【フローラS（G2）回顧～その先へ】血統篇
【今週のスケジュール】
23日（火）07:00頃 福島牝馬S、フローラS、読売マイラーズC
の回顧～日刊馬番コンピ篇
24日（水）07:00頃 福島牝馬S、フローラS、読売マイラーズC
の回顧～血統篇
25日（木）07:00頃 日記「術はあるⅡ～その先へ」
25日（木）07:00頃 天皇賞春の「徹底的に攻略データ篇」
26日（金）07:00頃 青葉賞、ユニコーンSの「徹底的に攻略データ篇」
27日（土）07:00頃 青葉賞、ユニコーンSの「予想篇」
27日（土）19:00頃 青葉賞、ユニコーンSの「回顧篇」
28日（日）07:00頃 天皇賞春の「予想篇」
28日（日）19:00頃 天皇賞春の「回顧篇」
29日（月）07:00頃 京都新聞杯、NHKマイルC、新潟大賞典
の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。
【フローラSの結果】
レースは、道中は中団の前を追走、直線で追い比べから抜け出したアドマイヤベル(2人気)が、好位から脚を伸ばしたラヴァンダ(6人気)に1馬身差をつけ優勝。さらに1.1/4馬身差の3着にカニキュル(4人気)が入り、中波乱決着!?
傾向面からみると、波乱傾向の強さはG2競走のなかでもトップクラスで、2014年以降だけを見ても、1番人気は【1-2-0-7】とかなり苦戦。実際、今年の結果は1着2人気→2着6人気→3着4人気だった。
血統面からみると、「スタミナ血統が巻き返す!? 欧州指向の血統が有効」なかでも、「父欧州型」に注目。出走馬14頭中5頭内1頭（3着カニキュル）が馬券に絡んだ。また、「母父欧州型」に注目。出走馬14頭中6頭内1頭（2着ラヴァンダ）が馬券に絡んだ。
トラックバイアスからみると、東京芝2000mは1コーナー奥のポケットにゲートが置かれ、スタート後すぐにコーナーに入るレイアウト。大回りかつ幅員の広い東京芝のなかでは、珍しくごちゃつきやすいコースである。そのため、上位人気に推されたキャリアの浅い馬が、良い面を発揮できずに敗退するケースも少なくない。
【血統傾向】
スピード負けしていたスタミナ血統が巻き返す!? 欧州指向の血統が有効。
父欧州型。そのなかでも、ハービンジャー産駒、ルーラーシップ産駒、エピファネイア産駒。ロベルト系、サドラーズウェルズ系の血を持つ馬。
2024年
1着アドマイヤベル
父スワーヴリチャード（サンデー系/日）×母父ミスプロ系/米
2着ラヴァンダ
父シルバーステート（サンデー系/日）×母父ノーザンダンサー系/欧
3着カニキュル
父エピファネイア（ロベルト系/欧）×母父サンデー系/日
2023年
1着ゴールデンハインド
父ゴールドシップ（サンデー系/日）×母父ノーザンダンサー系/欧
2着ソーダズリング
父ハーツクライ（サンデー系/日）×母父ロベルト系/欧
3着ブライトジュエリー
父エピファネイア（ロベルト系/欧）×母父ミスプロ系/米
2022年
1着エリカヴィータ
父キングカメハメハ（ミスプロ系/欧）×母父サンデー系/日
2着パーソナルハイ
父ディープインパクト（サンデー系/日）×母父ミスプロ系/米
3着シンシアウィッシュ
父キズナ（サンデー系/日）×母父ノーザンダンサー系/欧
2021年
1着クールキャット
父スクリーンヒーロー（ロベルト系/欧）×母父サンデー系/日
2着スライリー
父オルフェーブル（サンデー系/日）×母父サンデー系/日
3着ユーバーレーベン
父ゴールドシップ（サンデー系/日）×母父ヘイロー系/米
2020年
1着ウインマリリン
父スクリーンヒーロー（ロベルト系/欧）×母父ミスプロ系/米
2着ホウオウピースフル
父オルフェーブル（サンデー系/日）×母父ミスプロ系/欧
3着フアナ
父ルーラーシップ（欧州ミスプロ）×母父サンデー系/日
【フローラS 血統背景】
アドマイヤベル（牝3、美浦・加藤征弘）は、父スワーヴリチャード×母ベルアリュールⅡ（母父Numerous）。アドマイヤリードやベルクレスタの半妹で、キャプテンシーの叔母、母はヴァントー賞など重賞2勝馬で、愛セントレジャーなどを制したジュークボックスジュリーの姪。父スワーヴリチャードはハーツクライの後継で、コラソンビートやレガレイラ、スウィープフィート、アーバンシックなどを輩出する人気種牡馬。気品のある中距離牝馬というイメージで、大箱の2000㍍はキャリア的にも合う舞台。ここまでの3戦は遅い流れで、もう少しペースアップがあれば差し切れる??
