイ(牡6、美浦・奥村武)
スレイマン(牡7、栗東・池添学)
ベルーダイメル(牡8、栗東・本田優)

過去10年 根岸ステークス 種牡馬別成績表

④波乱の主役~8歳馬

高配当に高齢馬が絡みがちなのは古馬重賞では珍しくないが、8歳馬計5頭が⑮⑥⑩⑨⑩人気で好走し、堅いことの多いこの重賞配当に旨味を加えている。21年2着ワンダーリーデルは6歳時にGⅢ勝ち実績があったが、8歳時のこのレース2着の次走はGI・フェブラリーSで3着。能力のピークが8歳時だったということにすぎないが、このレースでは7歳馬がわずか1連対なのに対し、8歳馬は[0-2-3-18]。7・8歳馬の比較なら迷わず8歳馬推しでいい。

8歳馬
タガノビューティー(牡8、栗東・西園正都)
ベルーダイメル(牡8、栗東・本田優)
メイショウテンスイ(牡8、栗東・河内洋)

過去10年 根岸ステークス 性別・東西厩舎別成績表

【戦術ポイント】

[軸馬・相手馬の狙い方]

ステップでは重賞組と非重賞組に差を見出しづらく、連対率80%の①人気軸で進めるのが無難だろう。①②人気が2頭同時に馬券になったことが10年で5回もあるので、相手を絞り込めるなら2頭軸マルチもオススメ。1着候補は4〜6歳馬のみで、上位人気のOP特別組で買えるのは前走3着以内だけ。苦戦続きながら18、23年に勝利している関東馬の扱いも難しいが、⑦人気以下ならスルーして大丈夫。10万円オーバーがなく、1万円以下の配当が3回ということから、買い目はできるだけ絞りたい。

*外国産馬が[5-3-0-15]と強さを発揮している。中でも当日①人気だと[3-1-0-0]で連対100%。

過去10年 根岸ステークス 枠番別成績表
過去10年 根岸ステークス 馬番別成績表

[注 意 点 ~ これだけは買えない!?]

(馬体重470㌔未満)

馬体重470㌔未満の馬が[1-0-0-11]。18年に当日456㌔のノンコノユメが勝ったが、この年は重馬場のレコード決着。パワー優先のダート短距離重賞で、良馬場であれば大型馬優先でいいだろう。

前走馬体重470㌔未満の馬
アルファマム(牝6、栗東・佐々木晶)=前走464㌔
クロジシジョー(牡6、栗東・岡田稲男)=前走452㌔
ナスティウェザー(牡4、美浦・加藤征弘)=前走468㌔

過去10年 根岸ステークス 馬体重別成績表

(中3週以内のレース間隔)

前走から中3週以内の間隔で出走した馬は[0-0-2-42]。中2週で臨んだ馬の3着が2度あるだけで連対なし。中4週だと[1-3-1-19]と好走が増えるだけに、中3週が重要なボーダーライン。

中3週以内の馬
サトノルフィアン(牡6、栗東・高橋康之)
ショウナンライシン(牡5、美浦・大竹正博)
ナスティウェザー(牡4、美浦・加藤征弘)
ナチュラルハイ(牡5、美浦・黒岩陽一)
バトルクライ(牡6、美浦・高木登)
バルサムノ-ト(牡5、栗東・高野友和)
フリームファクシ(牡5、栗東・須貝尚介)
ベルーダイメル(牡8、栗東・本田優)
ペリエール(牡5、美浦・黒岩陽一)
メイショウテンスイ(牡8、栗東・河内洋)

過去10年 根岸ステークス ローテーション別成績表

[注 目 デ ー タ]

①馬齢4~6歳
②前走(ダ)特別競走②人気以内かつ3着以内実績
③東京(ダ)14~1600㍍で出走メンバー最速の上がりで1着実績
④父ミスプロ系or父ノーザンダンサー系

ちなみに、すべて該当したのは
          サンライズフレイム(牡5、栗東・石坂公一)
          ロードフォンス(牡5、栗東・安田翔吾) 以上2頭。
*「モバイル サラブレの重賞のツボ」を参考に抜粋。

過去10年 根岸ステークス 前走距離別成績表
過去10年 根岸ステークス 上がり3F別成績表
過去10年 根岸ステークス 脚質別成績表



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