2勝目には手が届いていないが、百日草特別とフリージア賞（ともに1勝クラス・東京・芝2000㍍ル）はどちらも素質馬ぞろいの一戦。そこでの3着、2着は十分に能力を示すものと言える。再度同舞台で今回は牝馬限定戦。引き続き上位争いになりそうだ。
同馬は、スタートは互角も行き脚がついて好位5番手追走。道中は折り合い、十分に脚をためて、直線に向いて追い出されると反応良く、残り１ハロンで先頭に立って押し切ってゴール!? 次走G1オークスは、過去10年間フローラSを勝利した馬の成績[0-3-0-7]。ただ、上がり2位以内[0-3-0-3]なので、十分な可能性を秘めた1頭だけに要注意!?
ラヴァンダ（牝3、栗東・中村直哉）は、父シルバーステート×母ゴッドパイレーツ（母父ベーカバド）。祖母ゴッドインチーフはファンタジーSやチューリップ賞で3着。ミューチャリーのいとこ。シルバーステート産駒で、母父ベーカバドはグリーンデザートを経由したダンジグ系種牡馬。全体的にスピードとパワーが強いので、この距離延長は?? とはいえチューリップ賞は直線終始チグハグし、力負けではないのでスピードが活きる展開になれば上位食い込みはある??
前走のチューリップ賞は、直線で前が壁になる場面があっての7着。スムーズならもっとやれていたのではないか。マイルまでの距離経験しかないが、前走の内容なら、東京2000㍍でさらに走れるイメージが沸く。
同馬は、スタート良く先行4番手の内側追走。そのまま4角を回り、直線に向いて最内へ潜り込み、しっかり伸びて2着確保。好位のインで上手に立ち回ったが、G1オークスでは悩ましい??
カニキュル（牝3、美浦・菊沢隆徳）は、父エピファネイア×母シャルール（母父ゼンノロブロイ）。母シャルールは福島牝馬SやクイーンSで2着。半兄にトランキリテ、叔父にアーデントのいる血統。父エピファネイアに母父ゼンノロブロイ、母系の奥にミルリーフと割と重厚な血統構成で、東京2000㍍の未勝利戦で勝ち上がり。前走のフラワーCは久々と中山1800㍍の条件は合わなかった、一度使った上積みと末脚活かせる府中で挽回を!?
フラワーCは勝ち馬から0秒3差の6着に敗れたが、骨折による休養明けを思えば内容は悪くなかった。今回は2戦目の上積みが見込めるうえ、好時計で初勝利を決めた東京・芝2000㍍に舞台が戻る。前走以上にやれそうだ。
同馬は、スタートは互角も抑え込んで後方追走。中盤以降で折り合い、直線に向いて大外から鋭く伸びるも3着まで。能力値は間違いなく高く、オークス出走は叶わなかったが、次走? 大箱なら狙える1頭だけに要注目!?